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親の心、子どもも知る。

お正月も終わり、息子くん達のいないシーンとしたおうち。。。
頭の中は息子くん達でいっぱいにして過ごした年末年始の幸せな日々。
いつも自分のことは後回し、息子くん達のことばかり考えて生活してきました。

子どもの頃、祖父母と一緒に暮らしていた私を、おばあちゃんは沢山たくさん可愛がってくれました。おばあちゃんが大好きだった私。
県外の大学に進学し親元を離れて一人暮らし。
おばあちゃんが寂しくないように心配しないようにと、毎日毎日電話をかけました。友達と卒業旅行にハワイやベトナムに行った時ですら、携帯もスマホもない当時、国際電話をかけました。

「ばあちゃん」と呼ぶと、いつも「はいよ」とゆったり応えたおばあちゃんの何とも言えない優しい声。その一言で、私のことが大好きだと伝わってくるあったかい声。

年末年始やお盆休みの帰省が終わり、アパートに帰る私を、おばあちゃんは見送ったことがありませんでした。
いつもと変わらない優しい声だけれど、目も合わせずテレビを観たまんま。
さも「テレビを観ていて忙しい!」といった雰囲気で、さっさとお別れを済ませたそうなおばあちゃん。「おばあちゃんはあっさりしているなぁ」と、感心するくらいの潔い別れ際。

昨日の夜ご飯、息子くんの今回の帰省『最後の晩餐』
「うまっ!」「うまっ!」と、私の作ったご飯をほおばる息子くんの食べっぷりを目を細めて眺める。

食べるのが一段落したところで息子くん。
「はいママ。これ誕生日プレゼント。ママの誕生日に一緒にお祝いしてあげれんけん、ちょっと早いけどこれ・・・」

私の我慢していた涙は、目から溢れ出し大洪水に。
「何て優しい子なんだ!!何て!優しい。」
どれだけ泣くのか!と息子くんと旦那さんが大笑い。

親元を離れた寮生活。
自分で選んだ息子くんの道。
誰にも甘えられず、お湯も出ず冷たい水を使って、自分で掃除も洗濯もして。誰にも泣き言も言えず、吐きそうになるくらいの厳しい練習も頑張って。
毎日毎日走って。毎日毎日、朝から夜の個人練習まで地道に練習を積み重ねた。
心も身体も鍛えられ、たくましく成長した息子くん。

実は・・・私も同じことを企てていた。
息子くんの誕生日はまだまだ先の5月。
当日祝ってやれないので、前倒して一緒にお祝いをしたくて買ってきていたイチゴのホールケーキに火を灯す。
親子で同じことを考えていたなんて!
それがまた何とも嬉しくて。また涙。。。
「HappyBirthday~♪」泣きながら歌った誕生日の歌。

そして今日、息子くんは寮に帰って行きました。
私を心配させまいと「寮に帰るのは嫌じゃないんよ。楽しいけん」と話してくれた息子くんの優しさがこれまた染みる。

息子くんが残してくれた私への誕生日プレゼント。
夢のように幸せだった、息子くんと一緒に過ごした一週間。噛みしめながらプレゼントを眺める。ツーーっと涙がまた1つ落ちて来た。

ふと、おばあちゃんの横顔を思い出す。
おばあちゃんは、泣き虫な私の涙がこぼれないように、私と目を合わせなかったのかもしれないな。
おばあちゃんも私と一緒で、顔を見ると泣きそうだったから、私の顔が見れなかったのかもしれないな。

2023年。今年も一年、毎日私は息子くん達の健康と幸せを願って、日々を過ごすだろう。
今年も、離れた息子くん達に何もしてやれない歯がゆさに、心が揺さぶられる日もあると思う。
だけど、願わずにはいられない。
大好きだったおばあちゃんと同じように。例えこの身を削ってでも自分のことより、大好きな子ども達の幸せな日々を。願わずにいられない。

次の帰省は11ヶ月と24日後。
1年という長い航海に出発した息子くん。
今年の目標を「生き延びる」と話した息子くんよ。大海原、きっとあなたなら、どんな荒波でも大丈夫!
ママは『湊』で君の帰りを待っている!
笑顔と感謝を忘れずに勇気を持って突き進め!

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