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過去は関係ない、大切なのは今この瞬間

下町ロケットに、熱中している。昨年のこり数日というなかで読みはじめた、この原作小説。

1巻、2巻と読了し、昨日から3巻『ゴースト』に入ったところ。僕は、この作品で映像化されたものは、いっさい観たことがないのだけれど。会話が多くて展開もはやくて、なにより文字だけでここまで情景をイメージできてしまうのは「さすが」としかいいようがない。

僕は、小説のいいところは、「物語の世界を体験できること」だとおもっている。まさにいま、町工場でものづくりを“体験”しているところだ。

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2巻『ガウディ計画』の終盤に、こんな一文があった。

「(略)過去の経歴など、所詮は過去の話に過ぎない。必要なのは、いま経営者として正しいかどうかということだ」

このことばに、僕の心はたやすく動かされた。その勢いのままnoteを開いて、この記事のタイトルにそのまま据えた。読んでいた小説からおもわぬお題を授かった気がして、タイトルから内容を必死にかんがえながら書いている。

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僕はいま、30歳がもうすぐそこまで迫ってきたなか転職活動をしているのだけれど。ごぞんじのとおり、社会人採用となる中途採用試験では、“過去に何をしてきたか”が、なによりも求められるとおもっている。

本音を言えば、「こういうことがしてみたい」とか「新しい世界で働いてみたい」とか、そういう夢を語っておわりたいのものだが、現実はそう甘くはない。理想だけではしごとには就けない。まぁ、欲を言えるのならば、大学をえらぶところからもういちどやり直してみたいし、新卒での就活ももういちどやってみたいというきもちは正直かなりあるのだけれど。

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3巻『ゴースト』を読んでいたら、またこんな一文を見つけて読む手をとめた。

「安売りはしない。(中略)安くするために劣化版のエンジンを作ることもしない。オレたちの強みは、あくまで技術力なんだ。技術をウリにしている会社が、技術に背を向けてどうする。ユーザーと向き合うことと、ユーザーにおもねるのとは違う」

こうしてnoteを書いているなかでも、ほかの書き手との違いや、読み手との向き合い方についてをどうしてもかんがえてしまう。いや、かんがえなければならないのだろう。

「僕の強みはなんなのだろうか」

ただ、やはり過去は変えられない。あるのは、いまこの現実だけだ。いまさら頑張ろうとはおもわないが、すきなことを楽しみながら、やるべきことをただ誠実にやる。より深く、シンプルに書きつづけるだけだ。

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