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30代デザイナーが転職をするまでにやってよかったこと

なんか最近また転職というワードが熱いように感じます。パンデミックが落ち着いたかと思ったら今度は円安や物価高によって、不況の足音とともに新たな社会の不安が世間にまん延しているのも影響していそうです。

それもあってか、1年以上前に投稿した転職について書いた記事がまた結構アクセスされだしたりしました。

そんな時代の流れ?を感じつつ、また、昨年の7月に転職をしてちょうど1年になったので改めて転職について書こうと思いました。

ちょっと前回の記事はエッセイ的な感じで転職までの経緯などを自分の身の回りのことも含め事細かに書いていたのですが、この記事では自分が転職までにやったこと、やってよかったことを端的にまとめていこうかと思います。

転職を考えている人や今まさに転職活動をされているデザイナーの方の参考になれば幸いです。

転職したい理由をもとに方針を言語化する

転職活動をしていると膨大な数の企業情報の中から自分に合う企業を選んでエントリーをすることになります。そんな情報の波に飲まれないように、まず「自分はどんな転職をしたいのか」という部分を予め整理しておくと良いかと思います。

転職を考えている方は、そこに至るまでに何かしらのきっかけや理由があるはずです。まずはそのあたりをきちんと言語化して「この転職で自分が何を得たいのか」を整理しておくと良いと思います。
ここは誰に見られるものでもないため、綺麗事抜きに自分の本心と向き合って紙に書き出したりしてみてください。

ちなみに自分の場合は、前職の不満な点を「環境」「商品」「仕事」の3つの観点から以下のように整理してみました。

【現職への不満】
環境:デザイナーとしてメンターとなる人物が社内にいない
商品:自社製品を普段使わないため、自分が熱心なユーザーになれない
仕事:デザイナーの活動の幅、裁量権に制限が大きい
   ユーザーテストなどUXデザイナー的な仕事がほとんどできない

不満が明確になると、それを裏返すことで自分の転職へ期待しているポイントが浮かび上がってきます。

【転職への期待】
環境:経験のあるデザイナーがおり、デザインへの理解ある組織で働きたい
商品:自分がユーザーとなれるor既になっている商品を扱いたい
仕事:裁量権が与えられて様々なアイディアを生み出したい
   UXデザイン、ビジネス立案、社会実装まで携わりたい

頭の中にもやもや存在していたこれらを一度整理して言語化することで、ここから「自分はどういう企業に行きたいのか」という企業像もはっきりとしてきます。

転職活動をしていくと必ずしもこの希望のすべてを叶えてくれる(かつ自分を必要としてくれる)企業を見つけるのは難しかったりするのですが(自分も複数の点で妥協しています)、自分は転職活動をしていくうちに「このポイントは妥協しよう」とか「ここの点は実現できそう」という部分が明確になっていきました。※このへんの体験談も過去記事にまとめていますのでよければ参照ください


Webでポートフォリオをつくる

あえて言うまでもないですが、ポートフォリオは必須です。個人的にめちゃくちゃポートフォリオ作りが苦手で、転職活動への大きなハードルでした。

なんとかここから逃げる術はないかなぁと考えたりもしましたが、ありませんでした(当たり前)。デザイナーとして働く=ポートフォリオを作るという数式はデザイナーに刻まれた呪いのようなものと割り切るしかありません。(そこまで言うくらいポートフォリオ作りが嫌い・・・)

しかし、いざ作ってみるとめちゃくちゃ大きい自分の資産となることは間違いありません。転職活動に限らず、社会人として「自分には何ができるのか」をサクッとURLひとつで共有できるので以降かなり重宝しています。

ただ、個人的にはあまりポートフォリオを凝ったつくりにする必要はないかなと思います。

ポートフォリオ作りにこだわりすぎて転職活動の開始が遅れてしまったりすると機会損失になるため、ある程度まとめたら転職活動と並行してこのへんは進めたらいいんじゃないかなぁと思います。

重要なのは「自分が何を考え、どんな課題を解決して、何が作れるのか」を示すことで、必要以上にビジュアルを綺麗にすることに時間を割く必要はないかなぁと思っています。(グラフィック系のデザイナーの人であればこの限りではないですが)

あと現代だとスキルというよりも人柄を重視するような傾向もあるため(スキルは外部へアウトソーシングもできるため)、ポートフォリオと同等以上に面接での受け答えによって浮かび上がるキャラクターも重要なことを踏まえたほうが良いかと思います。

ちなみに自分はWebサービスを使い慣れていなかったため就活中は提出用のPDF資料のポートフォリオとWebの簡易版のポートフォリオを準備していました。Webで全部作れる人は一本化したほうが良いと思います。

就活中のWebポートフォリオはTumblrで無料でサクッと作成していました。

その後、転職後にはなりますがWixの有料版を契約してこちらにポートフォリオを作りました。


まずLinkdInとビズリーチに登録する

転職エージェントって数が多いし、どれに登録すべきか迷うこともあるかと思います。自分が実際やってみて内定につながったのはLinkdInとビズリーチでしたのでそのへんをまとめます。

転職サイトというとリクルートとかマイナビとか特定のサイトへ登録してそこのエージェントと一緒になって転職先を探すイメージかと思いますが、ここで挙げたどちらもそれとは異なり起業やエージェントからのオファーを待つタイプのサービスになります。

進めていくうちに結局リクルートなどに登録することになることも多いですが、まず入り口としてこの2つに一旦登録しておくのが良いかなぁと思ったりしています。

LinkedIn

LinkedInは就活サイトではなくFacebookのようなSNSなのですが、活発に転職へのオファーが舞い込みます。

わりと外資系の起業からのオファーも多いため、拙くても英語でプロフィールなどを書いておくと良いと思います。(英語で書いても日系企業からもオファーが来ます)
プロフィール欄を埋めたらあとは放置でOKです。気になるオファーが来たら返事をしてみたりする感じで良いかと思います。

ビズリーチ

こちらもLinkedInと似て自分でプロフィールを登録してオファーを待つ形式のものですが、基本はSNSであるLinkedInとは違いこっちは転職サービスのためオファーの数は多いです。

その他様々実際使ったサービスへの個人的な評価や実際に面接した企業、転職前と後の年収など生々しい話は有料の過去記事にまとめていますので、もしご興味ある方は参照ください。(2000文字くらいまで無料公開してます)


おまけ:心理的余裕をつくっておく

これに関しては当てはまる人とそうでない人がどうしてもわかれるためご参考程度ですが、自分が転職活動をした中で大きな心の支えとなったのが、前職の職場の人間関係も良好でそれなりに気に入っていたので「別に良い転職先が見つからなくてもいいや」というマインドで転職活動に臨めたことだと感じています。

どうしても余裕がない状態だと、悪いエージェントの誘いで条件の良くない転職をしてしまう事態にもなりかねません。

心理的な余裕があれば面接などの場面においても無駄な狼狽などをする必要もありませんし、就職の条件についても企業側とわりと強気に交渉できたりします。

繰り返しになりますが人によって置かれている状況は様々なのですべての人に「こうあるべき」とは言えないポイントではありますが、いずれにせよ転職活動はある程度の心理的な余裕があると良いことは間違いありません。

たとえ職場が嫌だったとしても副業である程度収入の見込みがあるとか、貯金があるから仕事がなくなっても1年くらいは暮らせるとか、最悪起業した友達のところにコネで潜り込めそうとか、、何かしらのセーフティネットが心の片隅につくっておくと色々楽だと思います。

デザイナーのみなさんが良き転職ができますことを祈っております!

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@やました : https://www.saito-t-design.com/
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