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[ロンドン発]今週の日記(2月5日~2月11日):今週もいろいろありました&いろいろ聞きました。


晴天の日曜日。まだまだ空気は冷たいが十分に包んで行けば、
凍えるような寒さではない(慣れているので当社比)。

2月5日:今週も次男のラグビーの試合から始まる。今日はリーグ・マッチ。この結果でチームのランクなどが決まるので、フレンドリーと違って大切な試合。リーグ・マッチでは、選手は試合前と試合後に、白のシャツ、黒ズボン、チームのネクタイを着用が義務。ただ、今回はヴェニューがホームなので移動が楽なのが有難い。対戦相手はリーグ内でも格上とのことで、コーチ、選手、親たちも気合が入る、...が試合開始直後、一度もボールを相手に渡すことなく、先制トライ。トライした選手はカモシカのような俊足の持ち主で、ボールを渡したら誰も追いつけない。グッド・スタートだ。その後も、当チームはプレッシャーを与え続け、相手チームのミスもあり、前半終了までにトライを3つも決めた上、相手チームを無得点に抑えて前半終了した。後半始めに当コーチは主力選手を二人外して、サブを投入。1トライを決めたものの、続けて2つもトライを与えてしまう。そこで、主力選手2人をもう一度ピッチに戻す。その後はさらに2トライを決め圧勝した。しかし、最後に例の俊足選手がボールをトライラインに置いた後、追いかけてきた相手チームの選手が、俊足選手の足を踏んづけた!!もう得点が決まって、親たちからも喝采が起こり、まさに起き上がろうとした瞬間だった。観戦者たちから「Oh! No! That's unnecessary! 」という声が漏れた。ピッチ内では、どこからタックルされるか分からないし、捕まえられるかもしれない、という気構えでボールを運ぶが、トライして得点した後は、その心の準備がないので、ショックが非常に大きい。まして立ち上がろうとした瞬間にアタックしてくるなんて、卑怯極まりない。本当にごく稀だが、負けたフラストレーションから暴力行為に出る子供がいる。もう4年ほど前になるが、とある練習試合で、家の次男がトライを決めて、起き上がろうとした瞬間に相手チームの子供に顔面パンチを食らったことがあった。親である私たちも含めて、そこにいたすべての人が驚愕し、固まった。後から聞くと、パンチを放った選手は、時に感情が暴力になってしまう習性があるとのことだったが、食らった方は、そんなん知らんがな!と怒り心頭だったし、なによりも、その試合のレフェリーを担当していた相手チームのコーチがこの事件に関して何の関心も示さず、何の処置もせず、結局その殴った子供の父親がその子を試合から退場させたという何とも杜撰な顛末だったことになおさら怒りを覚えた。ラグビーでは、こういったインシデントに関しては、すべてチーム間のやり取りになるので、親の私たちから、当チームのコーチ(現場にいた)を通して、猛抗議をしてもらった。一応謝罪の言葉があったが、その時のことを思い出すと、今でも怒りが収まらない。
今回の暴力が我がチームのカモシカ選手のトラウマにならなければ良いが、と思う。

ラグビーが終わった後、シャワーを浴びて、ランチを済ませた次男を、大急ぎで友人宅に送り届ける。そこのお父さんがトテナム(トッテナム)戦の試合に連れて行ってくれるのだ。ウチは一応北ロンドンでありながら、チェルシー・サポートのハウスホールドではあるが、周りはやはり、アーセナルかトテナムのサポーターが多いので、年パス保有者のところから空きが出ると、よくお誘いがかかるのだ。しかも、今日の対戦相手はマンチェスター・シティ!プレミアリーグの試合を観れるなんて本当にラッキーだ。帰宅した次男にどうだった?と訊くと、「とてもいい試合だった」と。それもそのはず、なんと開始15分で、ハリー・ケインが先制ゴール。しかもそれが、トテナムでの公式戦通算得点267に達し、クラブの歴代最多得点記録を更新。その上、プレミアリーグ通算200ゴールに到達したのが、アラン・シアラー、ウェイン・ルーニーに続いて、現在至上3人目となったからだ。試合はこのゴールが決勝点となり、1-0でトテナムの勝利。「トンネルの真横で、前から5列目。すごくよく見えた。ハーフタイムで出された食事も熱々のパイやハンバーガーで超豪華だった!タダだからたくさん食べた」と次男。どんなメンバーシップかは分からないが、とても良い待遇だったようだ。夜に、マッチ・オブ・ザ・デイ(Match of The Day、BBCのサッカーダイジェスト番組)で、目を皿のようにして次男を探したが、見つけられなかった(夫からは、「観客動員数6万人やから...」と呆れられる)。私も行きたかったな、一度ソンを見てみたい。

