愛とか恋とか可愛い言葉で表せない汚い欲望か。

どんなに頑張っても報われないことはあって
それは二十数年生きてればもちろん分かることで
殊更人の気持ちが関わるものは、努力が報われるわけじゃない。

実は私は幼少時代から恋多き女だった。
強烈に覚えているのは、幼稚園で尽く周りの男の子を好きになり、ラブレターを渡しまくっていたことだ。

手紙を渡そうとしたら、内容も見ずに断られたこともある。

どの恋愛も多くは美化されるので、幼児期〜思春期の恋愛の失敗は｢そんなこともいいじゃない｣とされるが、当人にとっては全く良くない。

例えば、中学生の時、林間学校で好きなクラスメイトの名前を川に向かって叫ばされた時、当時は両思いの噂もあった彼に｢お前はないから｣と切なく振られた話。
その後｢好きだったけど恥ずかしかったから振った｣と言われても、当時のあたしの傷を癒すことにはならない。

好きだよ。と告白されて、浮ついてたら嘘だった高校1年の終わりを、わたしはまだ忘れられてない。

愛は呪縛だと思う。

例えば、1932年の首なし娘事件。1954年の人違いバラバラ殺人事件。1993年の日野OL不倫放火殺人事件。

どれも、猟奇的な愛が歪んだ結果に起きた事件だ。

ただ、やめろと反対されても、報われないと分かってても好きであることをやめられない気持ちは、恥ずかしながら理解出来てしまう。

もちろん私は好きな人を殺したりはしないが、どうしようもない気持ちに追いやられることはある。

どうすれば、この呪縛から解放されるんだろうか。
相手も自分も苦しめる、この醜い感情を無くせるのか。

もういっそ、あなたの全てを忘れてしまおうか。
私の世界から君の全てが消えれば、互いに幸せになれるのかもしれない。

夢のような話。
青臭くて反吐が出る。
好きな人には出来ることなら、私の隣で世界一幸せになって欲しい。
私には、好きな人を世界で一番幸せにできる自信がある。
というか、好きな人のためならどんなことだってできる。本当だ。
1つだけできないのが、好きな人を嫌いになること。
それができれば、もしかしたら、君が、
今望んでいる形になれるかもしれないのに。

毎日毎日、嫌いになろうと努力している。
毎日毎日、愛されようと努力している。
馬鹿みたいだ。

どうでもいいあの人には愛されて
愛されたい君には愛されない。

なんのコントだよ。

なんの呪いだよ。