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食育(生きる勇気を育む)

帰寮する高校生の息子くんの背中を見送ってしんみり。。。
やっぱり離ればなれになるのは淋しい。
じんわり涙が湧いてくる。

今回の帰省でも彼はたらふくご飯を食べてくれました。
からあげ、メンチカツ、春巻きにハンバーグに、肉じゃがにごった煮、フレンチトーストにピザパンに・・・。
「お正月もママのお節をおうちで食べたい!」
『食べたい』と言ってくれる人がいるのは何とも幸せなことか。。。

高校生の息子くんは野球を頑張っています。
このシーズンにはなかなかの打率成績が残せた息子くんについて、心理学の先生から「どんな教育をしたの?」と尋ねられたことがありました。
改めて考えてみる。
わたしが子育てで一番大切にしてきたことは?

それは、息子くん達が「食べたい!」と言ってくれたなら、どんなに仕事が忙しくてもどんなに疲れていても、何よりもそれを優先してご飯を作ること!

ずっと昔。息子くん達が小さかった頃。
わたしには今でも忘れられない出会いと言葉があります。
「自分はご飯を作ってもらえるだけの価値がない人間なんだと思っていました」
その一言がどれだけ重く、どれだけこれまでを物語っているか。。。
その一言は、わたしに子育てで大切なことを教えてくれました。

食事はただ人間の『血』や『肉』を作っている訳ではないことを。
食事はただ生存する為の『手段』ではないことを。
食事を通して人の『こころ』が作られていくことを。

わたし達のこれまで歩んできた人生も、これから歩んでいく人生にも、自分の思い通りにならない出来事がたくさん存在します。
思い通りにならないことがあるのは『不幸』な訳でもありません。
『ピンチはチャンス☆』
人は思い通りにならないことを乗り越えた先に、こころが成長していきます。
だけれども、これまでの人生が思い通りにならないことだらけで、これからの人生もそんな毎日が続いていくだろうと思うような状況ならば、人は生きる勇気や希望を見失ってしまうかもしれません。

親であるわたしが息子くん達にしてやれることは限られている。
何気ない毎日の中「~が食べたいなぁ」と口に出した言葉。
それをママが一緒になって実現してくれようとする。。。

何気ない日々の何気ない日常。
夕方「ご飯ですよ~」のママの声。
テーブルには自分が食べたかったご飯が並んでいる!
ご飯から漂う良いにおいが鼻の穴から入ってくる!
口の中「美味しい」が広がる!
目の前にはママやパパやきょうだいの笑顔。
「うまい!!」
「良かったぁ」
「おいしいねぇ」
「おいしいねぇ」
美味しい『喜び』を分かち合う、温かくて穏やかな言葉のやり取り。

息子くんの『今』この時。
自分の想いが「満足できる」小さな幸せ。
毎日の小さな幸せの積み重ね。

そんな小さな『願いは叶う』子ども達の日々の体験は
「自分は大切にされる価値がある存在だ」
と自己肯定感の土台を作る。
「『やってみたい』と思ったことが、自分にも何とか出来るかもしれない!」
と自己効力感の土台も作る。
「よし!やってみよう!頑張るぞ☆」
と彼らの未来にも繋がっていく。。。

たとえ、大きくなって思い通りにならない状況が襲ってきても、それがもしも何個も何個も続いてしまったとしても。
立ち止まり、けちまづき、倒れそうになったとしても。
また立ち上がり、また前を向き、また歩み出せるように。。。

母はただただ、息子くんの食べたいご飯を作り続ける。
大切な人の為にご飯が作れることに感謝しながら。
ただただ。

淋しがってはいられない!

帰寮の準備をしながら、今朝の息子くん
「不思議なことにね去年より寮に帰るの嫌じゃないんよ」
「ママ、俺頑張るよ」
息子くんの大きくなった背中に目を細めた。

『可愛い子には旅をさせろ』ばぁちゃんがよく話してたっけ。。。
仲間に出会い、先生や指導者さんに出会い、寮母さんやクラスメイトなど沢山の人の中で『こころ』も『身体』も大きくなった息子くん。

『こころ』も『身体』も満タンに。
2024年も怪我なく元気に駆け抜けろ!!
息子くんが大好きな野球が、大好きな仲間達と出来ることに感謝。
感謝。。。


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