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仁義

仁義

つねづね思っていたことがある。
うちの実家では、「仁義」という単語がよく使われることだ。そして、他で「仁義」という言葉をあまり耳にしない。
例えば、私が頂き物をものすごいたくさんもらい、それを実家にお裾分けに行くとする。食べきれない量の野菜だったら母もご近所や友人に少しずつ分けて食べてもらうことだろう。
その時!まさにその時だ!
「ありがとね〜この前は。○○さんに食べてもろうたんよぉ、○○さんには

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親しくならない選択

親しくならない選択

「私の方から友人を選ぶなんておこがましい」
そんな気持ちがいつもどこかにあったけど、その考え方のせいか最近はトラブルも多い。
自分の曖昧さが、結局自分を そして相手をも傷つけてしまったりするのだ。

昔々、仲良くなりたいと思った人に「誰でもウェルカムなわけじゃない。来る者も拒む」と遠回しに言われて、ひどく落ち込んだことがあり、誰かにそんな思いをさせるのではないかという不安が常について回っていた。

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おんな紋(女紋)

おんな紋(女紋)

東日本の方には、馴染みのない響きかもしれませんね。
私の生まれ育った地方で言う「おんな紋」は、通常辞書などに載っている「替え紋」「通紋」のことではなく、ましてや「お洒落紋」等の類ではありません。
私の紋は「揚羽蝶」。母から譲り受けた紋です。母はその母から、その母はそのまた母から、と代々母系に譲られる紋で、女の子が産まれないと絶えてしまいます。

「悪いものは後ろからやってくる」といわれたその昔、母

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My standard items.

My standard items.

考えに考えた末に、腕時計。

時間が1番大事。
時間がなくては愛も注げない。
誰にも平等に与えられるという時間が、
時には不平等に感じることがあります。

時間を大切にしている人が好きだし、
私のために時間を割いてくれる人には、
この上ない感謝の気持ちを持っています。

iPhoneを時計代わりに使えない私は、腕時計を付けています。

25年、30年使っているものも。

時計は...時刻よりも大切

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私を作った、いくつかのもの。

私を作った、いくつかのもの。

原点らしきもののひとつ。
50年以上前、私が幼稚園で鈴を入れていた袋。母の手作り。
布は、子どもに似合わないレンガ色のウール。おそらく母の着古したスカートあたりのリサイクルだろう。若い夫婦の家計はいつもキツキツで市販品を買う余裕は無かったのだと思う。
この鈴袋は3つ年下の妹とそのまた3つ年下の妹に譲られて、9年間活躍した。
母が服地・洋品雑貨屋だったので小さな頃から裁縫道具や布きれに囲まれて育ち、

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書けない理由  2011-10-31

誰からも書くことを強いられているわけではなく、書くことを生業にしてもいない。
それでも私は「書くこと」が好きで、「書きたい」のに「書けない」ことに苦しんでいる。

私は10年くらい前に、こんな文章を書いたことがある。

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私の中の「書く私」。

 書く、と言う行為がとても好きだ。気が付いたら書いていた。
本を読むのも好きだ。読んで読んで書いて、書いて書いて読んで。そ

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巨大な組織が私を・・・ 2012-03-10

巨大な組織が私を・・・ 2012-03-10

あれは、、、2月の終わり頃、一本の電話が私にかかってきた。
「キョウカイケンポ」というところから。なんでも去年の12月に受けた健康診断で中性脂肪の数値が高かったとか。「高かったとか」なんて書いているが、診断の結果はとうに送られてきているので知っている。
キョウカイケンポ(協会けんぽ)の人は、私の「生活習慣の改善」のために、管理栄養士を来させると言う。
ああ、そういえば診断結果と一緒にお手紙が入って

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出生の秘密  2011-02-01

出生の秘密  2011-02-01

私が高校2年生の時、生物の時間に血液型を調べるという授業があった。
今は、そんな授業ないと思うけど、昭和時代、1980年代の話だ。
みんな、耳たぶとか指先とかから血を採ってプレパラートに乗せて試験薬と混ぜ、血液型を判別する。
私は確か、膝のカサブタのところから採取した(って転げとんかっ!)。

結果は「B型」。

B型・・・・ビックリした。私はそれまで自分の血液型をA型だと信じて生きてきた。小中学

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