インタラクティブなジャグリング | イベントレポート 4JC Meet-up1 Part4「ジャグリングのソーシャルイメージを探る」
このnoteはイベントレポートPart4になります。
Part1-3はこちら
4つ目のセッションは「ジャグリングのソーシャルイメージを探る」
モデラーは、kanjinさん。
パネラーは三人
1人目は、小林さん
2人目は、瀬戸内サーカスファクトリー代表の田中さん
3人目は、丸亀市役所の室長である松岡さん
まずはモデラーのkanjinさんの自己紹介とご経験の説明。
ジャグリングをしていると「変わったことをやっているね」と言われた、皆さんも一度くらいは「周りからどのように思われているのか?」を感じたことがあると思う。ジャグリングをどう思われているか。
という切り口からスタート。
モデラーがパネラーそれぞれに振っていきます。
◆インタラクティブ性
私は、瀬戸内サーカスファクトリー代表の田中さんのご回答が強く印象に残っています。
「2000年代は、パッシングなどの外向きのエネルギーが多かった。インタラクティブ性があった。2010年代くらいから、(もちろんジャグラー同士の対話はあるが)対話型が減ってきたように思う。もしかしたらフランスのカンパニーが影響を与えたかもしれない。」
「日本のジャグラーと大きなサーカスが組み合わせにくい印象がある。その状況が良いとは思っていない。壁を壊したい。」
瀬戸内サーカスファクトリーの代表からみたジャグリングのイメージとして、インタラクティブ性に言及されたことが示唆に富んでいます。
私自身がこれまで考えていたことでもあります。田中さんからお聞きできて嬉しかったです。
インタラクティブ性は、ジャグリングの普及のヒントだと思っており、今後も深めていきたいと考えているところです。
※話が本題から逸れるのですが、「フランスのカンパニー」が何だったかメモできておらず、もしご存知の方がいれば教えていただきたいです。
◆それぞれのジャグリングの印象
続いて、市職員の松岡さんが持つジャグリングのイメージについて共有されました。
ジャグラーは理路整然と話す方が多い。コミュニケーション能力が高い。
市職員として、いろんな場に参加しているが、こんな場はない。場が崩れていない
ジャグリングはすごい
田舎になればなるほど、ジャグリングへのアクセスポイントが少ない印象がある
ジャグリングは他者とのコミュニケーションツールとして使える
続けて、瀬戸内サーカスファクトリー代表の田中さんからもジャグリングの印象を共有。
練習するとき、ジャグラーはなぜか集まっている
個人主義と思いきや、コミュニケーションをとる
他のサーカスではあまり見られない
集まって一体何をしているのか?
ここで小林さんから補足
おそらく交流したい欲求がある
ジャグリングがあるから、ツールとして交流できる
自分を表現するハードルが低いのかもしれない
ジャグリングをする中で、なかなか聞くことができない話でした。
私の中で視点が増えた気がします。
◆公共性のある投資
後半は公共性のある投資についての話題で盛り上がりました。
市職員としての立場から松岡さんのコメント
社会的な意義や価値があるものについて公共性のある投資ができる
「ジャグリングを通じて、繋がりができる」などの方向で、エビデンスが見えれば、税金を投下できる可能性がある
小林さんから質問「具体的にどうすればいいと思うか?」
松岡さんのご回答
まずはアクセスポイントを増やす
パブリックな位置付けで事業を展開する
社会にひらく
社会に還元していく場を設ける
松岡さんの回答から、これまでなんとなく感じていた自分のやりたい活動と実際のズレを自覚できました。
例えば、ジャグリングの普及を考えるとき、私は「業界(社会)の仕組みをつくる」というアプローチをまず考えます。
一方で、最初に求められているのは、「ジャグリングを、地域で、社会にひらくこと」だと感じました。
その後で、その地域で広がり続ける仕組みや横展開できる仕組みをつくった方がいい。業界全体の仕組みはその後になりそうです。
ジャグリングの普及についてもレイヤーが違い、そして役割が違うのだと思います。
このセッションは、ジャグリングを外から見たときの建設的なコメントが多く、イベントに参加した価値がありました。今後の活動に繋がるたくさんのヒントをもらえました。
イベントは「生涯現役を目指して」に進行します。
イベントレポートはPart5に続きます。