【8/14】現状維持バイアス
こんな方は読んでみてください。
・考え方の偏りを知って、対策を学びたい
・人の意識や組織変革を進める立場で悩んでる人
一例として、
新しい施策を試したい中村さんに対して
現状維持を希望する山口さんがいます。
これを後から礼として説明するので読んでおいてください。
現状維持バイアスとは、
変化に対する漠然とした恐れがあり、
今のままでいいか、という考え方の偏りのことです。
現在と変化した姿の2軸があり、
将来には不透明性や不確実性がある不安があると思います。
現状のままであれば、
意外と居心地がいいし、リスクが低いと感じます。
いまもっている、地位や特権を失わないで済むという考え方が
この現状維持バイアスのメカニズムです。
授かり効果
=自分の持っているものを高く評価して、手放したくないと考える傾向
普段価値を感じていなかったにもかかわらず
失うとなった時には、4~7倍の価値を感じる
一例でだした山口さんの考え方は
過去積み上げたもの、なので
これは授かり効果です。
このような授かり効果の人に対しての対処法としては
現状授かり効果を得ておらず、手に入れるためにいくら支払うかという
側面に注目して、視点を変えてあげると
価値を感じていたはずのものも、手放すことができます。
ものを捨てられない人たちは
授かり効果の典型例です。
ものを捨てるときも
このように、もう一度お金を出して買いたいほどのものなのか、を考えると
取捨選択ができます。
損失回避
=得をする可能性よりも、確実に損失を回避することを重視する
上記の図のような状況になったとします。
・無条件で100万円もらえる
・1/2の確率で200万円もらえる
あなたはどちらを選ぶでしょうか?
ほとんどの人が無条件で100万円もらうという
確実な方を選ぶのではないでしょうか?!
これは「プロスペクト理論(※)」として
マーケティングによく使われる手法です。
(※)プロスペクト理論とは
予想される利害額や確率などの条件によって、
人間がどのように意思決定を行なうのかをモデル化したもの
プロスペクト(prospect)=英語で「期待」「予想」
行動経済学者のダニエル・カーネマン氏と
エイモス・トベルスキー氏が、1979年に提唱した学説
実は「バイアス」を利用したコピーライティングや
マーケティングの仕組みがあるので今回は2つ例に出してみます。
①キャンペーン
この期間を逃すと損してしまう、というような考え方の方が
購買につながりやすいので
下記のような手法で使われている。
例:期間限定キャンペーン、返金キャンペーン
②キャッチコピー
化粧品のキャッチコピーでも
伝え方を変えるだけで印象が異なる
通常:肌にメリハリが生まれます
損失:これを使わなければ肌のメリハリが失われます
誰しもが陥ることなので、
バイアスが自分にもあるということを自覚することが大切です。
改革するときに相手を説得する時は
改革後のメリットよりも
現状維持によるデメリットを説明したほうが理解してもらいやすいです。
相手のタイプに合わせて
言い方を変えることが大切ですが、、
相手に対してメリットよりも、
今やらないデメリットを提示してみてください。