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伝道宣隊キョウカイジャー

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全国各地で日夜、キリスト教の伝道・牧会のために奮闘努力する7人の牧師とその仲間たち。実は、牧師というのは世を忍ぶ仮の姿。彼らは「神の国」から遣わされた伝道宣隊キョウカイジャーなの… もっと読む
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#戦隊

隠れオタの同志に告ぐ!(総督)

隠れオタの同志に告ぐ!(総督)

 宣(戦)隊ヒーローの一員として、決して見逃せないテレビドラマが放映された。その名も『トクサツガガガ』(NHK総合・毎週金曜夜10時)。主人公である商社勤めのOLは、特撮をこよなく愛する隠れオタク(隠れオタ)でありながら、職場の同僚たちには一切その秘密を明かしていない。原作は2014年から『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載中の丹羽庭による漫画。同じ趣味を持つ仲間と出会い、友情を育み、成長

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時にはコスパの話を(総督)

時にはコスパの話を(総督)

 かつて5月7日付本欄「続けるだけが能じゃない!」の回で、「時にはやめる勇気も持とう」と提言した。今回はその続編。

 「仕分け」や「スリム化」が叫ばれて久しい。あらゆる場面で「コンプライアンス(法令遵守)」と「アカウンタビリティ(説明責任)」が求められる世知辛い世の中でもある。教会は長く、それら世俗的な「企業の論理」とは無縁の世界にあった。

 信仰共同体としての教会が、効率や実益のみを最優先す

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「5K」教会を克服せよ!(総督)

「5K」教会を克服せよ!(総督)

 受験シーズン真っ盛り。新年度を控え、それぞれ岐路に立たされている学生諸君も多いだろう。そこで今回は、小学校で定番の宿題「音読」の話から。

 旧世代の学習法はとにかく「反復」が命。漢字にしても「ひたすら書いて覚える」が主流だった。しかし、同じ漢字を何回も繰り返し(しかも脈絡なく!)書かせたり、同じ単元の教材を毎日続けて音読させることが、果たしてどれだけ国語力の涵養に効果があるかについては、改めて

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さまよえる「教会難民」急増中(総督)

さまよえる「教会難民」急増中(総督)

 地域紛争や内戦の激化で、数十万人もの難民が母国を追われる中、教皇フランシスコは2015年9月、欧州の全教区、修道会共同体などに対し、希望と神のいつくしみのしるしとして、難民の家族一世帯を受け入れるよう求めた(CNS)。

 国内では、難民の受け入れが遅々として進まず、先進諸国に比べても最低水準であることなどが問題視されているが、我々キョウカイジャーがとりわけ救いの手を差し伸べたいのは、目下急増中

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ヒーローだって、人間だもの(総督)

ヒーローだって、人間だもの(総督)

 「モーレツ社員」が高度経済成長を支えた60年代。テレビCMに「24時間戦えますか?」と鼓舞された80年代。牧師たちも年中無休365日、家庭を顧みず、休みなしで教会に仕えることが理想とされた時代があった。牧師家庭に育ち、家族旅行の記憶がないというPK(牧師の子ども)の嘆きを耳にしたのも一度や二度ではない。

 先日、「牧師さんや神父さんも泣いたり怒ったりするんですね」というノンクリパンピー(信者で

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傍若無人のネンパイ星人にご用心!(総督)

傍若無人のネンパイ星人にご用心!(総督)

 「若いモンがなってない」とぼやき合うのは、ある種、中高年にのみ許された普遍的な嗜みなのかもしれない。教会でも「若いモン」が来ないと嘆きながら、なぜ来ないのか、なぜ来ても長続きしないのかを問うことなく、時代のせい、「ゆとり」のせいにしてはばからない人々がいる。周囲の困惑を尻目に、「まだまだ若いモンには任せられん」と居座り続ける人々がいる。彼らこそ、次々と若い才能を摘もうと暗躍するネンパイ星人である

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「かたくりこ」の効用(総督)

「かたくりこ」の効用(総督)

 会いたかったよ、読者の諸君。昨年クリスマスの「作戦会議」をご覧いただいた方はすでにご存じだろうが、我らがキョウカイジャーの指揮をとる〝総督〟である。以後、お見知りおきを。

 さて。この1年、キョウカイジャーを陰で支えてくれた諸君には、この場を借りて御礼申し上げたい。彼らが進むのは艱難の多いいばらの道。行く手を阻むのは悪の秘密結社か、はたまた宇宙怪獣か……。いずれにしても、「宣隊」ヒーローにとっ

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