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日本史授業脚本「20 学制」

今回のテーマは「学制」です。明治維新の3大改革は「軍制」「税制」「学制」です。この3つは新しい国家づくりの柱となるもの。どれも超重要な改革です。ところで、この3つの改革に共通することは何でしょう?

正解は、江戸時代は「幕藩体制」だったため、藩によってバラバラに行われていたものを、「日本」という統一国家として一律にまとめる作業だということです。「幕藩体制」から「中央集権国家」へというのが「明治維新」の大原則。

逆に、江戸時代から軍制も税制も教育制度も各藩ごとにはきちんと機能していたわけで、0から1を作るわけではないということです。だから、この短期間に軍制も税制も全国一律のものに変えることができたんですね。

今回のテーマ「教育制度」に関していえば、日本の「庶民教育の歴史」ははるか昔から続いています。これは、他のどの国にも負けないすごい歴史です。

例えば、空海の「綜芸種智院」。これは庶民のための学校です。また、「寺」は古代から仏教的な施設の側面の他に、庶民教育の場でもあったのです。中世は武家政権になったことで、公家は政治の表舞台から退き、文化や学問を庶民に教える存在になりました。

中世には僧侶や貴族が、江戸時代には武士なども先生として庶民教育を行っていました。身分も性別も関係なく、教えるものを持っている人は持っていない人にそれを与える世の中ってすごいですよね。

世界史の常識で言えば、庶民に知恵を与えることは、為政者に反抗するための武器を与えるのと同じです。為政者にとって国民は、黙って指示に従って動く国民の方が理想なんです。その意味で日本は古代からずっと非常識です。

もともと教育レベルの高い日本に取り入れられた「学制」。それが発展をもたらすのか、混乱をもたらすのかは、授業の中で取り上げたいです。キーになるのは「福沢諭吉」の「学問のすゝめ」。楽しい授業になりますね!

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