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【読書感想文】「本を守ろうとする猫の話」夏木草介

私が「ファンタジーを読みてえ〜」と言っていたらバイト先の人が貸してくれた。イギリスに来て悲しいことの一つは本を読みづらいことだったので、本が好きな人がいてよかったと思った。

複雑なストーリーではない。本屋をテーマにして展開されるお話だけれど、たとえばビブリア古書堂みたいなちゃんとしたミステリーではない。本当は本を読む意味とか本を作る人の気持ちとかを考えて読んだ方がいいのかなと思ったけれど、それも違うのかなと思った。

一つ言うなれば、最後に向かっていくにあたって、主人公はお友達の委員長の存在を意識するようになるし、彼女のために行動を起こすようにもなる。それは本という、個人の内面に深く掘り進んでいく行動の中にある、外につながっていく側面を記したようで、そこはすごく好きだなと持った。


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