横浜駅は綺麗ではない

こんばんは
まるりです

今日は友達に誘ってもらい、友達、友達の彼氏、彼氏の友達、私の4人で宅飲みをしました
お家は友達の彼氏の家です
ボードゲームやカードゲームをしながらお酒を飲み、大変盛り上がりました
(カタンとito、めちゃくちゃ面白いからみんなやるべき)
大学生っぽいです
この｢ぽさ｣を馬鹿にせずに大切に過ごしていきたいですね
だって大学生だもーん
いつかきっと大学生っぽい日々のことを思い出します

彼の家は横浜にありました
私は今まで何度か横浜に来ていますが、それは全てデートのためだったと思います (キャー)
みなとみらい、中華街、赤レンガ倉庫などに行きましたね、、、
そしてそこで甘い思い出や苦い思い出をいくつか作りました
横浜は私にとって少し胸がきゅんとする場所です(キャー)

いつか好きだった人は横浜に住んでいました
赤レンガ倉庫のクリスマスマーケットできらめく甘い時間を過ごしたあと、私の終電の時間が近付いていました

その時期、私は酒狂いでした
帰りたくない！飲もう！と駄々をこねる私に、この辺りは飲めるような場所ないよ、と彼は言いました
赤レンガ倉庫やみなとみらいはキラキラとしていて、明らかにデートスポットで、酒狂い大学生の私を満足させてくれるようなお店は確かにないようでした

なら、横浜駅のあたりで飲もう！横浜駅なら飲める場所いっぱいあるでしょう！と私は主張しました
私は、横浜駅で降りたことがありませんでした
横浜だぞ あの横浜の横浜駅だよ さぞ綺麗な栄え方をしていることだろうよ

彼は、横浜駅はだめだ、と言いました
むくれる私
理由を問う私
彼は、横浜駅で友達と飲んで、友達がボコボコにされたことがあるのだ、と言いました
その時俺は何もできなかった、と

大変なことがあったんだねそりゃあなたもお友達も可哀想に、と私は思いました
私はボコボコにされたくないし、彼もボコボコになってほしくない
でもできれば私を守ってほしい、守れよ、などと考えていました

とにかく横浜駅は治安がやばい、行くべきじゃない、と彼は繰り返しました
なおも引き下がらない私に、彼は｢帰りたくないなんて、女の子が気軽に言うもんじゃない｣と軽い説教をかましてきました

こいつはもうだめだ、私と飲む気がない、帰るしかない、と少し冷めた私は思い、それでも改札で彼の手を引っ張ってからようやく最終電車のホームへと向かいました

脈ナシ甚だしい経験をして、私は彼を諦めることにしました
あの日、もっと一緒にいてほしかった

横浜駅の治安を口実にして、彼は私と飲むのを拒んだ
彼の説教は正論ではあったので、ますます腹立たしく、寂しく、しばらくは友達と飲む度にこの日のことを愚痴っていました
私はあの日から、朝まで飲むことは少なくなりました

いつの間にか思い出話が長くなりました
結構ちゃんと彼のこと、好きだったのでね！

そんな横浜駅に、私は今日初めて降り立ったわけです
宅飲み後、ごはんでも食べに行くかー、と4人で横浜駅に繰り出しました

おー！横浜駅！横浜だー！と叫び、きらきらとした横浜への幻想を抱いて駅を飛び出しましたが、そこに広がっていたのは、都会の雑多な繁華街でした

人だらけ、けばけばネオン、しつこいキャッチ、安そうな居酒屋、路上のゴミ
お金持ちは決して行かない、ありふれた人ごみ街です
キャッチがとにかく嫌いな私は、新宿や渋谷を歩く時と同じように、隣にいる友達の腕を掴んで歩きました

平日だというのにお店はどこもいっぱいでした
酔っ払ったおじさんが笑いながら大きな声で叫んでいました

横浜駅は綺麗ではない
私が見ていた横浜は赤レンガ倉庫であり、みなとみらい駅でした
彼が見せてくれた横浜は、綺麗なものでした

この場所で飲んで、友達がボコボコに殴られ、それを黙って見ていた彼のことを思いました

あの日、私をこの街に連れてこなかったんだなあ
もうあんまり駄々をこねたり、馬鹿みたいな飲み方をしたりしないから、綺麗な場所で今度飲みませんか

横浜、またくるね
また誰でも、誘って