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ゆずの歌「サヨナラバス」を22年ぶりに聴いた話

ゆずの歌「サヨナラバス」を22年ぶりに聴いた話

 最近見たテレビのゆずが特集された番組で、「嗚呼、青春の日々」という歌が、ゆずの2人の亡き友に贈ったものである事を知りました。歌詞を改めて聴くと、まさに亡くなった友達へ贈った歌でした。「青春の歌」という認識が、今回で一気に思い込みが崩れました。

 ゆずは僕も大好きですが、実はその歌をきちんと聴けなくなってしまった時期があります。とくにサヨナラバスという歌はずっと聴けずに今日まで過ごしてきました。

 何故そうなったかというと、高校生の時のある出来事が関係しています。
 同い年の幼なじみがある日亡くなりました。突然の出来事。人前で泣くなんて恥ずかしいと思春期の僕たちは思っていたけど、泣かないはやはり無理。わんわんとみんなが泣いた。式場では彼の好きなゆずの歌が流れ、最後のお別れをする場所に行く時にバスに乗りながら聴いたのが、ゆずの歌の「サヨナラバス」でした。

 とても良い歌なんだけど、歌を聴くとその時の感情が蘇ってしまいそうになるのが怖くて僕はあの日以来、サヨナラバスをきちんと聴けずにいました。ただ、ゆずの歌は大好きなので他の歌はたくさん聴いています。夏色、アゲイン2、3カウント、マスカット、まだまだいっぱい。

 そして、久しぶりに、ほんと久しぶりにきちんとサヨナラバスを聴きました。

 やっぱり良い歌。
 あれから22年経って聴けた。
 高校生から僕はすっかり大人になりました。友達はあの日あの時から時が止まっているけど、僕はなんだかんだと大人になった。

 やっぱり良い歌。
 あの時ほんと悲しくて、苦しかった。

 しんどい経験、苦しい経験をしてきたのは自分だけじゃない。大なり小なり、みんなそれぞれ様々な経験をして、今生きているーそれが当時はわからなかったし、わかろうとしなかった。きっとこれからしんどい事ってあるんだろう。楽しい事だけだったらいいんだけど。

 しんどい事もあるだろうけど、今はそれだけじゃない事を知っている。今この手にある幸せを知っている。ないもの数えたら多いかもしれないが、あるものも数えたら多い。

 また笑って話せる日まで
 精一杯生きたい、生きます。

ゆずの歌「サヨナラバス」を22年ぶりに聴いた話を書きました。


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大阪でダイビングショップしてます。病院で海の写真を展示する活動中

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