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真木崇志
2018年9月13日 23:16
何故生きるのか? 心が疲れてしまった女子高生の、再生の物語です。僕たちの10代の数年を、ある事実とある視点を交えて、フィクションとして書きました。 初めて書いた小説を、加筆修正して載せていきます。 雨だ。 音は聞こえないけど、外はひどい雨だ。 ああ、帰るのもうっとうしい。 畠山美保は、数学の授業を軽く受け流しながら、頭では全く違う事を考えていた。高校三年の夏休み前といえば、たいていの受
2021年1月8日 18:57
ねえ、今でも目を閉じれば思い出せるよ。 当時は長く感じていた時間も、こうして振り返ると、あっと言う間の様に思える。将来の事で色々悩んでいたし、お金もそんなにある訳でもなかったけど、心はすごく満たされていたよ。私はあの日みんなで一緒に見た月を忘れない。みんな、きっとそうだよね。 ある大阪の私立大学。いつものこの時間であったらとっくに学生の姿は消え、ひっそりとしているはずの構内も、今日ばかり