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79. どこまで伝えるか/ショウづくりに巻き込む|Moromi Works™️

1|説明したくなる気持ちを抑える

ショウづくりをした者の多くが取り憑かれる衝動。
"このショウのことをもっと説明したい/伝えたい"
私も例に漏れず、こうした時期はありました。

現在は、どちらかというと逆のアプローチをとっています。
 - 感じてもいたいこと
 - 感想として出てほしいこと
などがメンバーや鑑賞した皆さんから自然に出るように(逆算して)創るようにしています。

(ここから先は個人の見解とご理解ください)
一回で「観て分かる」ことは、とても重要です。
ですが、音楽と演出で伝える表現媒体である以上、どうしても伝わり方に個人差が生じる現実は無視できません。
そうなると、「一回で観て分かる」ようにするためには、どうしても様々な要素が大げさに、過剰になってしまいます。

私個人としては、伝わり方の個人差も"観る楽しさ"の一部だと考えている為、過剰な演出は選ばないようにしています。(意図や目的があった上での"過剰さ"の選択肢は有りです)

テーマやタイトルなど、抑えるべきいくつかのポイントは主張しますが、解釈に関わる部分はある程度の幅を残しておきたい。
伝わり方に個人差があっていい。
そこで現在は、メンバーやスタッフみんなの力を借りて、ショウを拡大させる手法をとっています。


2|ショウづくりに巻き込む

具体的な例を「2023 THE FOCUS |Colors one」でご紹介します。

2023 THE FOCUS |Colors one
この動画からいくつかのことが分かります。
 - ショウ全体の内容を伝えている
 - イメージの断片を伝えている
 - メンバーにショウづくりに参画を求めている
 - メンバーに"どんどん創って"と要求している

全てが私の頭の中にある通りにできてしまっては面白くない。
人間が創るものらしくない。
私の頭の中のイメージ以上のもをクリエイトしたい。
だから私は、メンバーや一緒にショウづくりをするスタッフに、敢えて"ホイッ"と渡しています。

こうすると私の想像を超えたものが、"ポンっ"と立ち上がる瞬間があるのです。「あ!こうきたか」と更に想像が広がる瞬間があるのです。この瞬間の楽しさと充実感は、言葉では表現し難いものがあります。


3|一人で完結させないから生まれる良さ

ショウづくりを一人で完結させず、
 - メンバー
 - スタッフ
 - 現場の偶然性
などを総動員して創っています。

みんなで創る楽しさを共有することで、チーム全体がカンパニーのような連帯感を帯びる感覚があります。
みんなで創り上げる空気が漂う。
気配が変わる。

ショウづくりを一人で完結させない良さは、たくさんあります。
ショウづくりに一人でも多く巻き込むために、
 - どこまで伝えるか
 - どのように伝えるか
は、とても重要な手段の一つなのです。


79. どこまで伝えるか/ショウづくりに巻き込む|Moromi Works™️


[Moromi Works™️ ]
- Show Design and Coordinate
- Music Arrangement
- Drill DesignRehearsal Design
- Marching Consultant
沖縄県出身 / 東京在住
好きな食べもの:沖縄そば / タコライス
1990年代に Blue Devilsでマーチ
多数団体にショウ制作や指導、大会審査員などの活動を行なっている。
Mail:moromi.works@gmail.com


[執筆希望のみなさま]
⑴「MEP™️」にご登録ください。(HP参照)
⑵ 後日、事務局よりご連絡致します。。


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