Manaka Abe

留学生のちょっと文体の整った日記、もしくは膿の浄化。 文系大学院生(アジア研究・歴史…

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留学生のちょっと文体の整った日記、もしくは膿の浄化。 文系大学院生(アジア研究・歴史認識) 【旧プロフ】 ロンドンのど真ん中(主観)にある大学の、文系大学生(学士)の雑文帳。政治学・社会学・国際関係論あたりを齧っています。 留学・進学に関することはブログをご覧ください。

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  • 2024-25 駄文

    ロンドンから英国内で引っ越す(はず)ので、2024年度の駄文をお届けします。

  • 駄文・日記・ロンドンの毎日

    留学生としてのロンドンでの毎日。日記(駄文)とロンドンの毎日は重複するため勉強以外のことはここに丸投げ。

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    映画をみた感想、美術館に行った感想、本を読んだ感想などなど、何か心が豊かになったり、揺さぶられたりしたものを見た時の感想文。

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    大学でやったこと+α。

  • 今ここで大学院に行きたい気がするシリーズ

    今ここで大学院に行きたい気がする気持ちを検討した記事のまとめ。

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初めまして🏛

こんにちは。自己紹介がわりに、この記事を上げます。 ​完全に初めましての方へ完全に初めましての方、初めまして。19年間日本で高校生まで完遂した後に、ロンドン・大英博物館の裏にある大学(ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジと言います)に留学して、大学生をやっています。日本の高校を卒業した後に、1年間ファンデーションコース(進学準備コース)というものを履修して、大学に入学して、政治学・社会学・国際関係論あたりを齧っている最中です。政治学・社会学(社会理論)に関連した哲学分野につ

    • 慶應大学通信教育課程夏期スクーリング 国際法

      国際法をちゃんと勉強したかったなと思いつつも、しないままここまで来てしまったので、夏休みにどこかで聴講をすることにした。東大、一橋、上智、早稲田(は外部聴講制度がない)を検討した上で、慶應大学の通信教育課程の単位取得コースが一番都合が良いとわかった。単位取得なのでちょっと面倒で、散々色々な書類を書きお金を払った結果、私の手元には慶應大学通信教育課程法学部の学生証が届いたのだった。 毎年夏休みにはどこか知らん国の大学に行くのを生業としているので、今年は原点回帰で日本である。ど

      • 閑話(2024年7月下旬から8月上旬)

        大学院に進学することになった。この前までは「大学院に進学できる」かもだったのが、「大学院に進学できる」になった。UCLの卒業成績を進学先に送って、書類のプロセスに6営業日、その後の合格証の発行に7営業日がかかった挙句にようやく、ようやく確定したのだった。 高校生の時に落選した奨学金団体の方達にいまだに気にかけてもらっているので、日本に帰った時には挨拶しに行く。今回は大学院に進学する旨が決まったのでそれを報告に行った。 机の上に、懐かしい証明写真を見た。背伸びしてとった高校

        • 閑話(20/06/2024-10/July/2024)

          新しい話を始める前に、その間のことを少し書いておこうと思う。 6月8日に帰ってきて奮闘ののち、6月20日に2年間準備してきたわたしは、わたしの夢に敗れた。 6月20日に、わたしは大学院に合格した。らしい。 7月4日に、大学の成績が発表された。卒業論文のコメントも帰ってきた。卒業論文のコメントは、ちゃんと読んでここに書きたいなと思う。わたしは私の卒業論文にそこそこの気持ちをかけて取り組んでいたので。わたしはギリギリの成績でFirst Class Honoursをとって卒業

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        記事

          すみません、帰ってくることにしました

          結論から言うと、そこそこの確率でイギリスに帰ることになったので、このNoteを復活させることにしました。しましたが、ここに見えない形でも実は色々とこのNoteを終えることにメッセージをいただいていて、私はすごく嬉しかったところでもあったので、ちゃんと書いておきたいと思います。 まず、私は2024年6月8日をもってUCLを卒業しました。それに伴って2024年6月12日より始まる官庁訪問を経て公官庁への就職(A省としよう)を目指していたところです。明確には書いてきませんでしたが

