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マレーシアで民族衣装を作る:2021年11月12日(洋服記念日)

多宗教多民族国家であるマレーシアにいると、それぞれの民族や宗教での伝統衣装は異なっていたり、街中はカラフルな服を着ている人も多かったり、そのせいか日本と違いスーツで歩くととても目立ちます。

マレーシアの人口60%を占めるイスラム教徒(ムスリム)のマレー系マレー人の伝統衣装は女性はバジュクロン(Baju Kurung)、男性はバジュマラユ(Baju Melayu)。

バジュクロンは結婚式やお祝いごとに呼ばれたときに着ていくと良いと言われたので、私も仕立て屋さんで作ってもらっていました。

マレーシアには東京の日暮里のような布の問屋街があります。
1909年に完成したクアラルンプールにある最古のモスクがある電車の駅、LRT Masjid Jame(マスジットジャメ)駅の近く、トゥンク・アブドゥル・ラーマン通りは有名な繊維の問屋街です。

バジュクロン用の生地屋さんが所狭しと並ぶ通りの中に仕立て屋さん(テイラー)もお店を構えています。
生地屋のマレー人のちっちゃいおばちゃん達と生地を選んだら、その場で採寸し、出来上がりまでは1週間かかるとのことでした。
(その後電話がかかってきて、やっぱり10日欲しいと言われて納期は延長されましたが)

生地代は2枚買って、1枚は30リンギ、もう1枚のクバヤ(刺繍入り)は100リンギ、仕立て代は50リンギほどだったと記憶しています。
約5,000円ほどでオーダーメードの服が作れるなんて嬉しいです。

出来上がった衣装はこちら。
スカートと同じ生地で上着も作ってもらいましたので、上着2枚とスカート1枚の3点セット。
左側がクバヤ、右側がバジュクロンです。

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クバヤはマレーシア文化であるプラナカンの女性が着用する前開きのブラウスでこちらもマレーシアの民族衣装。
生地の刺繍は鳥や蝶、動物などがあしらわれてとても美しいです。

バジュクロンはマレーシアの女性の日常の服でもありますので、会社にスーツ代わりにバジュクロンで出勤してくる人も多いですね。

そろそろ2着目のバジュクロンもまた作りに行きたいと思います。


11月12日は洋服記念日。1872年、「礼服ニハ洋服ヲ採用ス」という太政官布告が出され、それまでの公家風・武家風の和服礼装が廃止された日とのことです。
この日の布告がなければ、今でも裃(かみしも)や束帯(そくたい)などが日本での礼装の主流になっていたかもしれません。

マレーシアにいると「日本の伝統衣装のKimonoを着ないの?」と言われることもあります。
暑いマレーシアでは流石に着物は着られません。
代わりに浴衣は持ってきているという友人はいます。会社や友人どうしのイベントがあると浴衣で参加をすることもあるそうです。

そして、現代のマレーシアではいつもみんなバジュクロンを着ているわけではなくて、時にはデニムを履いていたり、パーカーを羽織ったりなどファッションもミックスされていて面白いです。

さらに、マレーシアにはインド系マレー人の方はサリー、中華系マレーシア人は中国服やチャイナドレスだったり、イスラム教徒の方でも宗派によっては女性は目だけを出したブルカを着ていたりなど多種多様
欧米系の方はタンクトップ1枚で街を歩いていますし、日本人はスーツだったりと色んなファッションを街中でも見ることができます。

日本で民族衣装で街を歩いたとすると注目されそうですが、マレーシアではもともとが多民族国家なので、様々な色とりどりの洋服が街中でそれぞれの色を発する様は日常の光景です。

街にあふれる洋服、それぞれの国の文化的な風景の一つですね。

本日も読んでくださりありがとうございます。

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