僕が”生”のマグロにこだわる理由
それは、やっぱり、うまいから。
僕自身が食べてみて、「生はここが違う」という点を列挙してみたいと思います。
・魚臭さではない、良い香りがある
・食感が良い、ザクっとした食感とモチっとした食感の両方がある
反対に冷凍を食べて、これは良いなって思った点
・ツルっとした滑らかな食感がある
・いつでも食べられる
冷凍方法も色んな技術革新があって、生に引けを取らないものも結構あるので一概には言えませんが、こんなところです。
でも、こんな冷凍マグロは論外。
・ドリップのプールに溺れてる
・灰色
冷凍方法が悪いのか、解凍方法が悪いのか、はたまた両方なのか。。。
それではちょっと冷凍技術について科学してみます。
現在冷凍マグロの製造・物流過程主流となっているのは「急速凍結」といわれる特殊な凍結方法で、細胞破壊を抑えながら冷凍することができます。
図解しながら説明していきましょう。(リンク先も見てね)
要点はこれ。
・冷凍していく過程で最大氷結晶生成温度帯(-1℃~-5℃)を通るので、ここで水・氷の分子がふくらんで、細胞を破壊する
・だから、-1℃~-5℃を通過する時間は早い方がいい
・すなわち、急速凍結が良い
結論として、ゆっくり冷凍すると細胞が壊れてしまって、解凍する時にうまみ成分がドリップと一緒に逃げてしまう、ということ。
なので、細胞が壊れないように素早く冷凍しようということです。
冷凍マグロだけでなく冷凍食品などにも使われている技術です。
でもマグロの場合、急速凍結に加えて、超低温物流という極めて低い温度帯(マイナス60℃)での物流網を構築していたりして、きわめて日本的に繊細に管理されていたいりします。
ちなみに家庭用の冷凍庫がマイナス20℃くらい、
自身の経験上、マイナス35℃下の保管でも、3カ月くらいしかもちません。
急速凍結品+マイナス60℃の保管だと、1年そこらではほとんど傷みません。
急速凍結+超低温物流 が確立されてるなんて、諸外国見渡してみても世界に日本だけなので、やっぱり日本のマグロってすごいよね。
さてここまできて、ようやく僕が生マグロにこだわる理由ですが、これです。
そうです。
一度も冷凍していないから、細胞レベルで正常な組織を維持しています。
そして当然のことながら解凍することもないので、解凍時の温度変化もなく、冷凍&解凍プロセスで身が傷みません。
組織が正常だから、
・魚臭さではない、良い香りがある
・食感が良い、ザクっとした食感とモチっとした食感の両方がある
この2つが実現できるんです。
高いお金払って、せっかくマグロ食べるんなら、美味しい方がいいですよね?
是非どこかで生マグロをみかけたら、試してみてください。
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