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梅干し

今年は人生で初めて、梅仕事をしている。
自家製の梅干しを作ろうとしているのだ。

青梅がもう殆どどこにも売っていないような終わり掛けの時期に、ふと梅干しを作りたくなった。
スーパーを何軒か周り、ようやく梅を手に入れたあと
さてどんな瓶で作ろうかと考えを巡らせていたところで、ふと思い出したことがある。

そういえば小さい頃我が家では、ほぼ一年中、赤い蓋の容器に入った大量の梅干しがあったのだ。
今まで全く思い出さなかった記憶が、ふと蘇ってきた。
あれは祖母が漬けていたのだろうか。
とりあえず、赤いしそ漬けであったことは間違いない。

初心者だから1kgくらいかなと思って購入した青梅は
実家にあった梅干し瓶のサイズには到底及ばないくらい少ない。
5kgほどはあったのではないだろうか。
いつでもキッチンの隅に置いてあって、たまに祖母が瓶の中を混ぜていたような気もする。
重い瓶を引き出し、赤い蓋をあけて中に入っている梅干しをひとつ、取り出すのが幼心になんだか少しワクワクした。

そのことを思い出して、赤紫蘇も用意してみる。
あとはこれから、ちゃんと梅が浸かってくれるかどうか。
あの頃の思い出を蘇らせながら今年の夏は過ごしてみようと思う。

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