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どんなへっぽこ店員がいても、神対応のおばちゃん店員の一言でその店のリピーターになっちゃった

とある飲食店で、店員のおばちゃんのパワーワードたった一言で、私の気分がどん底から超絶上機嫌になれたお話をします。


さて。私の向かった先は、とあるファーストフード店。

レジには、おそらく大学生くらいの男性スタッフ。少し無愛想な対応。
でもまぁ、どこにでもよくいる学生バイトさん、という感じ。

私「テリヤキバーガーください、持ち帰りでお願いします」

注文を終え、店内で商品が出てくるのを待つ。

待つ。

…待つ。

そしてやっと、店員のおばちゃんが私の方へ向かって歩いてくるのが見えた。
やっと来たかー、と肩を撫で下ろし、持ち帰りの袋を受け取る気満々の私だが、
そこに感じた違和感。

あれ?

おばちゃん…手ぶら…?

私の目の前に立っているおばちゃん店員さんの手には、テリヤキバーガーが入っているだろう袋は、ない。

そして、その店員さんが言った言葉は、

「失礼いたします。確認なのですが、ご注文は『タンドリーチキンバーガーのポテトのセット』でお間違えなかったでしょうか?」


…全然違うやん。


まじか、結構時間待ったうえに注文間違いって。さっきの学生バイトよ、何をきいとったんじゃい。こっから更に待たないとあかんのかいな。うぐぐ。
と私の顔は歪んでいただろう。
くしくも、その日の私の口は絶対的テリヤキバーガー。タンドリーチキンバーガーの口の変更することはできなかったので、素直にそのおばちゃん店員に違うと伝えた。

すると、おばちゃん店員は、私にこう言ったです。

「ごめんなさいねぇ〜!彼、なんだか緊張してたみたいで。
お姉さんみたいな綺麗な方がいらしたから〜!」


そういって、彼女は愛想の良い笑顔で颯爽とカウンター裏へと去っていった。


お、なんだ?なんだ?


気分が、いい……!!!!!

この場面で思いも寄らない言葉に、最初は面食らったが
じわじわとやってくる高揚感。


まず第一に、綺麗と褒められた事に対する満足感たら。
普段なかなか言われない、私には縁遠い「綺麗」という言葉。
もういいお歳ごろのおとななので、やはり「綺麗」には憧れる。
特にこういう言葉を同性から言われるのは、素直にとても嬉しい。

ありがとう、ありがたく鵜呑みにさせていただきます。

そして第二に、「彼、緊張してたみたいで」という、学生バイトが悪者にならないよう配慮された最適な言葉のチョイス。初バイトで緊張していたのか、私の美貌に対して緊張していたのかは定かではではないが…ごめんなさい、それはさておき。
緊張してたのかぁ、そうかぁそうかぁとなんだか彼が愛らしくさえ思えてきた。もはや彼に対して、これからも頑張るんやでぇと行き場のない母性すら芽生えてきた。

クレームになる前に相手の欲しい言葉を与え、なおかつ誰も悪者にならない、この言葉と言い残していった名前も知らない彼女は、
この瞬間、私にとって聖母マリアとなった。

その後、このマリア様に会うためにこの店を愛したのは言うまでもない。


私もこのマリア様を見習って接客しようと心に決めた。

そしてお店経営している皆さん。

是非このマリア様を増産してください、そうすれば絶対商売繁盛しまっせ!
えべっさんより、聖母マリアを!


野村梨絵 リィ🌱



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