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FACT FULNESS-ファクトフルネス-

先日私は丸一年くらいかけて(遅すぎる)ついにファクトフルネスを読破しました。

この本を読んで感じたことは学びは私たちの心を救うこと、また何も高尚な学問だけに役立つことではなく、私たちの普段の生活においても大切だということです。

例えば私が特に自分の心に刺さったのは第9章の「犯人捜し本能」の話でした。私たち(少なくとも私)は普段から何かうまくいと、自分のせいにしたり、他人のせいにしたり、環境のせいにしたり「いったい誰をつるし上げればいいんだ」と、さもそこに適切な犯人が1人いるかのように思ってしまいます。

しかし、実際犯人なんていないのです。物事やその過程はそんな単純なものではなく、色々複雑な要素が絡まりあって出来ているのだから、一人の犯人を見つけることなんて不可能なのです。「犯人捜し」をすることでその難しく複雑な本質から目を背け、うやむやにしているのではないかと気づかされました。そんなことをしていても気分が落ち込むばかりで問題は一向に解決しません。

本当に見るべきものはその事象の本質的な原因であり、それを冷静に分析していくことで同じ間違いを防げるのだと気づかされました。
そして、この思考は普段から善悪の判断をはっきりつけることに固執しがちな私の心に強く響くものでもありました。

さて、ここからは、私の好みの話になりますが、個人的にファクトフルネスは大げさに言えば私たちがこの世界で生きるための本であり、思考法のような物を説いているのだと読了して感じました。しかし、本の帯や宣伝の仕方などを見ているとどうも「勉強」色が強いというか、時事問題系の難しい本、普段の生活には縁遠いもののように感じます。それはとても勿体ないような気がしました。
前述したとおり私はこの本に書かれていることは有り体に言えば「意識高い系」のための学びではなくすべての人が大切にするべき思考だと思うのです。(…すべき。という表現は少し強くて嫌いですがあえて使います。)

少なくとも私は1年かけてでも読むことが出来て本当に良かったと感じました。これから先、何度でも読み返して心に留めておきたい内容です。

やはり学びは私たちの心を救い、癒し、穏やかにしてくれるものだと心から感じました。


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