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超アメリカンなラーメンとは?


大好きなKarenさんとランチへGo!

先日、Karenさんとランチに行ってきました。Karenさんについては、よかったら『アメリカで出会った素敵な人!Karenさん編』ものぞいてみてくださいませ。かれこれ2年ほど前に、いわゆる早期退職って感じで、ベーカリーを信頼するマネージャーに引き渡し、それ以降はリタイアライフを満喫しているスーパーパワフルなKarenさん。日本風に言えば「アラ還」のはずですが、趣味はポルシェのレース。レース仲間や家族、友達と旅行に飛び回り、とにかくアクティブ。

私の乳がんが発覚してからは、ずっと気にかけてくれ、体調を著しく崩した時には大量の野菜スープと大量のチキンカツを差し入れてくれました。手術前にも第2弾となる大量のチキンカツと手作りバナナケーキ。私だけでなく、私の旦那さんと猫のことまで、まとめて気にかけてくれる本当に優しい人です。ランチに行ったレストランで一緒に涙したこともありましたっけ。そして、大切な検査前や治療前には必ず会ってパワーを注入し、私を落ち着かせてくれる人でもあります。今回は、手術以降休職していた仕事への復帰を前にランチに行くことに。日にちだけ決めると「マチコを連れていきたいレストランがあるから11:30に迎えに行くわね!」といつもの感じ。話が早いし、お迎えにもきてくれるというありがたさ。

大人気のアメリカンなラーメン屋さん

向かった先は、サクラメントで大人気の「Origami」という名前のラーメン屋さんでした。結構最近のお店のようですが、名前からしても、とってもアメリカンなラーメン屋さんのようです。日本人が多く住むベイエリアであれば、日本人が経営しているラーメン屋も多く、多少なりともアメリカ人向けにアレンジはされているものの、いわゆる普通のラーメンが提供されています。一方、私がサクラメントでトライしたラーメン屋は、過去2軒のみ。当初サクラメントで一番人気と言われていたお店のラーメンは、いまいちいまにで、次に行った日本人経営のラーメン屋さんは普通においしかったのですが、数年前に火災にあったとか…
このあたりに住む日本人は「ラーメン屋で食べるなら、家で中華三昧を作ったほうがおいしい」と言うほどで、私も同感。費用対効果も含めですが、わざわざラーメン屋に行かなくてもいいかなとは思いますね。
でも、今回は話が別。Karenさんが一押しするアメリカンなラーメンが果たしてどんなものなのか、ここがポイントですからね。期待より好奇心が勝るランチでした。

メニューはというと?

ランチ時とはいえ平日にもかかわらず、たくさんのお客さん。日本人はもとより、アジア人も見当たらず、白人ばっかり。これは筋金入りのアメリカンなラーメン屋ですな。

基本のメニューには大きく3ステップ。
まず、ご飯か麺かを選びます。ご飯だったらラーメンじゃないじゃん!というつっこみが聞こえてきそうですね。まぁ、丼っちゅうことで。
麺を選択した場合は、味を選びます。醤油か味噌。
私は醤油、Karenさんは味噌を選択。
続いては、トッピングの野菜を3セットの中から選択します。セットは季節によって変わるようですが、この日は確かこんな感じだったかと。

#1 ほうれん草、玉ねぎ、赤ピーマンと何か…
#2 ブロッコリー、マッシュルームと何か…
#3 ベイビーバクチョイ、キャベツと何か…

微妙といえば微妙、迷うと言えば迷う。ブロッコリーは好きだけど、ラーメンにはねぇ。私が選んだのは#1。理由はほうれん草。玉ねぎと赤ピーマンには疑問を感じますが、ラーメンにのっていておかしくないほうれん草にひかれての選択です。Karenさんは、#1から赤ピーマンを除くことができるかと聞いていましたが、調理済みのため不可能だと言われ、#2にしていました。

そして最後にプロテインを選びます。
私もKarenさんもPork bellyを選びました。いわゆるチャーシューですよね。他に何があったかあまり覚えていませんが、豆腐などもあったのでは。

値段はと言うと、基礎となるラーメン、またはご飯で12ドル。野菜のトッピングにはチャージがなく、プロテインによって追加料金が加算される仕組みでした。ちなみに、Pork bellyは5ドルだったので、合計で17ドル+Taxとなります。まぁ、高いですよね。

ラーメンに加えて、Karenさんが超お勧めする「Fried Chicken」と「Sunomono」をオーダー。ラーメン屋さんの「Fried chicken」ならば唐揚げのことかな、と思いましたが、普通のチキンテンダーでした(笑)。美味しかったですが、この辺はすごくアメリカン。なんでラーメン屋でチキンテンダーなんだろう?Sunomonoは胡瓜の漬物でしたが、ちょっと変わったお酢の味がしました。Karenさんの予想では米酢。シンプルな塩漬けではなく、ちょこっと変わった味わいを求めるのもまたアメリカン。

