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雷沢帰妹【卦の解説】

はじめに

今回は雷沢帰妹について解説します。

雷沢帰妹の解説

帰妹とは、若い女が帰ぐことです。ところが、この卦の示すものは正常な結婚ではありません。若い女の方から積極的に年取った男に働きかけており、女は待つべきものという常道に反しています。また陰爻が陽爻を押さえつけている形であり、男働きて、女悦ぶ、つまり肉体関係だけで結ばれ、愛情の裏付けに乏しいのです。精神的なものを充実させて、末長い結びつきにまで高めることが必要です。これはひとつのたとえであって、結婚だけにかぎらず、すべてのことにいえることです。夫婦は互いに反省をして、どこがいけないのか、どうしなければならないかということをよく理解し、行動することです。

爻辞

初九: 娘を嫁がせるのに、その妹も付き嫁としていっしょに輿入れさせる。足の悪い人が踏み歩けるようになる。進んでいって吉。

九ニ: 目の悪い人が見えるようになる。囚われの人の占問にはよいことがある。

六三: 娘を嫁がせるのに、その姉も付き嫁としていっしょに輿入れさせる。もし嫁ぎ先から戻されたら、今度はその妹を代わりに輿入れさせる。

九四: 娘を嫁がせるのに適齢期が過ぎるが、待っておればよい縁組に恵まれる。

六五: 帝乙が娘を嫁がせる。国君になるその娘の袖よりも、付き嫁の妹の袖の方が美しい。月が満月に近い。吉。

上六: 女が竹の箱をもらっても中は空だし、男が羊を割いても血がでない。何の利も得られない。

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