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住所が存在しない国、ドバイのデリバリー事情(1/2) by『世界デジタル紀行』

●オイルマネーで栄える国アラブ首長国連邦(UAE)

アラブ首長国連邦は、いわゆるオイルマネーの国である。ドバイの空港は中継空港として様々な航空会社が乗り入れ、多くの人で溢れている。

その規模は世界最大級で、キラキラした免税店が並ぶ。空港で隣り合わせた白装束の男性の腕は丈夫な皮で覆われており、そこには鋭い目をした隼(ハヤブサ)が止まっていた。そのまま飛行機に乗ったのだろうか、搭乗する便が違ったため、確かめることはできなかった。

ドバイは観光立国で、世界一の高層ビル163階建て(828m)のブルジュハリファや世界一高いホテルだったブルジュアルアラブなど、独特のバブリーさが漂う。

お隣のアブダビまで足を延ばすと世界一のモスク、シェイクザイードグランドモスクがあり、その荘厳さには圧倒される。

バブリーな高層建築の建設を担うのは出稼ぎ労働者
出稼ぎ組が多いため、街には男性が圧倒的に多い
ドバイからバスで2時間のアブダビ
世界一の大きさを誇るモスク
石油で潤うアブダビはトイレもきらびやか

●ドバイの日常生活

ドバイは砂漠の街なのでとにかく熱い、日中は40度を超える日も多く、人々は屋内で過ごす。多くの人は日が落ちた夕方から行動をはじめ、街は深夜になっても人で溢れている。

ドバイではないが、同じ中東の国イランに行った時、現地の人に川辺でのピクニックに誘われた。集合時間は18時。日が沈んだ後に子供を含むたくさんの家族が、電灯の光のもとシートを広げてお弁当を食べていたのには目を丸くした。イスラム教なので、誰もお酒は飲んでいなかったが、陽気な歌声がそれぞれの家族から聞こえてきた。

夜のピクニック

このように砂漠の国の人々は日中に出歩きたくないため、オンラインショッピングやフードデリバリーは便利な存在である。(つづく)

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※この文章は、『世界デジタル紀行』に収録している内容を一部編集し、改題したものです。
※この旅行は、新型コロナウイルス流行前におこないました。
<目次>
第1章.日常生活に欠かせないデジタルサービス
第2章.世界の国々とデジタルサービス
(1)シンガポール
(2)ネパール
(3)アラブ首長国連邦(ドバイ)
(4)フィンランド
(5)エストニア
(6)ロシア
(7)イタリア
(8)モザンピーク・ルワンダ
(9)ブラジル
(10)アメリカ
第3章.世界のデジタルサービスが教えてくれること
第4章.デジタル時代の小売サービス
第5章.デジタル時代の金融サービス
第6章.日本のデジタル社会構築に向けて 

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