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オランダ移住(1ヶ月目)| 賃貸探し編

2022年4月、約10年住んだ神戸・大阪を離れ、西欧はオランダ(オランダ語名:ネーデルランド)にやってきた。

渡蘭前のオランダのイメージといえば、風車、チューリップ、ターヘルアナトミア、出島、ハーグ国際司法裁判所、など。

うーん、表面的。
うっすーい知識しか持ち合わせていなかった。


ことりっぷを買って付箋を貼りまくっていた母
とは違い、張本人は大した調査もせずにオランダに来てしまった。ちなみに、旅行に行くと言って張り切っている母だがパスポートは持っていない。


そして本日、オランダに来てはや1ヶ月を迎える。

オランダに関する知識は数ミリの塵しか積もっていないが、印象的だったことを中心に記したい。

■オランダは〇〇世界一

2022年4月8日、関空で友人によるお涙頂戴演出によって送り出された私たち。平日の、しかも日付が変わる直前の便だったにも関わらず、空港まで見送りにきてくれた友人には感謝しかない。

今回は現在のロシア・ウクライナ情勢を受けて南方ルートを通るため、ドバイ経由でアムステルダム・スキポール空港へ到着。

搭乗時間だけでも16時間を超える長旅だったものの、ほとんど寝ていたため元気いっぱいで空港に到着。


空港で衝撃を受けたのは・・・

洗面所、高っ!!

規格外だったスキポール空港の洗面所

控え目に言っても手洗い場はみぞおちの高さ、鏡には顎ギリギリまでしか映らない。

わたしは、クラスの背の順では後ろから数えて3、4番目と、日本ではまあまあ背が高い方だったと思う。オランダだったら確実に前の方。(オランダの学校もそうゆう並び方するんだろうか。)


オランダは世界一平均身長が高い国。

そう。オランダは言わずと知れた?世界一平均身長が高い国。確かに感覚的にも、街行く男女みんな背が高い。

BBCによると、オランダの男女平均身長は以下のとおり。

男性平均:182.5 cm
女性平均:168.7 cm

Men 5’8ft (173cm) and shorter are considered short whereas, women heighted 5’3ft (161cm) or shorter are considered short.

訳:男性は173cm以下、女性は161cm以下は小柄とみなされる。

出典:BBC

もちろん洗面所だけでなく、キッチン、シャワー、ダイニングテーブルなど、あらゆるものの位置が高い。かといって基本的に生活上の問題はないものの、、、

どうしても検証したい仮説が生まれてしまった。


それは、
「人類は構造的に床に脚がつかない状態で踏ん張れない」説

お食事中の方すみません。ほら、食事中はスマホいじっちゃダメって言われてるでしょ?


想像してみてほしい。もしくは試してみてほしい。そして、なにか解決法があればぜひ教えてほしい。

なぜなら、抜本的な解決法が見つからない限り、私が子ども用トイレの踏み台を購入する日もそう遠くないから。。。


■オランダ住宅事情

この一ヶ月、最も体力・知力・気力を費やしたのは、間違いなく賃貸物件探しだった。

はい、舐めてました。。。反省。


オランダは全国的に深刻な住宅不足問題を抱えている。

中東系大手メディアのアルジャジーラによると、原因は都市部の土地不足による住宅の絶対数不足、移民の増加(現在はウクライナ難民も多く受け入れている)、家賃の高騰などがあるらしい。

居住用の賃貸物件を借りようにも相当の時間がかかり、実際に私たちも契約できるまで1ヶ月を要したが、知人によるとかなり早いほうだそう。

オランダの物件は販売・賃貸に関わらず、すべての物件が不動産屋のウェブサイトに掲載される。

その物件情報をもとに内見を申し込むのだが、まずは「内見をする権利」を勝ち取る必要がある。

ある不動産屋によると、

朝方5時にサイトへ掲載した物件に、8時時点で80組以上の内見申込みがあった

のだとか。朝っぱらからみんな目をギラつかせているのかと思うと恐怖。


そして80組から選ばれた数組だけが、晴れて内見にコマを進める。私たちは、30件ほど内見申込みをして、内見できたのは7件ほどだったと思う。


どうやって内見者を選出するか?

それは、自己アピール文と簡単な経歴書、場合によってはSNSアカウントを調べる(!)のだそう。ほう、借家人として信頼に値する人しかそもそも内見させないということね。さすが合理的な国オランダ。(もちろん所得証明や雇用契約書など就労を証明するものも追加する。)※不動産屋によって違います。

・・・就活さながらである。

内見に行くと、数組の候補者がすでに部屋の中にいて内見をしている。ここで大事なのは、不動産屋へのアピール。少しでも不動産屋の担当者によい印象を持ってもらい、関係づくりをすることが大事なのである。

内見をしている人々が、口々に家の立地や設備、インテリアのセンスなどをさりげなく褒める。もーう、それ私が言おうと思ってたのに!もしばしば。

・・・就活さながらである。


無事に内見を終え、物件を気に入った場合は不動産屋にその旨を連絡するのだが、安心するにはまだ早い。なぜなら、あなたはまだ候補者の一人でしかないから泣


晴れて契約を勝ち取るには!?

内見後、複数人から入居希望があった場合は、くじ引きで決める場合もあれば、収入を基準にすることもあるし、中には、家賃に下駄を履かせるという猛者もちらほら。(現にある物件は、当初の家賃より200ユーロほど高く成約していた。)

私たちも最後は資本主義の荒波にもまれながら、なんとか一ヶ月に及ぶ就活家探しが終了。

買い手市場の日本とは対象的に、オランダの賃貸は完全に売り手市場(しかもかなりヒートアップした)ということが勉強になった1ヶ月だったとさ。

余談だが・・・

契約書に「住居内で合法量以上の大麻を使用しないこと」とあり笑ってしまった。そうだった。すっかり忘れていたが、ここは大麻の使用自体は合法化されている国。

自由で寛容な国オランダ、まだまだ奥が深そうだ。

つづく。


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