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歳をとってもデザイナーとして活躍したい【海外記事】

数日ごとに海外のデザイン記事を読んで自分なりにnoteにまとめています。今日はこの記事を読んでみました。

自分は歳を取るごとに焦りを感じてしまう乙女心を持ち合わせた33歳男性なのですが、みなさんはどうでしょうか。

今できていることが来年にはできなくなるかもしれない、発想力が衰えるかもしれない、感性が時代に合わなくなってくるかもしれない、自分が苦手なことをやらなければならない立場になるかもしれない、、など

考えれば無限に不安が出てくるわけですが、お構いなしに人はどうしても歳を取ります。そしていつかは第一線を退かなくてはならなくなります。

この記事の筆者も40歳を迎える今年、業界の変化についていけなくなっている自分に焦りを感じていたようです。日々学習を続け、情報デザインの博士号を取るまでになっても、その不安は拭えなかったそう。

しかし、そんな中でデザイナーとして新たなビジョンを持った筆者の考えを記事を頑張って読み解きながらまとめてみたいと思います。

ジェネラリストがいない時代

筆者は2006年にデザイナーとしてのキャリアをスタートさせました。その頃はまだiPhoneもなく、その代わりにブラックベリーという当時のスマートフォンが世界を圧巻していた時代です。

まだ「モバイルフレンドリー」や「UX」という言葉はデザイナーの中でも浸透していなかったころ、「プロダクトデザイナー」が少しずつUIのようなデジタルの領域へ進出しようとしていました。

勉強熱心な筆者もその流れにのり、当時の最先端だった様々なデジタル制作のアプリケーションの使い方を覚えて、デジタル世界のデザインへ取り組もうとしました。

そこから時代が進み、レスポンシブデザインという概念が台頭してきたころにはCSS/HTMLのスキルも専門家レベルとなっていました。しかし残念なことに現在ではコーディングスキルのあるデザイナーさえ姿を消し始めています。

昨今、デザイナーという言葉には「UI」やら「UX」やら奇妙な接頭語がつくようになりました。これはデザイナーにもとめられる領域が広くなり、とてもデザイン全般を担当できるような従来型の「ジェネラリスト」という存在がなくなってきたことを意味しています。


テクノロジーを追いかけなくてもいい

人間中心設計や、UXなどという言葉が昨今一般的になっています。

それらのユーザーを起点とした考え方の潮流を後押ししたのがSketchやAdobe XD、Figmaといったソフトウェアの発達でしょう。

しかしアプリケーションの知識が偉大なデザイナーを生み出すことはありません。偉大なデザイナーとなるには、デザインを活用して問題を解決させる技術の習熟を目指さなくてはなりません。
そしてその知識や情熱、ビジョンを他の人達へ伝えていくことが必要です。

筆者はデザイン業界の進化についていけないことが彼自身の恐怖や不満の原因ではないことに気づきました。どんな資格や学歴の取得もそれらの感情を解決する手段にはなりません。

彼は彼自身に内在する問題の認識が誤っていたことに気づきました。


視点のちから

視点を変える能力を持つことは凝り固まった思考を再調整することに役立ちます。「木を見て森を見ず」な状態から抜け出すことができます。

筆者の場合は新しいデザインのテクノロジーや専門性の情報が、彼自身の判断や自信を鈍らせていたようです。

その思考に行き着いて、より俯瞰した視点から現代の新しいデザインやアプリケーションを見たときに、デザインの根源的な目的の部分に関しては何も変わっていないことに気づきました。

そのことに気づいた筆者はブランディングの領域へ新たに踏み出すことにしました。ブランディングはデザインに加えてマーケティングやユーザーの置かれている状況への深い理解が必要であり、筆者にとっては全く新しい領域でした。それに加え、ブランディングという考え方はおよそ数百年もの歴史のある分野です。

昨今のデザイン業界において、組織に対してデザイン思考やUXについての価値を理解してもらうことが課題となっています。

しかし、経験あるデザイナーは、組織と協力しながらビジネスの目標に沿ったかたちでブランドを構築し、価値あるデザインの目標を伝えることができます。それと同時に、新しい技術を持ち目標の手助けをしてくれるような新人のデザイナーの必要性も検証することができます。

もしあなたがデザインは若い人たちの業界であるということを考えていようがいまいが、進化をするすべての業界において我々は常にある程度は最新の情報をキャッチアップしていく必要があります。

しかしながら、業界における最も重要なことは知恵と視点の切り替えを磨くことです。


感想:それでもおっさんになりたくない、と思う自分(おっさん)

今回の筆者の主張は「デザイナーは焦らず、デザインの不変な本質を突き詰めていけば時代に取り残されることはない」というものでした。そこから自分のこれまでの領域を拡げ、ブランディングの領域に足を踏み入れたようです。

確かにこの主張は正論で納得の行くものでした。冒頭で考えていた自分の不安をいくぶんか和らげてくれたようにも感じます。

しかし、やはりデザイナーとして生きる上では常にトレンドについてのアンテナは張っていかなければならないという根本の焦燥感の解決には至りませんでした。多分自分の経験値の浅さも原因なのかもしれませんが、筆者が乗り越えた不安がどうしても自分の中でくすぶってしまっています。

自分の周りの「ちょっとイケてない年長デザイナー」の傾向としてやはり「絵が古い」という感覚を抱かずにはいられません。例えば40代のデザイナーの人たち(もちろん全員ではないですが)って、Webなどのでちょっとした説明のイラストを作ると全部こういうテイストになってたりしませんでしょうか。(自分の周りだけ?)

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何かこういうテイストにする意図や論理性があるならまだわかるのですが、どんなオーダーに対しても一生懸命(一見すると思考停止的に)このテイストで作ろうとする人を多く見かけてきました。

こういう人を見るたびに、30歳を超えた自分としては常に襟を正してきたつもりです。

思考停止にならないことと、現在のトレンドを追いかけて常に感覚を現代にチューニングしておくこと。

そのためにも過去に複数回デザイントレンドに関する記事も書いてきました。

一方で、30歳を越えてどうしても今のティーンたちの流行についていくモチベーションがないことも痛感しています。

UIデザイナーたるものTiktokくらい勉強と思って常にウォッチしておくべきと思いつつも全く面白さが理解できず数日でアンインストールしてしまいました。恥ずかしながらInstagramすらろくにやっていません。

使うのはもっぱらYouTube。AbemaやR25などの意識高い系ビジネスチャンネルや政治や旅など見るジャンルも偏りがある上に非常におっさんくさい。世間一般の30代男性と全く変わらない志向を持ち合わせて同じような情報を浴びている自分にたまに辟易してしまいます。

そうこうしているうちに、自分もいつしか今自分が見上げている40代デザイナーを見るように10年後の20代、30代から見られるのかなぁとも考えたりしています。

いつか経験と実績を積めばこの筆者のように不安から解放される日は来るのでしょうか。

悩めるアラサーデザイナーの旅はこれからも続きます(謎のむすび)

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@やました : https://www.saito-t-design.com/
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