音楽的日常

音楽 / 美術 / ビール

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ロックの黄金比満載のタックスミス来日公演。TUK SMITH & THE RESTLESS HEARTS 2024年9月29日(日)渋谷クラブクアトロ

初めてタックスミスを聴いたときはマジかよって感じだった。本当に今のバンドなのか?という笑 私の中の小さなHR寄りR&R好きな心を掴まれてしまった。Thin LizzyとかSweetとか…。 アルバムは2枚ともよく聴いているし、本当に楽しみだった初来日公演。 辺りを見回してTシャツをチェック。シン・リジー、サミー・ヘイガー、デフ・レパード、ボン・ジョヴィ、チープ・トリック…。BURRN!系というより昔のMUSIC LIFEだ笑 会場でかかっていた曲で確認できたのは以下。

    • オペラティック・ポップ!マルコム・マクラーレンの広告音楽 British Airways「Aria on Air」1989

      マルコム・マクラーレンの本(700ページ超え!)で、興味深いネタ満載過ぎる中の一つが、広告音楽の仕事だ。 当時の広告業界で賞を受賞した名作の音楽を手掛けたという。 聴いてみたら、これが素晴らしいのである。 ジョン・ライドンが言うように、マルコムは「かき集めてきて、まとめるのが得意」なのは的確だろう。パンク以降にもアフリカンビート(BOW WOW WOW)、ヒップホップ(Duck Rock)などをリサーチし作品化している(この手法は美術家のリサーチ活動と同じだと思う)。

      • リヒャルト・ゲルストルの絵をふと思い出す。クラシックの迷宮「シェーンベルクとユダヤ的なるもの〜生誕150年に寄せて〜」

        シェーンベルクのユダヤ人的側面から活動を追った番組を視聴した。 おおまかな流れとしては、世紀末ウィーンの中でユダヤ人差別を経験し、1926年にベルリンに渡った際のナチズム的空気、そして第二次世界大戦と後に発覚した大虐殺。フランスでプロテスタントからユダヤ教に戻り、アメリカに渡ってシオニズムに関心を持ちながら活動した内容が楽曲解説とともに語られた。 相変わらず超人的な知識による語りは大変興味深く、メモを取りながら楽しんだのだが、シェーンベルクと言うと私は画家のリヒャルト・ゲ

        • 聴衆の映像を楽しもうじゃないか。[映画]真夏の夜のジャズ(1959)

          1958年ニューポート・ジャズ・フェスティバルのライヴ・ドキュメンタリー。 出演アーティストについては語り尽くされているだろうし、ジャズに詳しくもない私が書けることはほとんどない笑 聴衆を見るのが楽しい理由 みんなクールなのだ。 ビート文学を読んだりしてるのかな?と思えるようなファッション。 特に好きな場面は屋内でパーティのように楽しんでいるところ。 瓶ビールを飲みまくり、煙草を吸いまくり、ダンスにトーク。 彼らは映画の主役になることはないが、この日が終わればそれぞれ

        ロックの黄金比満載のタックスミス来日公演。TUK SMITH & THE RESTLESS HEARTS 2024年9月29日(日)渋谷クラブクアトロ

        • オペラティック・ポップ!マルコム・マクラーレンの広告音楽 British Airways「Aria on Air」1989

        • リヒャルト・ゲルストルの絵をふと思い出す。クラシックの迷宮「シェーンベルクとユダヤ的なるもの〜生誕150年に寄せて〜」

        • 聴衆の映像を楽しもうじゃないか。[映画]真夏の夜のジャズ(1959)

          アイヌ音楽を聴く。アイヌ文化フェスティバル 2024年8月31日 有楽町朝日ホール

          新井満 - イランカラプテ(2016) 作詞:秋辺デボ・新井満 作曲:新井満 オープン後に会場でループでかかっていた曲。「イランカラプテ」というアイヌ語の挨拶を北海道のおもてなしとして広めるためのキャンペーンソングとのこと。 舞香 - 演劇「神々の謡~知里幸恵の自ら歌った謡~」 一人芝居の技術力に単純に驚き感動しつつ、アイヌ神謡集(1923)の著者・知里幸恵の生涯を描く内容にも感動。生まれつき弱い体で差別を受けアイデンティティに苦悩しながら執筆への情熱に向かう過程が描

