個とコミュニティの健康 | イベントレポート 4JC Meet-up1 Part3 「健康とジャグリングの接点を探る」
このnoteは、イベントレポートのPart3です。
Part1
Part2
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テーマは「健康とジャグリングの接点を探る」
モデラーは、ジャグリング経験のある藤村さん
パネラーは二人
1人目は、体育教室代表の安倍さん
2人目は、精神科医でゲーム制作グループ代表の渡辺さん
モデラーの「いつもと違うものの見方をしてみましょう」という一言から始まります。
◆セッションの全体像
このセッションのトピックは次のような内容でした。
・パネラーのご紹介
・パネラーお二人が持つジャグリングのイメージ
・ジャグリングと健康のエビデンス
・繋がり
・巧緻性
・ソーシャルキャピタル
・空間認識能力とジャグリング
パネラーからのお話と質疑応答を交えながら進行していきました。
パネラーとジャグラーたちが相互に理解を深めながら話が弾んでいたように思います。
印象に残った部分を抜粋して紹介します。
◆ジャグリングと健康のエビデンス
参加者から「ジャグリングを普及するために、ジャグリングの効果について考えたい。ジャグリングは、健康になりそうな気がする。しかしエビデンスがなさそう。」という意見がありました。
エビデンスについては、モデラーの藤村さんから次のような補足がありました。
・文献はありそう
・ただし、ジャグリングをした人としていない人の比較が不十分など、研究の余地が大きい
・これからエビデンスを積み上げる必要がありそう
私自身もジャグリング関係の論文をリサーチしたことがあり、同様の印象です。
ここで「エビデンスが不十分である」と言及されたのは1日を通して良かったように感じます。
次のセッションでも、エビデンスの重要性について言及することが多々ありました。
また、「エビデンスが不十分である」という前提が参加者全体に共有されたことで、主観的になり過ぎず、客観的にもなり過ぎず、相互に話をしやすい空気ができたと思います。
事前にリサーチされていたモデラー藤村さんのGood Jobでした。
パネラーのお二人からは、それぞれのご経験からジャグリングの効果や普及について思うところを共有いただきました。
精神科医でありゲーム制作グループの代表である安倍さんからは、「どれだけコミュニティ形成を行えるか?」がポイントと指摘がありました。
「個人の目線でどうか?を考えるよりも、その人がジャグリングをする上でどれだけ繋がれるか?が大事」と共有されました。
ここで、私は全日本皿回し協会の行動指針である「仲間を繋げる」を思い出しました。
今後、皿回しの発展を考えるときに、ここに一度戻ってくるはずです。
「コミュニティ」の話は、このセッション以降にも繋がっていきます。
◆個の健康とコミュニティの健康
体育教室の代表と精神科医という組み合わせなので、身体的な健康と精神的な健康に話が進むかと思いました。会場にいた誰もが思ったと思います。
実際は、「個の健康」と「コミュニティの健康」の対比が中心となり進行していったように感じます。
私の印象ですが、ジャグリングのメリットを語るとき、「個の健康」について言及されることが多く、相対的に「コミュニティの健康」については言及が少なかったように思います。
ここでコミュニティの健康について言及されたのは、今後の議論に価値を生むだろうと思います。
◆シガーボックス最強説
セッションの中で、体操教室の代表 安倍さんから「太ももを鍛えるのがトレーニングの王様」と紹介いただく場面がありました。
手だけを動かすボールジャグリングの動きでは運動強度が相対的に低いと教えていただきました。
セッション後の休憩で、参加者が安倍さんにシガーボックスを教えていたところ、「これは高強度やな・・・!」と反応されていたのが印象的でした。
別の参加者の方から「シガーボックスは、楽しいスクワット」という表現がありました。
なんとなく「シガーボックスは身体づくりに良さそう」と思っていたところ、それを裏付けるような解説と、推進につながるキャッチコピーに出会えました。
全体を通じて「健康とジャグリングの接点を探る」というテーマに基づいて、議論が広がり、深まっていました。コンセプト通りの良いセッションでした。
主催の松葉川さんによる「これまでのセッションと違い、振れ幅があって良い」とポジティブなコメント。求めていたものを実感されたのでしょう。
イベントは次のセッション「ジャグリングのソーシャルイメージを探る」に進行していきます。
イベントレポートはPart4に続きます。
全力でイベントをつくります