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よみがえる過去の私

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今の私を形づくる、過去の私の話いろいろ。
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母と生協と幼い頃の私。

シリーズ「よみがえる過去の私」
~No.3~

母は、熱心な「生協の組合員」として子育て生活を送っていたような気がする。

小学校に入る前ぐらいの私の記憶。
我が家は、生協で主な生鮮食品を購入していたらしく。当時の生協は、ご近所さんで「班」を作って共同購入。
週に1度、生協のトラックで運ばれてきた食品類をレジャーシートの上に広げ、ご近所さんで集まってワイワイ仕分けして、各々の購入品を持ち帰る……

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育休中の夫の一言で、「家の中のことは私がやらねば」という呪縛から解き放たれたあの日の話。

シリーズ「よみがえる過去の私」
~No.2~

ぼんやりと、目を開けると、視界には天井の木目。
控えめにクーラーの効いた和室。
横たわる私の隣で、ギャン泣きの赤ん坊。
ピンクの水玉模様の抱っこ布団の上で、力いっぱい手足をジタバタさせている。
また、泣いている。

さっき飲んで出して寝たばかりじゃないか……
今は朝なのか昼なのか……それすらももはやよくわからない。
のろのろと身体を起こして、授乳、オ

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「授業が上手な先生」になりたくて塾講師になったのに、「君の強みは授業力じゃないよね」とサラッと言われたあの日の話。

「授業が上手な先生」になりたくて塾講師になったのに、「君の強みは授業力じゃないよね」とサラッと言われたあの日の話。

シリーズ「よみがえる過去の私」
~No.1~

先輩である社員講師の先生に、ある日サラッと言われたのだ。

「君の強みは、授業力じゃないよね」

がびーーーーん。

当時27歳の私、撃沈。
学習塾の社員講師として、毎日毎日しゃかりきに授業をしていた頃の話。

私の憧れ、そして目標は、荻野文子先生。
「マドンナ古文」の荻野先生。
言わずと知れた、スペシャル予備校講師。

駆け出し塾講師の頃に、荻野先

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