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ヌエボ葉山丸航海日誌(町制100周年記念出版に向けて)

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過去の人がつくってくれた「今」の風景〜未来は自分たちの選択から〜(ヌエボ葉山丸航海日誌)

過去の人がつくってくれた「今」の風景〜未来は自分たちの選択から〜(ヌエボ葉山丸航海日誌)

 葉山の歴史を調べようと、町立図書館に行って色んな本を開いている。葉山の郷土史家で、町長でもあった田中富さんの「ふるさと歳時記(一)」もその1つ。

 1984年(S59)に出版されたその本の中に、今の葉山をつくっている人の営みが刻まれている。

 1966年(S41)町民一丸となってメッキ工場の進出を排除したから、葉山を「煙突のない町」にできたこと、1971年(S46)全焼した御用邸の再建運動に

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縦横無尽インタビュー開始〜まずは、動くと見えてくる〜(ヌエボ葉山丸航海日誌)

縦横無尽インタビュー開始〜まずは、動くと見えてくる〜(ヌエボ葉山丸航海日誌)

 2024年秋分に本を出版する。「ひと」「自然」「歴史」から自ずと立ち上がってくる葉山を捉える。とういことは、直観的に決めたものの、「どうやるか?」がわかっているわけではない。何をやるにつけ「How」や「リソース」を先に考えてしまうと、経験や思考、つまり「過去のもの」に縛られてしまう。だから、「新しいこと」に挑戦するとき、まず「どうやるか?」は一旦脇に置くと決めている。
 じゃあ、どうするっていう

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なぜ「ヌエボ葉山丸」なのか?〜瀬戸内海の大三島と葉山〜(ヌエボ葉山丸航海日誌)

なぜ「ヌエボ葉山丸」なのか?〜瀬戸内海の大三島と葉山〜(ヌエボ葉山丸航海日誌)

この航海日誌は、航海の周辺事項も扱って行こう思う。と言うのは、瑣末的なことの中に、物語の鍵が眠っていることがあるからだ。そして、そういう小さなサインの積み重ねが、見えなかったつながりを立ち表してくれるものであると感じている。

船の名前の「ヌエボ葉山丸」としたのは、意味がある。2021年10月広島を訪れた際、友人に薦められて、瀬戸内海に浮かぶ大崎上島の庭火という宿に泊まった。その宿のオーナーまっつ

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「土地と結び直す」〜最も個人的なことが普遍的なことである(ヌエボ葉山丸航海日誌)

「土地と結び直す」〜最も個人的なことが普遍的なことである(ヌエボ葉山丸航海日誌)

2023年1月5日。出港から5日目の朝、初めての航海日誌だ。

当然のことながら、島影は見えず、まだ何も起こってはいないが、「出港する」と決めて言葉にすることは大きなことだ。それだけで何かが変わる。そして、何も起こっていないところから、書き記して行くことが、とても大切なことだと、なんだか感じている。

今日は、ことの発端。なぜ、この航海を始めようと思ったのかを、書いてみようと思う。トム・ニクソンの

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