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19才で上京~45歳で独立起業

同級生3人で初めて来た東京は夢と希望に満ち溢れていました。
紹介された会社は地場の土建屋で社長は「オヤジ」と呼ばれるなんとも昭和の雰囲気満載な職場でした。

東京に来て3人はすぐに近所のスナックに毎晩通うようになりました。
調子に乗って大人ぶってたのは間違いないです。
ある日、新聞屋のあんちゃんとスナックでケンカになり
「表に出ろ!!」という流れになり、ケンカなれしてるうちらは余裕かましてたのですが、建物の裏に入った時に、その新聞屋がカバンから何かを出しました。

素材ぱくたそ

え?トカレフか何かですか?お兄さん?
今思えばモデルガンであろう拳銃が、東京に来て1週間ほどの僕たちには
「東京マジこえぇぇ!!逃げろ!!」という結果をもたらしました。

仕事はというと、ヘマすると、そこらの棒でケツを叩かれたり、ヘルメットを小突かれたり、パワハラが当たり前の職場。
リーダー格の一人は半年もせずに
「やってらんねーよ!!」と北海道へ帰ってしまいました。

しかし、僕とサックはなかなかしぶとく居残りました。
サックはお盆休みに北海道に帰った時に彼女を作り、
彼女を東京に呼び、一緒に住み、つつましやかな家庭を築きました。

僕はというと、22歳で一度札幌に戻り、ススキノで夜の仕事をしてはまた東京の土建屋に出戻りし、27歳で東京で出会った女性と結婚し、奥さんの実家のある京都の上桂に引っ越して、3年後に離婚し、また東京の土建屋に出戻りしたりしてました。

30歳で再再度、東京の土建屋に戻ってきたわけです。
「何やってんだろうな~俺は~」
「中途半端すぎて情けないな、、、」
「けど、何の取り柄もないし、どうすりゃいいんだろ、、、」
当時は自分の人生の選択肢にかなり悩みました。


結果的に『土木を極める』という決断をしました。
既に手元を数人つれて工事を遂行する親方という立場であったこと、
社外にも気の合う同業仲間の繋がりがあった事、
今から目指すなら土木会社で独立するのが一番安定してるよな、と思いました。

そこからは完全にマインドが変わりました。
「俺はプロだし、いずれ独立する男だ」
「仕事では誰にも負けない」

そうこうしてるまに、所属していた会社の引継ぎ問題が発生。
「おい、まなぶ!お前が社長やれ!」
「え?俺?」
「俺は自分で会社作って自分で稼ぎたいから無理です!」
あ、正直に言っちゃった。
と、思ったけど、それが功をなして、社長は同級生のサックが任命され、
僕は晴れて独立への道と進むことができました。

しかも、コソコソせずにハッキリ「独立する」と伝えた事により、
変なわだかまりは生まれずに気持ちよく独立する事ができました。

ただ、35歳で独立する!と言って、45歳まで動き出せなかったことは反省してます。
それを教訓に今では思ったらすぐ!行動!と自分に言い聞かせています。


P.S
いきなり法務局に行って、
「会社作りたいんだけど」
と言ったら、
「まずは公証役場で定款の認証をもらってくださいね」
と笑われながら、全ての手続きを仕事の合間見ながら自分でやりました。
書類を自分で用意し、東京都庁に建設業許可も自分で申請し、許可を取りました。
お金使えば一瞬で登記できますが、中身を自分で把握しておきたかったんですよね~


~つづく~

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