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兌為沢【卦の解説】

はじめに

今回は兌為沢について解説します。

兌為沢の解説

兌とは悦ぶことです。兌は沼沢、少女、口を表し、この卦はそれが二つ並んでいて、乙女がふたり、楽しげに語らい笑う姿を示しています。そこには、見る者を思わず微笑ませる和やかな雰囲気があります。心楽しく和やかに暮らすことの重要さを説くのがこの卦です。口は笑ったり、語り合ったりして心を通わせるものでもあるが、ひとつ間違えば、口汚く罵りあって不和を招くものです。人間関係の潤滑油としての口は、なによりも誠実な心に支えられていなければなりません。巧言令色は真の人間関係を作るものではありません。なお、学校関係の団体や寮に麗沢という名が多いのは、この卦の大象伝から取ったものです。

爻辞

初九: みんなで和気藹々として悦ぶ。吉。

九ニ: 略奪して悦ぶ。吉。難儀も消える。

六三: やって来て悦ぶが、実は凶。

九四: 相談がまとまって悦ぶが、まだ心が落ち着かない。かゆい疥癬の病気は治る。

九五: 略奪したうえ身ぐるみまで剥いだなら、危険なことがある。

上六: 第一線を引退して悦ぶ。

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