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食と韓国語・翻訳ノート

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周永河著『食卓の上の韓国史』の翻訳ノート。
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#食文化

食と韓国語・翻訳ノート19:김밥(キンパ)/日本語になった韓国料理①

「韓国料理っぽく怒ってください」昨年のIPPONグランプリ(第23回、2020年6月23日)の、予選B…

食と韓国語・翻訳ノート18:떡(トク)

トク=もち?韓国のコンビニでいつからか見かけるようになった、「もちロールケーキ(모찌롤케…

食と韓国語・翻訳ノート17:국(スープ)

ラーメンを煮てくれ何年か前、『食卓の上の韓国史』の著者・周永河と済州島に滞在したときのこ…

食と韓国語・翻訳ノート16:밥(ごはん)

具のないおにぎり韓国の学生は概して日本のコンビニが好きらしい。食品、とくにデザート関連が…

食と韓国語・翻訳ノート15:밀가루(メリケン粉)

밀가루 (名詞) ミルカル 小麦粉, うどん粉, メリケン粉. Eマートの包装紙に書かれたコピー「…

食と韓国語・翻訳ノート14:챙기다(管理する)

아무리 바빠도/ 밥은 꼭-/ 챙겨 드세요! いくら忙しくてもごはんはかならず、ちゃんと食べて…

食と韓国語・翻訳ノート13:조선미(朝鮮米)

有名な映画の、ずっと気になっていた場面。そう、この場面だ。初めてアニメーションで見たときにどきっとして、あまりに一瞬だったので、また巻き戻して確認した。 『この世界の片隅に』は、劇場では見られず、しばらくたってからDVDを借りて見た。メディアの評判もいろいろ見たけど、あんまりここに触れてくれなかった気がする(町山智浩さんが言っていた気もする)。物語のクライマックス、玉音放送を聞いて、初めてすずが怒りをあらわにするシーン。そこに短いカットで、太極旗がひるがえる。 「飛び去っ

食と韓国語・翻訳ノート12:말다(入れてほぐす)

『新版大京城案内』(1936)には、 餅飯、湯飯、五目飯はあまり飯に汁をかけて食はない内地人…

食と韓国語・翻訳ノート11:資料④

やっと本題。 明月館のメニューは『食卓の上の韓国史』に引用されている。もともとはそれの原…

食と韓国語・翻訳ノート10:資料③

「西洋料理と食堂」『新版大京城案内』(1936)  西洋料理で美味いものを食はせる家といふと…

食と韓国語・翻訳ノート9:味の Contact Zone

4、5年前、インバウンドに沸いていたころ。夏休みで地元に戻っていたときに、韓国から学生が…

食と韓国語・翻訳ノート8:資料②

「食べある記(食道楽)」『新版大京城案内』(1936年) 官製メディア・京城日報の社会部長・…

食と韓国語・翻訳ノート6:구절판(九折坂)

1930년대에는 캐슈(cashew) 도료로 칠을 한 구절판 그릇이 대량 생산되었다. 1980年代には、カ…

食と韓国語・翻訳ノート5:비비다(かき混ぜる)

ずいぶん前の話。卵かけごはんが好きだと言うわたしに、どうぞ、と言って出てきたのは、白身と黄身としょう油とごはんが混然一体の、ミルクセーキ色の半流動体だった。リゾット風と言えなくもない。黄身を割りながら食べたいとか、めんどくさいことは言わなかったけど、黄身を割りながら食べたかった。 もっと前の話。日本の奥様たちを案内していて、冷たいものが食べたいというからピンス(빙수/かき氷)屋に入った。隣の女子高校生たちが注文した、氷の上にきれいにフルーツやあずきやアイスクリームの載ったピ