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【読書】山歩きしたくなる本

若い頃は断然海派だった。苦しい山登りなんてまっぴらごめん。思い返すと中学の頃希望者だけ夏山登山をする案内があったけど結構お高いし絶対暑いし誰が行くんだろうと眺めていた。文科系でも運動部でもない帰宅部だった私。

海派とはいっても歳とともに海の潮がベタベタするのが気になったり砂浜の砂が足や水着にしつこく付き纏ったりするのが気持ちよくなくて海に入らなくなった。もちろん日焼けも大敵。

40代で友人と訪れた上高地は別天地で山に開眼した気がする。五月下旬、穂高連峰が残雪を冠り前に張り出して一番大きく見える季節だった。

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それでも五千尺ホテルに泊まって河童橋からの眺めで満足していた。その先登ることができることも知らなかった。

その後山ガールブームの到来で高尾山や陣馬山などに何度か足を運ぶようになった。雲の切れ間から富士山が頭を覗かせたときは周囲からも歓声が。

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↓こちらは大野山。この日はくっきり大きく望めた。

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いよいよちゃんとした登山靴を買ってさあ信州にも行ってみようと思ったところにコロナ禍が襲来。そしてめっきり日ごろの運動量も落ちて山のことをすっかり考えなくなった時、このnoteに触発されてまた山に行きたくなった。

この方と同じように今はいけない山への思いが募る。上高地や八ヶ岳、六甲山など、植物のイラストもとても愛らしい。

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ふと去年屋久島に一緒に行った友人のことを思い出した。時折絵手紙を送ってくれる彼女もきっとこの本が、この絵がすきだろうな、と。屋久島では歩いて疲れた足に貼るシップを大量に分けてもらったのにまだお礼もできていなかったので、この本を贈っていいか聞くと喜んでくれた。

著者の川原真由美さんも山に行くのはちょっとおっくう、と書いておられるページがあってほっとする。私だけじゃなかったのね。感染を回避しつつ山に行ける日は遠くないはず。自分のペースでまたぼちぼち歩きたくなった。

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