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約20年越しに初恋がちゃんと終わりました

この心情をちゃんと成仏して、私の記憶の隅の隅の方に置いて、大切な記憶としてそっと閉じたい、という気持ちで書き留めます。

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初恋は小学校3年の時で、同じクラスだった。はっきりとは覚えてないけど、向こうからの好意をきっかけにずっと気になる存在だった。
4年生まで同じクラスだったけれど、一緒に遊んだりした記憶はあまりない。
5・6年生は違うクラスだったけれど、隣の私のクラスまで来てくれて、ずっと教室の扉の前に立ってた。ただ立ってるだけなのに、毎日立ってるから私も毎日見ることになって、「あ、今日も立ってくれてる」と嬉しかった。今日も来てくれるかな、といつの日からか思うようになった。
私は、というと何もしなかった、というか、できなかった。ずっと無視し続けた。それが、卒業と同時に「後悔」という形に変わり、そこで「あ〜好きだったんだ」と初めて気づく。
「後悔」って本当に厄介で、ずっーーーと私の頭のどっかに居続けることになる。

大学生になっても、後悔はずっと残ってた。
その頃、SNSが出始めて、そのおかげで約9年ぶりくらいに再会した。
久しぶりに再会した「友達」かのように、2人でもグループでも飲んだり、遊んだりしに行った。
私は再会しても、あ、いいなと思って思い始めてたし、もうこれ以上、後悔したくないと言う意も込めて、色々告白しようと思ってた時、本性を知ってしまったような出来事があって、一気に引いてしまった。
そして、そのままなんとなく疎遠になった。

社会人になって、再会して、ちゃんと話したのは、お互い30歳の時。
この間に会ったのは2回だけで、ほんと一瞬、挨拶程度の会話だけ。
後悔の念もだいぶ薄れて、思い出すこともほとんどなくなっていた。
「好きな人」よりも、「初恋の人」「大切な人」になっていた。
深い関係になるのは、遠い遠い夢の話で、端から期待してないし、むしろ現実ではあり得ないと思ってた。
ただただ、幸せになってほしいと願っていた存在。

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実は私、年齢=恋人いない歴だった。人見知りしないし、基本「人」に興味があるタイプだから、出会いはたくさんあった。だから、学生の時とかも作ろうと思えば作れたかもしれないけれど、恋人がいなくても楽しかったし、他に刺激的なこともたくさんあった。
「人」として尊重する人や好きな人はいたけれど、さらに「異性」として好きになるまでの人には出会えなかった。

いや、出会っていたかもしれないけれど、きっと自分にも問題があった。
自分なりにその状態である理由を分析して、導き出した結果、色々あると思うけど、総じて「自分のこと全然好きじゃなかった」ところにあるのではないかと思っている。
20代半ばまで、いざ愛されたときにそれを喜べるほどの自己肯定感を持ち合わせていなかった。
これまで好意くれる人がいても、私はその好意を感じた瞬間、シャッターを全力で閉めて、対人距離を取ろうとしていた。

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仕事も軌道に乗ってきて、自分のこともだんだん好きになってきた30の初夏、「今世は恋愛とかに恵まれない運命だから、1人でも歩いていけるくらいのお金と幸せを掴もう!」と思っていた。
そんな時、再会した。大学卒業から約9年くらい経ってた。

大学生ぶりに遊んだ。絶対言わないと!とかでもなく、言えたらでいいかなと思っていた「約20年越しの告白」も無事できた。
それもキッカケになったのか、ごくごく普通な感じで恋人という関係になった。私にとっては初恋の人が初カレという何ともドラマチックなスタート。
自分で言うのなんだが、30で恋人経験なしの割にはどこか冷静さもあって落ち着いていたほうだと思う。
深い話も将来の話も自分の弱い部分もさらけ出せた異性は初めてだった。
恋人とするようなことも、なぜかカレだと一切戸惑うことなくできた。
というか、むしろ求めた。
だから当然かの如くずっと続くと思ったし、結婚するかどうかは置いといてもずっと一緒にいたいと思ったし、カレが味方だと本当に心強かった。

でも、ドラマみたいな展開やハッピーエンドなんてあるわけないよね。
付き合って半年後、フラれた。

遠距離だったけど、月1くらいの頻度で会えたし、
お互いタイプは体育系と文化系、もっと言うと「人」に興味がある私と「人以外の生き物」に興味があるカレ、交わる部分あるんか、と思うくらい全く違うけれど、育った環境が似てたし、食の好みもあったから、うまくいってる気がしてた。
ただ、第一子同士で、お互いに”長男長女のあるある”がキレイに当てはまってて、そういう意味でも性格で似てる部分があって、徐々にうまく距離を掴めなくなってたのかな。
私はちゃんと好きだったけど、カレにとってはきっと1回付き合ってみる?程度だったんだと思う。
なんなん、それ。

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約20年、頭の片隅にずっと居続けた存在。

何が好きかはわからない、顔がすごいタイプでもないし、何かスポーツをやってきた人でもないし、私が尊敬するほどのコミュ力の持ち主でもない。

でも、肉体や記憶が好きと言っている。好きな理由を言語化することが難しいほど、ただただ、あなただから好き。あなたという存在に惹かれていた。あなたが何に興味があろうと、どうなろうと受け入れるだろうし、歩んでいく覚悟はあった。

多分、こんな感覚になれる人は悔しいけどあなただけな気がする。これまでもそうだったように、これからも越える人はいないだろう。

だけど今、
そうと分かっていても、そっと記憶の片隅に置いて、長かったあなたとの思い出ページを閉じれるくらい成長しました。
新しい幸せを掴みにいく勇気もあります。
私はあなたと幸せになる自信はあったけど、あなたはそれを放棄したね。
ごめんね、私をフったこと後悔するくらい、羨むくらいイイ女になって幸せになります。

と言えるくらいの自己肯定感は身につきました。

あなたは気づいてないけど、
あなたと恋人になって、

山登る方が楽だと思うくらいドキドキしたり、
キスして幸せすぎて涙したり、
言動1つでショック受けて吐き気や悪寒したり、
これまで味わったことない感情を教えてくれた。
体の反応ってこんなにも正直なのかと知った。
まだ出会ったことない新しい自分に出会えた。

愛することと愛されることを教えてくれた。
私に「パートナーとの幸せ」スイッチを押してくれた。
結婚に全く憧れがなくネガティブなイメージだったけど、
家族作るっていいな、とマインドが変わり始めてた。

間違いなく私の人生に多大な影響を与えてくれた人。

「もしもあなたに出逢わずにいたら、私はどんな今を生きているのだろう」

NETFLIX『初恋』

出会わなければ、もっといろんな人と恋できてたかもしれないし、
こんなにも苦しくてしんどくて傷つけて傷つくこともなかったのに、なんで出会ってしまったんだろう、と何度も思った。
でもやっぱり、出会わなければ、あなたの笑顔を見る度、手を繋ぐ度、横で添い寝する度に感じる幸せな瞬間にも出会えなかった。

だから、やっぱり出会ってくれて「ありがとう」しかない。
ちゃんと、初恋終わらせてくれて「ありがとう」。

「どうかお幸せに」と願いながらこの恋、手放します。ばいばい。

P.S. 大好きだったあなたの音楽は聴けなくなりました。記憶が薄れても聴いたらきっと涙出るってわかるから。
それと、あなたの誕生日に「おめでとう」と言えなかったことが、唯一、後悔してることです。

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