濡れた路面
昨夜、
帰りの車窓から見えた、濡れた路面に、
ひどく心惹かれた。
真っ暗な中、街灯に照らされた路面。
さっきの雨で、濡れて光っていた。
よく見る光景のはずなのに、なぜだろう。
電車に乗る前、
ずっと喧騒の中にいたからだろうか。
単純に、人がいない静かな場所を求めていただけなのかもしれない。
電車の中は、
人がたくさんいる割に静かで、
ガタンゴトンと、電車らしい音が鳴るだけ。
座席と足元がいつも通り温かかった。
2秒ほど見ただけの濡れた路面を
心に描きながら
その路に佇みたいと思っている自分がいた。
濡れた路面が、妙に愛おしかった。
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