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雷山小過【卦の解説】

はじめに

今回は雷山小過について解説します。

雷山小過の解説

小過とは、小なる者が多過ぎること、また少し過ぎることです。日常生活をやって行く上で、常に陰徳を持って、控え目にしなければなりません。あまり派手に行動することはよくないという戒めです。小とは陰のこと、陰爻が陽爻に比べて多すぎます。つまり小粒な人間が幅をきかせているのです。卦の形は、上下が背きあっており、ニ爻ずつまとめれば危難になります。分裂や食い違いによって困難に直面している時期です。こんなときには無理に大問題に取り組もうとせず、日常の事務をてきぱき片付けることが大切です。消極的すぎるという非難を受けるほど低姿勢でことにあたるならば大吉となります。

爻辞

初六: 飛ぶ鳥は凶。

六ニ: その祖母の前を行き過ぎて、その母に遇う。その君のもとに行き着けないで、その臣下に遇う。災難を免れる。

九三: 度が過ぎるくらいに防備を固めておかないと、つけ込まれて傷つけられることがあろう。

九四: 災難を免れる。行き過ぎてしまわないで遇える。出かけて行くのは危険だから、くれぐれも警戒せよ。この爻辞を長期の占問に用いてはいけない。

六五: わが西方の郊外から、ぶ厚い黒雲が湧き起こったが雨とはならない。公が糸のついた矢を射、穴に逃げ込んだその獲物を獲得する。

上六: 遇えないで行き過ぎる。飛ぶ鳥が網にかかる。凶。これを災禍という。

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