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神須屋通信

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神須屋通信のnote版 2020年11月以降 毎月更新
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記事一覧

神須屋通信 #34

 能登半島地震の被災者の方々に心よりお悔やみとお見舞いを申しあげます。  私が友人たちと奥能登の海縁にある「ランプの宿」に宿泊したのはもう何十年も前のことですが、ネットで確認したところ、「ランプの宿」には大きな被害はなかったようです。でも、当時訪れた輪島の朝市は消滅してしまいました。地震大国に住む身とはいいながら、なにも元旦早々こんなに揺らすことはないだろうと、何者かに恨み言を言いたくもなります。今はまだそんな事を考える時期ではないでしょうが、被災者の皆さんが少しでも早く日常

神須屋通信 #33

イオン復活!  今回は地元の話題です。2020年の8月に閉店した「イオン東岸和田店」が、先月下旬、「そよら東岸和田」として復活しました。12年前に私は60歳で定年退職しました。嘱託として残ることもできたのに60歳で辞めたのは、子供も孫もいない気楽さもありましたが、一日も早く、読書三昧の生活を送りたかったからです。未読の本が溜まっていました。それに文章も書きたかった。でも、亭主が一日中家にいることが、家内にとっては大きなストレスになることにまでは思いがおよびませんでした。いろ

神須屋通信 #32

スタジオジブリと宮崎駿監督の最新作  今月初旬、集英社新書の「スタジオジブリ物語」を読みました。普通の新書本二冊分くらいの厚さがありましたが、スタジオジブリの40年間の通史をコンパクトにまとめてくれていて、長年のジブリファンとしてはとても楽しい時間を過ごすことができました。実際に執筆したのはジブリのスタッフのようですが、責任編集者はジブリの名プロデューサーである鈴木敏夫さんですから、ジブリが過去に生み出した数々の名作の制作裏話的なお話だけではなく、もちろんそれらもとても面

神須屋通信 #31

「和田誠展」を見る  6月の初旬に京都に行ってきました。正直なところ、インバウンドの観光客が戻ってきて、連日、混雑が報道されている京都には行きたくなかったんですが、今回は京都駅に行って帰ってくるだけだったので、思い切って家内と二人で出かけることにしました。そう、今回の京都行きの目的は、京都駅の構内といってもいい、伊勢丹の美術館「えき」で開催されている「和田誠展」を観るためだったんです。本来ならば、昔からの和田誠ファンであった私が積極的に主導すべきだったのが、冒頭に述べたよう

神須屋通信 #30

マンジロー桜に会いに行く  桜も毎年開花の時期が早まっているようで、今年も3月中に各地から満開の知らせが届きました。私たち夫婦も4月に入ってすぐに、急いで毎年恒例の花見をしました。大阪市内の桜宮公園、大川左岸銀橋の南約50メートルにある「マンジロー桜」に会いに行ったのです。まだ植樹されて十数年の若木である桜は、元気に美しい薄紅色の花をいっぱいつけていました。建築家の安藤忠雄さんの提唱で「桜の会・平成の通り抜け」プロジェクトがスタートしたのは2004年の末でした。当時、広告会

神須屋通信 #29

WBCと旅行団  詳しい経緯は忘れたけれども、長年、年賀状を交換するだけだった大学時代の仲間たちと、全員が還暦を過ぎた頃に再会して、一緒に一泊旅行をしました。残念なことに、その中の一人は早世してしまいましたが、その後、残りの4人で毎年定期的に旅行することに決めました。今月は私が幹事で、滋賀県の彦根と長浜に旅行してきました。お城見物です。2年前に計画し、コロナ禍の影響で中止していた場所です。今回は再チャレンジ。かつてはガラケーさえ所持しないメンバーがいたのに、昨年会ったら、な

神須屋通信 #28

□外国語の勉強の話  ロシアのウクライナ侵攻から1年がたっても、収束どころかいつ停戦できるのかも見通しがたたない。全てはプーチン次第。そんな情況下にあって、トルコとシリアで大地震が発生して5万人を越える人たちが亡くなった。戦争とは違ってこちらは天災だが人災の要素もあるそうだ。いずれにしても大勢の人が死んでいる。ようやく数年続いた新型コロナのパンデミックとお別れできそうになっているというのに。私が住む大阪では、今月、鉄道ファンが注目する出来事があった。私たち夫婦が京都に行くと

