モルト侍通信

池袋ジェイズ・バー 店主 / 池袋駅北口 徒歩2分。「できればウイスキーのことばかり考…

モルト侍通信

池袋ジェイズ・バー 店主 / 池袋駅北口 徒歩2分。「できればウイスキーのことばかり考えて生きて行きたい」。シングル・モルト・ウイスキーがメインのバー。新入荷情報と日々の雑感を呟きます。実はウイスキーが苦手な方、大歓迎の池袋ジェイズ・バー。

最近の記事

「情熱価格」に関する変更点のお知らせ

「情熱価格」の仕組みを少し変更させていただきました。 これまでは毎月1の付く日に(1日、11日、21日、31日)10日間隔で新しい「情熱価格」を提供開始。次の1の付く日に新しい「情熱価格」を投入し、切り替わりのその日は新旧どちらも「情熱価格」で愉しめる。そんな仕組みで運営しておりました。 「情熱価格」はコロナ禍から始まり3年が過ぎました。元々のアイディアは4,5年前から温めていたものです。それ以前から「デフレの続く日本でウイスキーの価格だけはジワジワと上がり続けている」と

    • 蓮村CEOと行く安積蒸溜所カスク会議2023

      今年もこの季節に福島県の安積蒸留所でイベントを開催させていただけることとなりました。本日はそのご案内とイベントの趣旨を説明させていただきたく投稿いたします。 僕ら飲み手と蒸留所の関係ってどのようなものなんだろう? 昔からそんなことをよく考えて来ました。 一歩踏み込むなら、どんな関係が適切なのだろう?とも。 ウイスキーに関心を持ち始めた頃のことを思い出してみて下さい。僕らは酒屋さんに行って、それが蒸留所名なのかブランド名なのか商品名なのか、あるいは瓶詰業者の社名なのかも判別

      • true colors / 僕らのウイスキーについて

        この度、大阪の難波・道頓堀に店を構える”Bar SIMON”さんとジョイントPBをリリースさせて頂く運びとなりました。今回はその背景と僕らの理念について説明させて頂きたいと思っております。 きっかけは昨年のこと。それまでも大阪を訪問した時には幾度も”Bar SIMON”さんには伺っていました。ある時店主の向井君に唐突に「一緒にPBやりませんか?」と提案されました。 正直驚いたのですが、向井君の真っ直ぐな眼差しを逸らすこともできず「お客さんに楽しんでいただけるようなウイスキ

        • 本日「3杯セット」記念日

          池袋ジェイズ・バーで僕が「3杯セット」を正式に始めたのは2009年の7月24日でした。今から丁度14年前のこと。 振り返れば隔世の感があります。 「どうしたらウイスキーを愉しんでもらえる様になるだろう」。 僕は毎日そんなことを考えていて、それは今でも変わりません。 最近は毎月50本程度のニューリリースのウイスキーを扱っています。40本を切ることはほぼないでしょうし、週に一度顔を出せば新入荷のウイスキーが10本はある。そんな様子が日常的なのが池袋ジェイズ・バーです。 僕

        「情熱価格」に関する変更点のお知らせ

          29周年の池袋ジェイズ・バー

          本日、池袋ジェイズ・バーは29周年を迎えます。 長きに渡り店を続けられたのも、ひとえに来てくれるお客様がいてのこと。日頃よりご愛顧いただき本当にありがとうございます。 毎年、この日を迎える度に、少し身の引き締まる思いになります。開業したばかりの頃は「来年も周年記念日を迎えられるだろうか」と不安になったものですが、29年続けて来ても当時のその不安な気持ちは鮮明に蘇ります。 その気持ちを思い出し、丁寧に取り扱い、まだ何かできることはないか?と問い続けながら29年の歴史があり

          29周年の池袋ジェイズ・バー

          マルス・サイン・ラリーのお知らせ。

          本日より新たなイベントが始まりました。 この企画に参加している店舗は16店。マルスにご縁のある東京のバーと、津貫蒸留所お膝元の鹿児島のバーを中心に九州のバーから。 要するにスタンプ・ラリーだとお考え下さい。スタンンプを用意できなかったのでお店の人にサインをもらって来店を証明するということ。最低5店舗以上のサインを集めると、抽選でこのボトルの購入権が手に入ります。 期間は本日4月1日から8月1日まで。 1 サインしてもらう葉書をこの企画に参加しているバーで受け取る 2 最

          マルス・サイン・ラリーのお知らせ。

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(07)

          3月23日(木) 本日より第7回96ネヴィス祭が始まります。 これまでも何度か同じことを書いてきましたが、僕が96ネヴィスを追いかけ始めたその初期の頃、主にバーボン樽系の96ネヴィスが個人的な好みのようだ。という認識がありました。 シンプルな構成要素ながら伸びの良い96ネヴィスらしいフルーティを感じさせるものに引き寄せられていました。もちろん、それだけではないというのは明らかな事実ですが、軸に置いていたのはそのようなタイプ。 ゆっくりと様々なタイプの96ネヴィスを素直に

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(07)

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(06)

