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どうして学校に化粧をしていってはいけないんですか?

生徒指導で悩んだことがある先生、大人はしているのにズルいと思う生徒。
そんな両者の疑問を少しでも軽くするヒントになれればと思い、記事にしました。

※私個人の考えです。



大人へ:子どもが化粧をしたい理由を聞きませんか?という提案

そもそも、子どもが化粧をすると何が困るだろう。

「学生は学業に集中するべきで、見た目を気にすることに時間を割く必要はない」

何に価値を置くかは人それぞれだ。
過度なルッキズムは心配だが、よりよく綺麗になりたいという気持ち自体は悪ではない。


「性的に誘っているように見える。トラブル回避のために指導が必要だ」

確かに世の中には良からぬ大人がいること、時と場合によっては良からぬ印象を与える可能性があることは伝える必要がある。だが果たして皆が皆、性をアピールするために化粧をするわけではない。
今まで関わってきた子たちだけで言うと、過度な化粧をするのは自分を強く見せたい子が多かった。まるで鎧のようだ。


「化粧品によるアレルギーが心配」

リスクは伝えた方がいいとは思うし、症状が出たときは速やかに使用を中止することを勧める。
なお思春期に多いニキビや肌荒れを隠そうと化粧品で誤魔化す人もいるが、悪化させることが多いので皮膚科の受診を勧めている。


「若いうちに化粧をする必要はない。若いというだけで十分美しい」

若さが魅力的に感じるのは、大人だけだ。
化粧をする子の中には、見た目を気にする子も多い。
肌の赤みや、目のくすみを気にする子。眉毛が薄い子。頬や唇の血色を良くしたい子。ニキビを気にする子。
目を二重に見せるアイプチ。私個人としては一重の瞼は印象的で好きだけど、コンプレックスに思う子もいる。


何が言いたいのかというと、一律に禁止する理由はあるのだろうかということだ。
多様性が問われる時代に、大人が良しとされていて子どもだけが禁止というのは、大人にもそれなりの道理や覚悟が必要になる。



子どもへ:学校生活に合っている化粧かを考えませんか?という提案


・周りと違うことをしていると目立つ

現代の日本では、不文律のルールや同調圧力が強い。

例えば化粧でもファンデーションやパウダー、透明マスカラや色付きリップくらいなら周りも気付きにくいと思う。
だから体育等の活動でメイクが崩れない程度ならいいのでは?と個人的には思う。

色の主張が強いアイシャドウや口紅等は化粧をしていることがバレやすい。
周囲でそういった化粧をしている人が多ければ目立たないが、少ないのであれば「派手」「怖い」「浮いている」といった印象を抱かせやすい。
どんなふうに思われても構わないという気持ちがあるならともかく、印象はある程度自分でコントロールすることができる。


・見た目で判断してほしいは、難しい

一度ついた印象は、なかなか修正されにくい。修正されるにはある程度の関わりが必要だからだ。ただ関わりたいかどうかは相手が決めることで、多くは第一印象である仕草や言葉遣い、表情、清潔感等に左右される。
ありのままの自分を受け入れてほしい、理解してほしいという気持ちは誰もがもっている。
でも、それにはまず自分自身を理解していないと相手に説明できない。
そして相手に理解を求めるのであれば、相手の気持ちにも寄り添っていく必要がある。自分の主張を100%通せられるのは、赤ちゃんだけだ。


・学校には規則がある

個性や多様性を受け入れる時代にはなってきているが、皆の意見が全て容認されることは現実的には難しい。多くの人が少しずつ折り合いをつけて生きやすくするために規則がある。
納得できないのであれば、規則を変えるために正しい手順で活動する必要がある。
皆で決めたことを守らないのは、勝手な行為としてみられてしまう。


最後に:美容=健康という考え

化粧に限らないが、美しさは心身の健康とも繋がっている。
十分な睡眠とバランスのとれた栄養は、肌や髪を修復させる。
運動は筋肉をつけて代謝をよくするし、体型や姿勢が整う。
ストレスと上手に付き合うことで、優しい表情になっていく。
それは一朝一夕では表れない。
日々の生活が明日、一ヶ月後、一年後の自分を作っている。
私自身も化粧をする楽しさを知っているが、外見も内面もより健康的になりたいと思っている。健康を追求することで綺麗になりたい。


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