          アイヌ音楽を聴く。アイヌ文化フェスティバル 2024年8月31日 有楽町朝日ホール

          1日半の休暇で名古屋の庶民グルメを食べる1人旅。食と美術と音楽と

          名古屋に行ってきた。 何度も訪れてはいるものの、1人で訪れるのは初めてだ。 きしめん住よし 名古屋到着の洗礼といえば駅ホームのきしめんであるらしい。その伝統に則りきしめんをいただいた。 かき揚げきしめん630円。 カウンターで食券を渡すと30秒もかからず着丼。はえぇ。 真っ黒いおつゆにかき揚げ、たっぷりの鰹節、ネギ。 麺は柔らかめで表面はツルツル。 ご馳走様でした。 ホテルにチェックインし、ライヴ会場へ。 ライヴの内容は改めて振り返るつもりだが、素晴らしい内容であった

          1日半の休暇で名古屋の庶民グルメを食べる1人旅。食と美術と音楽と

          [映画]ストップ・メイキング・センス4Kレストア

          ついに見つけたぞ。米米CLUBの音楽はここからきていたのだ! って、トム・トム・クラブのもじりでバンド名をつけたというのは広く知られた話だけれど、この映画で改めて実感して、ようやく「情報」が「知識」に昇華したと感じたのである。 「かっちょいい!」イントロのリフ、そのまんまの音もあった。 ブラック・ミュージックの濃さではないが、明らかなアフリカンビートからの引用、そしてニューウェーブ感。 これにフェラ・クティが入るとJAGATARAになるんだろうね。 さて、デヴィッド・バ

          [映画]ストップ・メイキング・センス4Kレストア

          [音楽]THE RYDERS - ANIMAL STREET 1987-1988(2023)

          これは驚き&痛快な作品だ。 初期2枚のアルバム「GET GOOD LOVIN」「THE RYDERS」を現メンバーで再録した作品。PUNKバンドの再録は「あれ?」ってなることも多いが、これは素晴らしい。 身体能力的劣化はほぼ感じられないし、テンポも当時のまま。円熟とかそういう言葉は全くなく、全開バリバリ。 ぜひ触れておきたいのが、当時から「ではない」2人のメンバーの演奏、めっちゃ良いです。まあどちらも知ってる先輩なので凄いのは知ってるんだけどさ笑 でも、UKIさん、この

          [音楽]THE RYDERS - ANIMAL STREET 1987-1988(2023)

          [音楽]Tuk Smith & The Restless Hearts - Ballad Of A Misspent Youth(2022)

          わーい、新たなお気に入りを見つけたぜ! これは理屈抜きにカッコいい。グラムやシン・リジー的R&R。時代と逆行してるかもしれないが、私はこういう貫いている音楽が輝いて見えるね。 ジョージア州アトランタ出身、PUNK/HCからルーツを辿って70年代前半UKロックがベースとなったとのこと。 BITERSとして活動していたが、2018年に解散。THE RESTLESS HEARTSとして再スタート。これが初アルバム。 ロックの黄金パターンがほどよく詰め込まれ、ニヤニヤしっぱなしだ

          [音楽]Tuk Smith & The Restless Hearts - Ballad Of A Misspent Youth(2022)

          [音楽]Brad Mehldau - Your Mother Should Know: Brad Mehldau Plays The Beatles(2023)

          アメリカのジャズピアニストがBeatlesを弾く、というアルバム。 といっても私はBeatlesが好きって訳じゃないのだけれど、何が素晴らしいってラストになぜか1曲だけDavid BowieのLife On Mars?を演っていて、これがとんでもなく素晴らしい。Life On Mars?は元々好きな曲だけれど、この演奏を聴くと涙が出そうになる。 他人の曲を演奏するという時のポイントの一つは「解釈」だと思う。このアルバムで言うとメルドー的Beatles解釈が一番の聞き所となる

          [音楽]Brad Mehldau - Your Mother Should Know: Brad Mehldau Plays The Beatles(2023)

          [音楽]Dolly Parton - Rockstar(2023)

          私の世代からすると「I Will Always Love You」はホイットニー・ヒューストンで知ることになるわけだけど、オリジナルはドリー・パートンが1974年に出しているとすぐ知るものの、時が経ちドリー・パートンのことなどすっかり忘れていた。カントリーとか聴かないしね…。 御年77歳、とんでもないアルバムが出た。史上最高レベルの豪華ゲストを迎えた30曲!「豪華」の一言では言い表せない…。 名を上げると切りがないが、「Let It Be」はポール・マッカートニーとリンゴ・

