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日本史授業脚本「40.渋沢栄一」

いよいよ7月から新紙幣が登場します。新1万円札の肖像に選ばれたのは「渋沢栄一」。今回取り上げた人物です。

私が子どもの頃は「聖徳太子」の1万円札でした。現在の「福沢諭吉」に変わった時も違和感はありましたが、まだ子どもだったせいか、500円札がなくなったり、「伊藤博文」の1000円札がなくなったりした時の方が印象深かったように思います。

1万円札って日本の通貨の最高額紙幣ですからね。それに見合う方を肖像画にしてもらいたいのですが、渋沢栄一はどうなんでしょう。

そんな切り口から、授業では渋沢栄一が「日本にとってどれだけ偉大なのか」を実感させたいですね。

正直なところ、「聖徳太子」や「福沢諭吉」と比べるとやや見劣る気がします。もちろん、偉大な功績は残しているんですよ。ただ、前の二人が凄すぎて…。しかも、紙幣のデザインもちょっと重厚感が足りないんですよ。

できることなら、「聖徳太子」を肖像にした「10万円札」を発行してもらいたいですね。

話がそれましたが、「日本の資本主義」を生み出した渋沢栄一ですから、その功績についてはしっかりと学ばせたいところ。渋沢栄一の一番の推しポイントは、「日本式の商人のマインド」を定着させたことです。

西洋化する明治の世の中で、「日本人の商い道」を植え付けたことが最もすばらしい。「商売は世のため人のために行われる」という「正しい心」の上に、近代的な資本主義を乗せていったことは、その後の日本の発展を考えた時に、ものすごく大きかったと思います。

また、旧紙幣の福沢諭吉とも活躍した時代が同じ。渋沢栄一は福沢諭吉からたくさんのアドバイスをもらい、大いに刺激を受けました。そして「学び」を通じて「自立」することや、「世のため人のために知識や富を使う」ことは共通のスタンスです。

ですから、この二人の関わり合いに触れながら、新貨幣への移行に思いを乗せられたらいいですね。「国立銀行条例」による資金供給という大胆な政策と合わせて知って欲しい内容です。

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