奈良再発見
海外からの観光客のない今こそ、静かに旅を味わえる大チャンスかもしれない。修学旅行や遠足が少しずつ戻ってきて、元気な団体を見かけたことは明るい兆し。
まずは日本最古のお寺とも言われる飛鳥寺を訪れる。長年見向きもされなかった当時の技術を駆使した銅でできた大仏様が少し右、橘寺の方を向いておられるという。
その近くには蘇我入鹿の首塚があり、一気に悠久の時代へと誘われる。
明日香の景色は幼い頃から見慣れていたはずが多少の知識を持って久しぶりに訪れるとまた別の感慨がある。ここは百済からの人々によって蘇我氏が仏教を受け入れた土地。日本人の心のふるさとと思いがちだが当時から異国の文化が根ざしていたらしい。
春風のように暖かい心で人に接し、
秋霜のように厳しい心で自分に拠す、 丁寧な心で人に接し、
うやうやしくへりくだって自分に拠す。
なるほどなかなか難しいデス。
そこから車で奈良市内に移動してホテルに入って一休み。
いい秋の空です。
日が暮れる前に散策。猿沢池の方に行ってみよう。あちこちビューポイントには必ずStarbucksがあり、前に来た時とは随分違う眺めながらおしゃれ感はアップ。日本人もコーヒーが大好きですね。
いい感じに暮れなずんできました。この写真のすぐ左手にもスタバがあります。
翌朝は和定食。洋食も選べますが見渡す限り皆奈良名物の茶粥の和食を召し上がっているようでした。
ゆっくりお部屋で母娘水入らずで一生分のおしゃべりをしたりマッサージをしあったりここまできてまさかのラジオ体操をしたり、心ゆくまで寛がせていただきました。私のマッサージは我流ですが、母のは真向法体操などというしっかりしたもので、数倍も本格的。これはいつか私も習得したい。
さあ、準備体操も整ったところ、いざ朝の活動に。まずはホテルのショップを拝見。9時ぴったりに入ると先客が大勢。墨、肌、絵手紙、クッキー、柿を使ったお菓子、奈良漬けなどとともに小さな仏像、お布巾など。定番の蚊帳ふきんに並んで正倉院展の模様のものを購入しました。
名残惜しくもホテルを出発して、若草山へ。小学校1年生で来た思い出の地にこうして母と2人ドライブするとは。カーブを登る途中大仏殿も見下ろせます。
山頂では鹿がゆったり寝そべっていて、なんでのどかなこと。
忘れてはいけない、世界遺産元興寺。
こちらの屋根瓦は先の飛鳥寺から移築された世界最古の瓦と言われています。
鄙びた奈良は京都とはまた趣きが違った素朴で大らかさが魅力。50歳を越えて仏像の味わいや歴史の持つパワーを感じるようになりました。
良い季節にふるさとを母と旅ができたことはこれまでの歳月の山河乗り越えたあとに到達した、なんでもないけれどこれ以上はない日でした。
さてさてごきげんパパ♡がお待ちかね。スイッチを入れ替えて明日からまたいつも通りです。
皆様も一日お疲れさまでした。ゆっくりお休みください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?