そして、これが私のラーメン👇👇👇

奥にSunomonoとFried chickenが見えます

そうだ、忘れてた。半熟卵はデフォルトでついてくるようでした。麺はどこですかー?ってほどのトッピングの量。

日本人としては、とりあえずスープから。うむ、濃ゆい。豚骨出汁の醤油ラーメンということのようだったけど、出汁の味がどうという以前に濃ゆい。ま、抗癌剤の後遺症で未だ味覚が戻り切っていない私の舌なので、あまりあてになるものでもないですけどね。

続いてはやっぱり麺だなと思い、トッピングをかき分けて麺をすくい出してみました。見た目は黄色みが強い、ゆるいウェイビータイプ、そして結構固め。のど越しは求められていないようです。

トッピングのPork bellyが美味しかったです。日本でもでっかいチャーシューを売りにしているラーメン屋さんってありますよね。多分そんな感じ。じっくり時間をかけて煮込まれた感が合って、このジャンボサイズにもかかわらずホロッホロで◎。卵の半熟加減も◎。違和感があったのはやっぱり赤ピーマンと玉ねぎの炒め物。これ自体にかなり味がついていて、ホットドッグに入れるかのような味わい。ラーメンに合うかと言われると合わない… 
でも、この料理自体をラーメンではないと考えれば、これもありなのかもという気も… 鰹節と刻みのりがのっかっちゃっているあたり、気持ちは分かりますけどね。
量もアメリカンサイズ。麺の量が多いという感じはしませんでしたが、特大のお肉がズシリと来ました。さすがアメリカ。

アメリカ人はラーメンをこう食べる

日本人として、ラーメン、蕎麦、そうめん、うどんはすすって食べるのがあたりまえ。外国人向けの日本の紹介では「日本では麺はすすって食べるのがマナー。麺をすすることは作り手に美味しいですと伝えることになる」なんて書かれていますが、アメリカにおいて「すする」行為はマナー違反。
では、アメリカ人はラーメンをどうやって食べるのでしょう?お箸は使います。そして表現が難しいのですが、麺をハグ、ハグ、ハグと口に送り込んで食べる人が多いですね。正直ちょっと奇妙なものだし、美味しそうには見えませんが、彼らにとってはそれが当たり前のようでして。
では、日本人がアメリカでラーメンを食べるときはどうすべきかですよね。私は、時と場合に応じています。旦那さんと一緒に日本人が経営するラーメン屋さんで、お客さんも日本人がいるようであれば、控えめにすすります。今回は目の前でKarenさんがハグ、ハグ食べをしていたので、すすらずに蓮華をフル活用して食べました。Karenさんなら説明するのもありなのですが、彼女はいずれ日本に行く人なので、その時に生で驚いてもらったほうが面白いかな、なんて。

お互いに半分少し食べたところでKarenさんが「あ~私、もうこれ以上は無理!」と。私も同感。まさか、そしてもしやと思い「残ったのはどうするの?」と聞くと、当たりまえのように「持って帰るわよ!」という返事が返ってきました。おなかはいっぱいだけど、少なくとも麺だけは食べなければと頑張っていたのですが、そんな心配をしていたのは私だけで、アメリカの他のレストラン同様、食べきれなかったラーメンもお持ち帰りするのがアメリカの常識のよう。確かに、時間がたったからといって伸びるような麺でもないかもしれない。ということで、郷に入っては郷に従え、私も食べきれなかったラーメンをお持ち帰りしてきました。業務用の入れ物に入ったラーメンは、いよいよラーメンには見えなくなりました。その日の夕飯に温め直して食べましたが、麺もそのまま、味もそのまま、変わらずアメリカンなラーメンのような食べ物でした。

帰りのできごと

うちの旦那さんはアメリカンなラーメン屋さんに行くことを嫌がるので、Karenさんとでなければ行けなかった超アメリカンなラーメンを堪能しての帰り道のこと。おしゃべりをしながらフリーウェイを走っていると、Karenさんが「あら、見て!電車がとまった橋の下を通るわよ!これ、ラッキーな証。くぐるときに願い事をしてね」と。実はこの日の前日の検査でちょっとした懸念が発覚していまして、そんな不安も話をしていましたので、もしや彼女が私を励まそうとしてくれているのかな、と思い「これって、みんなが知っていること?」と聞いてみました。すると「誰もが知っているとは思わないけど、私の家族は知っているし、私の友達たちも知っているわよ。私が作ったわけじゃないから安心して!」と言っている矢先「あら、まただわ!ほら、また電車が止まってる!2つめなんて珍しい。いい?さっきとは違うお願いをするのよ!」と。2つめの願い事をしながら電車が止まった橋の下を通りました。
なんてラッキーな私たち。そしてなんて素敵なKarenさん。
ちなみにあのときの私のひとつめの願い事は叶いました。
だからきっと、2つめも叶う!

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