          3月16日(木) 本日より第6回96ネヴィス祭が始まります。 今回はとてもシンプルな切り口で2本の96ネヴィスを選びました。実はこの企画を思いついた当初から「こういう2本を飲み比べたい」と考えていました。 提供予定の96ネヴィスは合計34本。そのうち半分以上の18本がホグスヘッド樽であることは前回お伝えしました。当初、ホグスヘッドの96ネヴィスがどうやら自分の好みであるようだとの思いもあり、一番古い瓶詰のものと一番直近の瓶詰のものを飲み比べてみたいと。 そんな思いが数年

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(06)

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(05)

          3月9日(木)より第4回96ネヴィス祭が始まっております。 鹿児島出張や確定申告の準備など日々の忙しさにかまけて、記事を仕上げるのがおろそかになっていました。ごめんなさい。 今回はウイスキーの熟成樽という切り口で少し話をさせていただこうかと思います。 それがすべてではありませんが、どんな樽で熟成されていたか?は少なからずウイスキーに影響を与えます。同じ蒸留所のウイスキーでもバーボン樽とシェリー樽熟成の違いは分かりやすく感じますし、どの蒸留所かに関わらず「今日はシェリー樽熟

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(05)

          スタッフを募集しております。

          現在、池袋ジェイズ・バーではスタッフを募集しています。 時給:1,250円 出勤日:毎週3日以上出勤可能な方 勤務時間:12時から25時までの中の8時間/日 交通費:支給 履歴書:不要 内容について、もう少し詳しく説明します。 池袋ジェイズ・バーはウイスキーの品揃えを中心としたバーですが、必ずしもウイスキーの知識が必要な訳ではありません。働き始めてからで結構ですが、ウイスキーに興味と関心を持ってくれるなら大丈夫。 ただ、大切なのはウイスキーより以上にお客さん。 そんな

          スタッフを募集しております。

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(04)

          3月2日(木) 本日より第4回96ネヴィス祭が始まります。 今回の記事では96ネヴィスの瓶詰年度による変化に対する僕の感覚的な認識を説明したいと思います。 年度ごとにハッキリと境目がある訳ではありませんが、僕は2014年から2017年までを96ネヴィスの黎明期と考えています。後にこの期間のシェリー樽熟成のものも評価が高くなりましたが、主にバーボン樽系の96ネヴィスが好きなのだなという認識が生まれたのがこの時期です。 いくつかの96ネヴィスを僕の中で比較して代表的だったのは

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(04)

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(03)

          2月23日(木) 本日より第3回 96ネヴィス祭が始まります。 前回はシェリー・バットを2種。今回はHogsheadとEX-Bourbonということで、どちらもバーボン樽系という認識でいいでしょう。 前回の記事でもお話ししましたが、2019年頃まではバーボン樽系のシンプルな構成要素ながら伸びの良い96ネヴィスらしいフルーティを感じさせるものが好きでした。 当時の個人的な思い込みをお話しさせていただくなら、バーボン樽系の96ネヴィスのひとつのピークは2019年まで。202

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(03)

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(02)

          2月16日(木) 本日から96ネヴィスの第2回目の開催となります。 前回は開始後4日目の日曜日に残量3分の1となり、一旦封印させていただきました。ご来店いただいても飲んでいただけなかった方には申し訳なく思います。 今回選んだ2本はどちらもシェリー・バット樽のベン・ネヴィスです。 前回の記事で当初はバーボン樽系の96ネヴィスが自分の好みのようだと感じていたことをお話しました。でも時を経て、その認識は少しづつ変化していきます。 そのきっかけとなったひとつが、TWEのシング

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(02)

          池袋ウイスキー祭

          2月28日まで池袋ジェイズ・バーで「池袋ウイスキー祭」を開催します。 実は2年ぶりの開催になります。2020年までリアルに開催していた「秩父ウイスキー祭」でしたが、翌2021年から22年まではオンラインのみでの開催となりました。当時の状況を思えば仕方のないことだったでしょうが、そのことにちょっとした憤りを感じていました。 何か自分にできることはないのかと思い、ストックの秩父の中から13本のウイスキーを選んで「池袋ウイスキー祭」を行いました。「秩父」ほどの大人数は集まりませ

          池袋ウイスキー祭

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(01)

          2月9日(木)。 本日から96ネヴィス祭を始めます。 合計34本の96ネヴィスを17週間に渡り、毎週木曜日に2本づつ開封して行きます。それぞれ3分の2をご提供後、一旦封印します。18週目から3分の1残しておいた34本の96ネヴィスの封印を解きます。 飲み逃したもの、気に入ったもの、お好きな96ネヴィスをお愉しみ下さい。 記念すべき1週目に選んだのはこの2本。 ベン・ネヴィス 1996 − 2014 17Yo Meadowside Blending / Maltman

          池袋ジェイズ・バー96ネヴィス祭(01)

          池袋ジェイズ・バー 96ネヴィス祭

          「あの蒸留所のこのヴィンテージ」なんて会話がやり取りされるようになって久しいと思う。 60年代のボウモアやロングモーンから始まり、72のキャパドニック、クライヌリッシュ。76のベンリアック、トマーチンなど。他にもいくつか挙げることは可能だが、このくらいにしておこう。 僕らは目の前の素晴らしいと感じたウイスキーに「なぜ美味しいと感じたのだろう?」とその答えを求めがちだ。それは読みかけのミステリーの犯人探しにも似ている。ただ、僕らを悩ませるのはミステリーなら読了後に犯人を特定

          池袋ジェイズ・バー 96ネヴィス祭