          すみません、帰ってくることにしました

          【終】僕が君に花向けの言葉を贈ってやろう

          2024年6月7日をもって、私のUCLでの学生証は失効し、ひいてはそのうち実家に送られてくるだろう卒業証書(もしくはメールで送られてくるだろうPDFファイル)を待つのみになった。以下、大学を卒業できると仮定して文章を紡ごうと思う。 大学で何を学んだだろうか?国際関係論、記憶の政治、安全保障理論(特に社会学的観点)、リスク・レジリエンス。知らないものを学び知らないことの存在を知るということは、大学の学びらしくて好きであった。同時に、色々勉強したけど視点の問題から実際の仕事に役

          【終】僕が君に花向けの言葉を贈ってやろう

          【日記】父におもうこと

          父を失い、10年以上が過ぎた。大学を出るということは社会に放り出されるということで、私はそれが人生の大きな区切りに思えて仕方がないので、一度色々思うことを記しておきたいと思う。ずっと出そうかな、いや出すまいと思っていたものを。 恐ろしかったのは、徐々に父が夢に出る回数が減っていったことだった。日単位が週単位となり、いつしか月単位となり、数ヶ月単位となった。まだ年単位にはならない。不可抗力で、私は父のことを忘れつつあるらしかった。最初は夢の中でも病床にいてコミュニケーションが

          【日記】父におもうこと

          モロッコでお気に入りのパスティラを見つけよう

          見つけたいですよね? 序今回の記事では、この記事を読んでいるすべての人が知りたかったであろう、モロッコ(具体的にはフェズ)の伝統料理パスティラのレビューをしようと思う。 パスティラってなに?一応パスティラという食べ物の説明をしておこうと思う。フェズに行くならパスティラ!みたいな記事をよく読むと思うが、その実態は何なのか? モロッコのパスティラとは、パイ料理の一種である。中にフィリングをいれ、パイで包むだけのものと、パイで包んだ後上に粉糖とシナモンをかけていただくものがあ

          モロッコでお気に入りのパスティラを見つけよう

          食べる 他

          ポークピカタを食べたいと思った。小麦粉はないので、粉チーズを先にまぶしてから胡椒をたんまり溶かした溶き卵に浸して、バターを引いたフライパンに(油がないから)落としていく。焼いている途中で40%つまみ食う。美味しいじゃないか。£3の格安ロースから、ちょっと背伸びして£4の薄切りロースにしてみた。日本円だと600円から800円の飛躍であるが、最低賃金が£11の国なので感覚的には300円から400円である。1ポンド今200円くらいするんだってね。草。 近くのスーパーで作っているサ

          【読書感想文】「本を守ろうとする猫の話」夏木草介

          私が「ファンタジーを読みてえ〜」と言っていたらバイト先の人が貸してくれた。イギリスに来て悲しいことの一つは本を読みづらいことだったので、本が好きな人がいてよかったと思った。 複雑なストーリーではない。本屋をテーマにして展開されるお話だけれど、たとえばビブリア古書堂みたいなちゃんとしたミステリーではない。本当は本を読む意味とか本を作る人の気持ちとかを考えて読んだ方がいいのかなと思ったけれど、それも違うのかなと思った。 一つ言うなれば、最後に向かっていくにあたって、主人公はお

          【読書感想文】「本を守ろうとする猫の話」夏木草介

          パリ・日帰り旅行(副題:印象派を追いかけて)