神須屋通信 #27

うさぎのおみくじ  今年の大河ドラマ「どうする家康」で、家康は本当は卯年の生まれなのに、母親の於大の方が家臣達に向かって、寅の年、寅の月、寅の刻に生まれたと偽りの宣言をする場面があって面白いなと思った。というのは、私自身にも似たようなことがあったからである。私は昭和26年の生まれだ。その年は卯年だったから、私はずっと自分はうさぎ年の生まれだと信じて生きていた。ある時、古代中国で生まれた干支という概念は英語で言うところのluna year、つまり旧暦と切り離せない歴史的習俗な

神須屋通信 #26

□W杯カタール大会テレビ観戦の日々(つづき) ●12月1日。ベスト16の半分が決まった。初戦サウジに負けたアルゼンチンも無事に進出。フランス、ブラジル、イングランド、オランダなど、さすがに強豪国は貫禄である。日本の運命を決める対スペイン戦は、明日の午前4時から。とても起きていられないので、録画で見ることにした。さて、明朝目覚めたら、どんな結果が待っているのか。●12月2日朝。たぶん負けているだろうと思いながら、気が進まないままに早送りで録画を見た。スペインが最初に得点してい

神須屋通信 #25

□W杯カタール大会テレビ観戦の日々  私は、釜本選手に憧れて高校のサッカー部に入ったが、練習についていけなくて、1年で退部した人間である。それでも、その後の約55年間、ずっとサッカーを愛し続けてきた。Jリーグでは、かつての釜本ヤンマーの系譜を引き継ぐセレッソ大阪を応援している。選手としては、元セレッソで、私が住む岸和田のお隣り、泉佐野出身の南野選手が贔屓だ。私がサッカーを始めた頃は、日本は五輪に出るのが精一杯で、W杯などは夢のまた夢だった。なにしろ、当時はプロサッカー選手は

神須屋通信 #24

 今月から日記の抜粋をやめて、元の「神須屋通信」の形式に戻します。 10月の出来事 ●円安と物価高が続いている。今月は、一時、1ドルが150円を越えた。政府は為替に介入したが、日銀の政策が変わらない限り、この傾向は変わらない。私は円安から円高への大胆な政策変更が必要だと思うが、企業倒産や失業者が増えたりする恐れがある。でも、いつかはやらないといけない。長年の円安政策に甘えてきたおかげで、日本企業はすっかり弱体化して、賃金もあげられず、海外との競争にも勝てなくなった。黒田日

神須屋通信 #23

ふたつの国葬 0901(木)雨・曇 ●今日から9月。コロナ感染者は減少傾向ではあるが、その歩みは遅い。政府は、全数把握の見直しをするかどうか、いまだに結論を出せない。岸田総理は、旧統一教会問題で頭がいっぱいか。●番組録画を見たり、Netflixで「ウ・ヨンウ弁護士」のドラマ1話分を見たりして過ごす。●今日から、kindleで、亡くなったゴルバチョフの評伝を英語で読み始めた。 0906(火)晴 ●今日も暑い日。台風は北に去った。●天王寺へ。あべちかの喫茶店「promenad

神須屋通信 #22

行動制限のない夏に 0807(日)晴 ●大澤真幸+平野啓一郎「理想の国へ」読了。このご両人は何度も対談を重ねてきた関係らしいが、対談本は初めて読んだ。文明論から平成論、三島論などの興味深い話の他、コロナ禍からウクライナ戦争まで、現在進行中の出来事を含めて、真摯な話し合いがされていた。もちろん、何か結論じみた話があるわけではないが、時事問題の解決策を考えるにも、ちゃんとしたプリンシプルがないと議論は漂流すると言う指摘には納得。普通に考えれば、日本の将来に希望など何も持てないが

神須屋通信 #21

猛暑・銃弾・第7波 0701(金)晴 ●猛暑日。なんと大阪は38度だったそうだ。●今日で、香港の中国返還から25周年らしい。50年間は1国2制度ということだったが、その半分も行かずに、ほぼ完全に中国支配になってしまった。たとえ建前ではあっても、「自由な香港」を残すことが中国の利益でもあったはずなのに。私はもう30年近く香港に行っていない。これから行くことはあるだろうか。 0703(日)雨・曇 ●台風の影響なのか、昼まで雨。午後に雨は上がった。おかげで、殺人的な暑さとはしば