マガジンのカバー画像

占い

64
さまざまな占いについてまとめてみます。
運営しているクリエイター

記事一覧

火水未済【卦の解説】

火水未済【卦の解説】

はじめに今回は火水未済について解説します。

火水未済の解説完成で終わっては易ではありません。完成もまた流転の一相なのです。初めは吉にして終わりは乱る。その混乱の中にあって、危難を冒して光明をもとめてゆくのがこの卦です。挫折もあります。苦しみも多いです。なすべきことが次々にやってきます。それを一気に片付けようとせず、粘り強く、柔軟に対応してゆくことです。各爻は正位をはずれてはいるが、すべて正応して

もっとみる
水火既済【卦の解説】

水火既済【卦の解説】

はじめに今回は水火既済について解説します。

水火既済の解説既済とは万事すでに成る、事がすべて成就したことです。この卦は、各爻すべて正位にあり、みな正応するものがあります。易の理論からいえば、もっとも理想的な形です。苦難と努力の果てに、すべての人が相応の地位を得て安定し、一致協力して平和を守っている状態です。しかし、易とはやむことなき変化であり、完成は同時に崩壊のはじめです。完成してしまえば創造の

もっとみる
雷山小過【卦の解説】

雷山小過【卦の解説】

はじめに今回は雷山小過について解説します。

雷山小過の解説小過とは、小なる者が多過ぎること、また少し過ぎることです。日常生活をやって行く上で、常に陰徳を持って、控え目にしなければなりません。あまり派手に行動することはよくないという戒めです。小とは陰のこと、陰爻が陽爻に比べて多すぎます。つまり小粒な人間が幅をきかせているのです。卦の形は、上下が背きあっており、ニ爻ずつまとめれば危難になります。分裂

もっとみる
風沢中孚【卦の解説】

風沢中孚【卦の解説】

はじめに今回は風沢中孚について解説します。

風沢中孚の解説中孚とは、心に誠実さが満ちあふれていることです。絶えず何事かを創造する力です。孚という字は、爪と子の組み合わせで、原意は、親鳥が卵を暖めて孵化することです。親鳥の愛情が卵の生命を喚び起こすように、誠意はかならず人の心を感動させます。卦の形は上にある風がくまなく吹き渡り、下にある沢を動かす、つまり上の者の誠心に下の者が感動し、悦んで従ってく

もっとみる
水沢節【卦の解説】

水沢節【卦の解説】

はじめに今回は水沢節について解説します。

水沢節の解説節とは、限りありて止まるで、いわゆる節度を守ることです。節の本来の意味は竹のフシで、区切りをつけてしめくくるものです。色々な境遇、あるいは状況に応じて自由自在に応接、進歩していくためには、しっかりとした締めくくりがなければいけません。個人の健康(節制)から、対人関係(節操)、政治(節義)、さらに天地の推移(季節)も、すべて節があってこそ、順調

もっとみる
風水渙【卦の解説】

風水渙【卦の解説】

はじめに今回は風水渙について解説します。

風水渙の解説渙は散る、散らすという意味です。帆を張って舟が水上を行く象といわれ、外に向かって大いにエネルギーを発散させ、大事業を成し遂げてゆくときです。卦の形は、水面を吹く風がただよう木の葉や屑を吹き散らすさまを表します。停滞を吹き飛ばして新しい出発をはるかによい卦です。色々な問題が一斉に解消します。しかし、散るということは、民心離反、国内分裂、一家離散

もっとみる
兌為沢【卦の解説】

兌為沢【卦の解説】

はじめに今回は兌為沢について解説します。

兌為沢の解説兌とは悦ぶことです。兌は沼沢、少女、口を表し、この卦はそれが二つ並んでいて、乙女がふたり、楽しげに語らい笑う姿を示しています。そこには、見る者を思わず微笑ませる和やかな雰囲気があります。心楽しく和やかに暮らすことの重要さを説くのがこの卦です。口は笑ったり、語り合ったりして心を通わせるものでもあるが、ひとつ間違えば、口汚く罵りあって不和を招くも