          バイトのシフトを出してくださいと言われて、ふうむ来週働きっぱなしかと思った。学業でできることは今のところないので、迷惑にならない程度に労働と娯楽のバランスを取りたい。 ちょうどこの前モネ好きならマルモッタンとオランジュリーは外せないですよ、と言われたことを思い出して、そうか日帰りパリを敢行するかと思い至った次第である。今週途中から大旅行に行くのに丸一日休んですみませんでした(懺悔)。 朝7時ロンドン発のEurostarをとって、20時パリ発にした。よって朝5時起床。朝6時

          パリ・日帰り旅行(副題:印象派を追いかけて)

          【読書感想文】「短歌ください 明日でイエスは2010歳篇」穂村弘

          俳句とか短歌とか、そういう短い文章でぱちっと決められたことばを楽しみたいと思った。 あれ私これ読んだことあるかもしれないと思ったけれど、令和2年に出ている本だから無いはずだった。令和2年i.e.2021年あたりに出た本なら流石に覚えている。絶対仲間が実家にあったんだ。 静かな展覧会でバルコニーの絵か何かを見ていたら、ちょっと遠くにいた同行人がスッと後ろに近づいてきて、「ちょっと左右非対称になってていいね」と想いもよらなかったことを言って去っていって、その時の冷えた展覧室と

          【読書感想文】「短歌ください 明日でイエスは2010歳篇」穂村弘

          【日記】ちょっと高いチェキを買った

          ちょっと高いチェキを買った。 日曜日の朝から昼というのはどうしてもやる気にならないので、なんとなく散歩に出ることが多い。食べ物がないので食べ物を探しに行っているということもできる。別に土曜日は夜のシフトだったし全然重くなかったんだけど。Noteを見ていたら毎週日曜日を無駄にしているようで笑った。 フジフィルムの路面店に入ったらちょっと高いチェキを売っていた。なんか見覚えあるなと思ってスマホのブックマークを辿ったら、3年前くらいにめっちゃ欲しくて買いたかった機種だった。ちな

          【日記】ちょっと高いチェキを買った

          【読書感想文】「何も共有していない者たちの共同体」アルフォンソ・リンギス

          数年前にTwitter(当時はまだTwitterだったのだ!)で流れてきて買った。数年経って哲学ブームが再来したのでようやく開いた。 難解な本だ。哲学を踏んでいる人はきちんとわかるのだと思う。アリストテレスのbarbarianとかの考え方を下に敷いている部分があるないうことくらいしかわからなかったので、哲学をきちんとやった人はもっともっと深く他の書物との連関がわかったはずだ。 それでも一応力づくで読み解いたので、考えたことを記しておこうと思う。理解度は40%くらいといって

          【読書感想文】「何も共有していない者たちの共同体」アルフォンソ・リンギス

          ロンドンの朝焼けを撮りにいこう2024

          卒業論文を書き終わったので、魂が抜けている。あと最後の課題の1500単語書いたら終わるのに…でも5月10日締め切りだから…魂を取り戻すのにはちょっくら時間がかかる。去年の春休みなんで全ての課題があんな締め切りギリギリだったんだろう?と思ったけれど、去年は普通に国家公務員試験の対策をしたり受けてたりしていたからだった。まだ一年前なの?もう5年くらい経った気がする。 半日(この際の半日は文字通り半日である)働いた後の日曜は残念ながら使い物にならないのだが、日曜日のんびりしてしま

          ロンドンの朝焼けを撮りにいこう2024

          【読書感想文】「白いお城と花咲く野原」 見田宗介

          こんな可愛らしいタイトルに反して、1980年代の朝日新聞に出ていた書評をまとめた本である。大学の課題の一環として読んでいた学術書がいつの間にか日常を侵食するようになり、その過程で「思想」や「歴史評論」等の日本語雑誌を読むことに抵抗が無くなったと同時に、日本の哲学というもののを知らなかったことを強く意識した。それは政治哲学をざっくりさらったときに感じる欧州における全体主義への反省のようなものすらも、私は日本に対して持っていないということで、同時に日本の大学で政治学をやっていたら

          【読書感想文】「白いお城と花咲く野原」 見田宗介