          [音楽]Dolly Parton - Rockstar(2023)

          [音楽]KODAMA AND THE DUB STATION BAND - かすかなきぼう(2019)

          このアルバムが出てから1ヶ月後にCOVID-19パンデミックが発生した。このアルバムタイトルはパンデミックとは無関係だが、外出自粛を強いられ自宅にこもりひたすら自分と向き合っている頃によく聴いていた。 ニュース番組が毎日被災地の状況を報じていて、ふとこのアルバムのことを思い出し聴きたくなった。 インタビューを読みながら聴く。うん、やはり良い。都会から逃れたいポップさ、逃れられないむせび泣きがある。 かすかな希望。「かすかな」が、いい。 書籍「いつの日かダブトランペッター

          [音楽]KODAMA AND THE DUB STATION BAND - かすかなきぼう(2019)

          [美術]坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア

          まずこのスピード感で展覧会を開催できたことに恐れ入る。それほど氏とICCの関係は密着だったということだろう。 本展はトリビュート展であり、本人の作品が並ぶ展覧会ではないが、展覧会タイトルにある3つのキーワードが本人を表すものとしてぴったりだと感じる。 DAY1 展覧会 私的な目玉は李禹煥によるアルバム「12」のドローイング、及びその前に坂本龍一個人に贈ったと言われる作品だ。 アルバムに使われた作品タイトルは「遥かなるサウンド」と初めて知る。そしてアルバム使用時には13度傾け

          [美術]坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア

          [LIVE]2023.11.18 Zepp Haneda MANIC STREET PREACHERS / SUEDE

          先攻、マニックス。 初期の数枚は買って聴いていたけれど、いつしか追わなくなってしまっていたが定期的に新作をリリースしているのは知っていた、という程度だけれど。生演奏を鑑賞すると良い楽曲が多く、改めて作品をあたってみたいと思った。 昔、あるレビューで「英国演歌」という表現があったことを覚えている。デビューはセンセーショナルだったが、今となっては良質なギターロックを作り続けているアーティストで、それがいつしかUKロックの雛形となり、大きな方向転換をすることもなく追求している、と

          [LIVE]2023.11.18 Zepp Haneda MANIC STREET PREACHERS / SUEDE

          [LIVE]2023.11.15 高円寺HIGH FIRE BIRD HOT夜会 カレー処ニューチェック2周年記念 暴力太鼓教室(中村達也)/BLOW(鶴川仁美,サモン,)Candy On Boogie Mobile(candy mobile,澄田健,穴井仁吉,KYOYA)/スナックかもめ

          暴力太鼓教室(中村達也) 噂には聞いていた中村達也氏のソロ演奏からスタート。 楽曲演奏ではなく即興と思われる。時々ダブのような深いディレイがかかり、随所に奇声や笑い声を発しながら叩きまくる。 タムやスネアのリム音、スネアのスナッピーを外す、スティックの逆さ持ち、怪我の功名と思われるスティック2本持ちなど、トリッキーな手法も混ぜながらとはいえ、基本は技術披露ではなく全力叩きまくりのパフォーマンス。 BLOW Th eROCKERSの鶴川仁美さんによるプロジェクト、半数はジ

          [LIVE]2023.11.15 高円寺HIGH FIRE BIRD HOT夜会 カレー処ニューチェック2周年記念 暴力太鼓教室(中村達也)/BLOW(鶴川仁美,サモン,)Candy On Boogie Mobile(candy mobile,澄田健,穴井仁吉,KYOYA)/スナックかもめ

          [音楽]The Aces - I’ve Loved You For So Long(2023)

          バンドの告知のために「生きづらさ」ってブログを書いたんだけど、まあものすごく小さい話なんだけどさ。大なり小なり世の中は生きづらさで溢れていて。大きなものばかりが目につくようだけど、報道がすべてじゃないし。だからアートが必要なんだとも思うんだよね。 「Girls Make Me Wanna Die」を一発で気に入ったThe Acesの3作目。 ユタ州という宗教的にとても保守な地域でクィアとして育ったというだけでウッとなる女性インディバンド。 それでも世界を良くしていくんだっ

          [音楽]The Aces - I’ve Loved You For So Long(2023)