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子育て知恵袋―季節のない地域??季節をおもしろがる力

2024/1/16(火):子育て知恵袋㊹
 今日も覗いて下さってありがとうございます。
 今日、火曜日は子どものことを考える日。
 私の保育士としての知識がお役に立てれば嬉しいです。(私は元々、幼稚園教諭、保育士の経験を経て、保育士養成の専門学校で講師をしていました)

 さて、今日のテーマは子どもの置かれた環境について!
 子どもの環境で「それ誤解!」と言いたくなる言葉があります。
「この辺は四季がないから…」
この言葉、保護者さんだけでなく「先生」と呼ばれる人たちも安易に口にしてしまうことが多く、
「ちょっと待てぃ!!」
と言いたくなるワードでもあります。

 例えば都会のオフィス街に位置する保育園やマンション。
 極端に寒い地域に暑い地域の保育者さんや保護者さん。
 
 一般的な「日本の四季」の光景を当てはめては、「梅雨がない地域だから」「紅葉を見られないから」「霜柱や雪なんて見られないから」…と環境のせいにして子どもの経験を狭めてしまっている大人の姿の多いこと。

 しかし一度考えてみてください。絵本の中や童謡に見られる光景とは違うのかもしれない…でもそれは「四季がない」「子どもは恵まれていない」というのは少し違うのではないでしょうか。
 大人が気付いていないだけではないでしょうか? 
 例えば窓ガラスの温度や付着した水滴の感じ、例えばアスファルトの見え方や匂い、例えば土の温度や中に住んでいる虫たちや植物、例えば風の吹き方や温度に乗せてくる料理や花の香り…
 季節の移ろいを通じて、子どもたちを取り囲む環境は実は確実に変化しています。

 安易に「四季がない」と口にしてしまう大人は絵本や童謡に描かれる形でしか「四季」を感じられないために、子どもの「不思議✨」「なんで?」「おもしろい!」のチャンスを潰してしまっていないでしょうか?
 季節のイメージを変化させることができたら、見えてくる世界は大きく広がっていくのに…描かれた季節しか感じられないなんて大人にも子どもにももったいない!
 
 是非一度、身の回りの環境を見直してみてください。
 踏んだ土の感触に、流れてくる水の冷たさに、頬を過ぎる風の痛さに、頬を当てた壁の温度に…代表的な季節の変化とは違っても、きっと面白い自然は溢れているはずだから…
 子どもと一緒に環境の変化に気付いて楽しんで、思うようにいかない自然を感じたり畏怖の念を感じたりしてみてください。

 レオナルドダヴィンチの遺した名言「自然はすべての真の知識の源である」という心理に親子でなれるかもしれませんよ。

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