2月6日:岸田首相の「同性婚で家族観や社会が変わる」発言がアドリブだったという報道。この人は一体何を守ろうとしているのだろう。家族観なんてものは、それが男女の結婚であっても、それぞれの家庭で全く違うし、社会が変わるのなら、それは時代と共に変わっていくべきだし、変わるとしても良い方向に変わるとしか思えない。ヘテロである私たちが普通に出来ていることを、ゲイの人たちとも共有しましょう、というだけで、そうすると誰かが損したり、困ったりするのか?なぜ法制化にこんなに時間がかかるのか?”理解”だけじゃダメ、これは人権問題ですよ。家族にも友人にもゲイがいるので、差別発言は到底受け入れられない。学校にもお母さん二人という家族がいるけど、見ていて本当に微笑ましいし、お付き合いは至って普通ですよ。

トルコ・シリア地震の映像がどんどん入ってくる。特に建物の崩壊。地震の多い日本の耐震性の強い建築設計を共有することはできないのかな。

2月7日:コロナ前から会えていなかった友人とお茶。彼女の旦那は、カーブーツ・セールなどで、掘り出し物を見つけて購入しては、それを売るということを生業にしている。確か前に会った時は、限定品のトレーナー(日本でいうスニーカー)がずいぶん高くで売れた、と言っていたが、一応メインはレコード。ヒップホップを中心にお宝さがしにいそしんでいたが、最近クラシックも始めたそう。そこで先日、とあるクラシック・レコードを売りに出したら、£2870(約43万円)という値段で売れたらしい。なるほどそれでこないだバルバドス旅行に行っていたわけね、と納得。

2月8日:先週、車のタイヤ・マークが出たので、ガレージでプレッシャーを確認し、とりあえず低いタイヤに空気を入れたものの、今日再びマークが出る。もはやパンクの可能性ががあるので、お抱えの修理工に来てもらい、チェックしてもらったら、釘が刺さっていた。「ええっ!?故意?いたずらってこと?」と訊いたら、そうではなく、恐らくどこかで踏んづけてしまったのだろうと。この辺りは、どこそこで工事が行われているし、近所では新しいフラットが建設中だし、家のリノベーションをやっている通りも多いからその辺から釘が飛んできて、踏んだ可能性が高いかなあ。これは避けようがないよな。で、タイヤ交換で思わぬ出費。

2月9日:顔見知り家族のお父さんがゲイであることが発覚したと。しかもそれが、カミングアウトではなく、男性と浮気していたところがバレてしまったらしい。詳細は分からないが、ゲイであるにも関わらず、これまで14年以上も普通にヘテロとして結婚生活をし、家族にも知られず(バレずに)生きてきたのも、しんどかっただろうなあ、と思う。本人だけでなく、嫁も、子供たちも、いろいろな意味でショックが大きいと思うが、どのように乗り越えるのだろうか。

夜は大好きなバンド、スクイッドのライブで、キングスクロスのスカラへ。

キャパは1200人。こんなヴェニューでスクイッドを観れるなんて、ラッキーすぎる。


1972年7月14&15日。ルー・リードとイギーポップ&ザ・ストゥージズが初UKショーを
行ったのがここ。ミック・ロックもいて、彼の撮った写真が、
『Transformer』と『Raw Power』のアルバムジャケットに使用された。

昔は本当によく足を運んだヴェニューの一つで、ここで観たバンドは数知れず。そう言えば、2000年にコールドプレイを観たな。印象に残っているのは、ゴメズ。調べたら2002年だった。メンバーが5人もいるから、低くて狭いステージがぎゅうぎゅう詰めだった。しかもドラムセットが巨大で、シンバルとハイハットを数えたら、大小含めて13個もあった。スクイッドもメンバーが5人+サポートメンバー1人で6人もいるから、ステージがわんやわんやしていた。

メンバーが横並びだったので、アーサーが写真に入らなかった。
本当に素晴らしいライブだった。


2月10日:朝起きてきた次男が、頭痛がすると。どちらにしても明日からハーフタームで、今日は午前中で終わりだったので学校を休ませることにする。日中はインタビュー取材。オフィスが家から車で10分という近さなのがありがたい。終了後、近くに住む病気の友人宅へ、少し食糧を届ける(コロナではない)。一人暮らしで体調を崩すのが辛いことは、私も若いころ経験しているので、少しだけお手伝い。早く回復できることを願う。


2月11日:今日はSix Nations のアイルランド vs フランス戦。夫は半分アイルランド人なので、当然アイルランドを応援。私はというと、ラグビーに関しては、実はフランス・サポーター。というのも、推しの選手がいるから。

キャプテン&スクラム・ハーフのアントアン・デュポン。
大好き。

残念ながらフランスは負けてしまったのだけど、アントアンがレベル違いの活躍を見せてくれ、良い試合だった。

買い出しに出たご近所スーパーで友人にバッタリ会い、しばし立ち話。
今日のゴシップ:3年ほど前に離婚した、顔見知りの女性の再婚相手が、最近泥沼離婚裁判で訴えられていた某Aリストセレブの弁護士だったという事を知る(裁判は勝利、敏腕なのは明白)。当然生活レベルが格段に上がり、現在は北ロンドンの超高級エリアの邸宅とマリブとを行き来する生活を送っているらしい。離婚は金がかかると聞くので、できるだけ避けるように努めていたけど、そういうこともあるのね~、と友人と意味深に笑って別れる。もうすぐバレンタイン。


R.I.P Bacharach 素敵な曲をありがとう。

(今週終わり)


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