見出し画像

1000年前の、物語のまちへ【宇治】

自転車で、宇治まで行ってきた。

僕の家は、伏見区にある。電車にのれば、わりとすぐに宇治までは行けるのだけれど。その道中も楽しみたい、ということで片道30〜40分をかけて走ることに決めた。なにより、自転車で走ることが好きなのだ。

−−−

僕の強み、書きたいことは、やはり“京都”だ。書くことや読むことも、もちろん好きだが。豊かでシンプルな暮らしについては、一生をかけて探究してはいきたいものの。ただ、やはり、京都は特別。

今年は、初心にかえったつもりで「京都をまたひとつずつ満喫していきたい」とおもっている。

−−−

さぁ、京都にいこう、とかんがえたときに、真っ先におもいついたのが、宇治であった。

今年は、なんといっても“紫式部”の年。彼女の痕跡は、京都市内にかぎらずさまざまな場所にあるのだけれど。そのなかでも、宇治は、『源氏物語』さいごの『宇治十帖』の舞台ともあり、混雑するまえにいつか行こうと以前から狙っていた。

まずは、宇治のメインともいえる宇治川を渡る。

宇治川にかかる宇治橋は、車の通りもそれなりに多い。振り返って、宇治橋から南側をのぞむ(上の写真)と、それだけで「あぁ、宇治に来たなぁ」と静謐なきもちになる。多くの人がおとずれる観光地であるのに不思議だ。

さて、宇治橋の西側には、紫式部の石像もある。

先ほども書いたが、『源氏物語』は全部で54帖にわかれている大長編小説だ。そのなかの、45帖『橋姫』から54帖『夢浮橋』までのさいごの10帖は、ほかと異なる扱いとして『宇治十帖』とよばれている。

なんどもここを訪れては、執筆をしていたのだろう。いくつかの場所で、このような駒札をみつけた。

第47帖(宇治第3帖)「総角あげまき
第48帖(宇治第4帖)「早蕨さわらび
第54帖(宇治第10帖)「夢浮橋ゆめのうきはし

−−−

宇治を観光する際は、宇治川をさかいに大きくふたつのコースがある。

川の西側が、“あじろぎの道”。こちらがわには、なんといっても平等院が外せない。川の東側にあるのが、“さわらびの道”。京阪電車の宇治駅前から、宇治神社、宇治上神社、源氏物語ミュージアムへとつづいている。

かんじんの混雑ぐあいは、平日の午前中とはいえとても快適だった。若い日本人のカップルがポツポツとあるいているぐらいで、あとは外国の家族連れの方などが多く、ファーザーがスマホを片手にウロウロとしているすがたを何度か見かけた。混雑とはほど遠い印象だった。

いろいろと周辺を散歩しながら、見えてきたのが“宇治市 源氏物語ミュージアム”。

意気揚々と、正面入口までまわったところで、今日は休館日であることに気がついた。ほんとうに運がわるい。しかも、だ。まだ大河ドラマがはじまったばかりで、「(人がいないのは)これからなのかな」とか変に心配をしてしまい、損したきぶんになってしまった。

いつかまた、リベンジをしたい。

−−−

平等院の記事はこちら
宇治上神社の記事はこちら

この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この街がすき

僕の記事をここまでお読み頂きありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 頂いたご支援は、自己研鑽や今後の記事執筆のために使わせていただきます。