もっとみる
巽為風【卦の解説】

巽為風【卦の解説】

はじめに今回は巽為風について解説します。

巽為風の解説巽は風を象徴します。この卦は巽がふたつ重なった形で、そよそよと吹きめぐる風です。風は物に出遭えば、柔らかく身をよけて吹き過ぎます。巽とは、遜のことで、へりくだる、譲ることです。風はまた、どんな隙間にでも入り込んでゆきます。どんな仕事にも、どんな人間関係の中にも、柔軟な適応性をもって入り込める人間を表します。しかし、柔軟性は悪くすると無原則性に

もっとみる
火山旅【卦の解説】

火山旅【卦の解説】

はじめに今回は火山旅についての解説です。

火山旅の解説旅が楽しいものとなったのは近代になってからのことです。古代の人々にとって、旅は一大難事でありました。交通の不便、宿舎の不備もさることながら、見知らぬ土地、なじみのない人びとの中でただひとり暮らす不安は、現代のわれわれには想像を絶するものがありました。旅舎を転々とする孤独な旅人が象徴するものには、不安定な生活、孤独な生活、失恋などがあります。こ

もっとみる
雷火豊【卦の解説】

雷火豊【卦の解説】

はじめに今回は雷火豊についての解説です。

雷火豊の解説豊とは盛大豊満なることです。この卦はすべてにおいて満ち足りた状態を表しています。しかし、窮すれば通じ、盛んなればかならず衰えるのが易の理です。逆境にあえぐ者には救いの道を示すが、盛運にあるものにはかならず警告があたえられます。月が満ちれば必ず欠け、中天に輝く太陽もやがては西に傾くように、盛大なことはいつまでも続く者ではありません。現在の状態を

もっとみる
雷沢帰妹【卦の解説】

雷沢帰妹【卦の解説】

はじめに今回は雷沢帰妹について解説します。

雷沢帰妹の解説帰妹とは、若い女が帰ぐことです。ところが、この卦の示すものは正常な結婚ではありません。若い女の方から積極的に年取った男に働きかけており、女は待つべきものという常道に反しています。また陰爻が陽爻を押さえつけている形であり、男働きて、女悦ぶ、つまり肉体関係だけで結ばれ、愛情の裏付けに乏しいのです。精神的なものを充実させて、末長い結びつきにまで

もっとみる
風山漸【卦の解説】

風山漸【卦の解説】

はじめに今回は風山漸について解説します。

風山漸の解説漸とは、徐々に進むことです。急激な成長は望めませんが、着実に、順を追って進んで行くのです。卦の形は山上の木が、目に見えぬ速度で、しかも着実に伸びゆくさまを表しています。また女子が落ち着いて求婚を待つさまでもあります。各爻の辞は、雁が水際から岩へ、さらに陸、樹上、山上、そしてはるかなる雲路へと順調を追って進みゆく姿に象って繁けられています。雁は

もっとみる
艮為山【卦の解説】

艮為山【卦の解説】

はじめに今回は艮為山についての解説です。

艮為山の解説艮は泰然として動かぬ山です。沈思黙考して、軽挙妄動を慎むべきときです。軽率に進めば、山また山の難儀がひかえています。卦の形は、各爻とも正応するものがありません。協力者は期待できず、ひとり我が道をゆく覚悟が必要です。依頼心は禁物です。地道な努力で、現在の地位、境遇を守ってゆくことが大切です。色々な悩みがおきたとき、うろたえては駄目で、泰山のよう

もっとみる
震為雷【卦の解説】

震為雷【卦の解説】

はじめに今回は震為雷について解説です。

震為雷の解説震は雷鳴、動くことなどを表します。この卦は、それがふたつ重なっており、天地の間に雷鳴が轟き渡っているのです。古代人にとって、雷鳴は天の怒りの声であり、強い畏怖の念をかきたてるものでした。しかしそれが案外、実害を起こすことは少ないということもまた、かれらは経験の上からよく知っていたのです。耳目衝動、思わず戦慄するようなことに出遭ったときは、この雷

もっとみる