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『発達凸凹思春期の見守り方②』~自己理解を深める努力~

前回に引き続き、今回も思春期の見守り方について記事を書いてみます。
若者のサポートで大切なことは、「自己理解」です。
そのためには「メタ認知」(客観的に自分のことを俯瞰してみることができること。)を獲得の獲得は必須。
「メタ認知」を獲得して自分の個性や特性を知り、そんな自分とうまく付き合っていく必要があります。
そして、これからの自分の将来を拓いていくためにどう発達、成長していく必要があるかを考え、学びを深めていくということです。
自らがその必要性を感じて行動し、自分の意思をもって努力をしていくことが必要で、周りの私たちはその頑張りを支え、応援してあげるのです。

一人一人がみんな違っていて、自分の長所も短所も自分を作る大切な要因だと言うことを感じ、知る。
それが、まさに「自己理解」ということです。
自分のことを他人基準にした良し悪しだけで評価することとは違います。
短所に関してはもちろん、まだまだ発達し、変化していく可能性があるので、あきらめずその努力を怠らないでほしいと思います。
その応援、援助を私たちがその子の第三者のキーパーソンとなり、積極的に行い、見守ってあげるのです。

この時期以降になると保護者ができる支援はどんどん少なくなっていきます。
保護者が少しずつ子どもから手を放し、ほかの人に子どもを支えてもらうようにしていきます。
この時に信頼してお願いできるキーパーソンという存在の人は急にできるわけではありませんから、学童期からの育ちの環境がとても大切だと言えます。
思春期の頃までに子どもにとっての「キーパーソン」を見つけておく必要があるのです。

また、この思春期にいろんな世界を知り、様々な経験を通して、興味事も広がっていくと良いと思います。
その広がった興味を通じて、友人ができたり、将来の仕事につながることを見つられるかもしれません。
一気に世界が広がっていきます。
この時に必要以上に保護者が口出しをしてしまうと
結局保護者が子どもを手放すタイミングを逃してしまうのです。
ぐっと我慢して子どもの意思を尊重し、人格を認め、
自分自身で決断して羽ばたいていくことができるように見守ってあげてほしいと思います。 

私たち教育者や支援者も自分たちの経験値や学びをもとに子どもたちに、若者に必要だと思う教育や支援を行います。
支援する人が狭い世界での出来事や知識しか持っていなければ、その中でベストと思う支援、教育をしてしまいます。
私たちが通常は知りえない世界での経験や知識を持っている人だと、「そうではなく○○と思う方向への支援や教育がよいのではないか?」と思うかもしれません。
私的な経験上から思うに、やはり狭い世界での経験や自分だけの経験を元に支援している人は偏りのある支援になっているように思います。
それよりは様々な世界での経験豊富で知識を持っている人の子どもたちへの関わり方の方が子どもや若者に寛容で、彼らの個性を受け入れ、上手に関わってサポートしてくれているように思います。

それは、一般的な人が経験しないことを経験している人ということは、「多様性」にとても寛容で、「障害の有無や性差」を超えて、彼らそのものの「人格」を尊重し、関わっているように見えます。

だから、答えが決められているマニュアルのある「教育法や支援法」を基準に彼らを支援するのは、彼らの「多様性」に適した支援となるには限界があり、無理があるのです。
それでも、研修や講座の時にその答えを求めてくる教育者、支援者が少なくないのですけど・・・。

身近にいる教育者、支援者がしっかりとアセスメントできる力を身につけなければ、子どもたちに合った支援、特別支援教育は行えるはずはないのですけれど。

それと同様に大切なのは、保護者の方も自分の子どもの個性や特性、状態をしっかりと理解し、サポートしていくことです。
「見守る」ということも保護者の方大切な「サポート」になります。
「手放す」ことができるように子どもたちと同様に保護者も少しずつ子離れができるようなステップを踏んでいきましょう。

子どもがしっかりと自己理解ができるように「見守り」「サポート」してあげてください。


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