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「ロック・ミュージック史」の名盤に関する思索です。
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#音楽

珠玉の60sアメリカン・ポップス”モータウン/ウォール・オブ・サウンド”の躍進

珠玉の60sアメリカン・ポップス”モータウン/ウォール・オブ・サウンド”の躍進

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60年代の米国ポップ・シーンにおける最も重要なトピックの1つ、それは、R&Bやニューヨーク・ポップスの潮流に属する黒人グループの活躍でした。

当時、米国社会は、南部の黒人と北部の白人の学生達を中心に、公民権運動(1)が活発化していました。

メディアから南部各地の白人系団体/警察による暴動の発生が報道される中、デトロイトのレーベル/モータウンやロサンゼルス

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魔法を宿したフォーク・ロックと熱気を帯びたブルース・ロックの到来

魔法を宿したフォーク・ロックと熱気を帯びたブルース・ロックの到来

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欧米のポップシーンにおいて覇を称えたブリティッシュ・ビートの影響は、フォーク/ブルース・シーンにも及び、やがてフォーク・ロックとブルース・ロックへ派生していく事となりました。

当時、フォーク・シーンは、ニューヨークのコーヒーハウスを拠点に、首謀者のピート・シーガーによる啓蒙と若者世代のフォークグループ達のヒットシングルからカレッジの学生を中心に支持を集めて

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ロック・ミュージックの歴史を決定付けたブリティッシュ・インヴェイジョン

ロック・ミュージックの歴史を決定付けたブリティッシュ・インヴェイジョン

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ロック・ミュージックの歴史は、英国産のビートグループ達が米国のポップシーンを征圧したブリティッシュ・インヴェイジョン以降、本格的な進展をみせていく事となりました。

1964年から約3年間に渡って巻き起ったこの旋風は、イギリスの各主要都市で活動するバンドと彼らの背後でマネージメントを務める音楽業界の野心によって仕掛けられたムーヴメントでした。

当時、英国社

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イギリスのモッドな若者達に愛されたロックの最重要ルーツ/ブルースとR&B

イギリスのモッドな若者達に愛されたロックの最重要ルーツ/ブルースとR&B

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ロックンロールは、本国アメリカにおいては一過性のブームとして過ぎ去りました。

しかしながら、ブリティッシュ・インヴェイジョンという一大現象が物語るように、イギリスにおいてはロックンロールが一部のティーンエイジャーの間で愛着を持って親しまれました。

ロック・ミュージック、つまりブリティッシュ・ビートを展開する彼らが特に敬愛を示したのは、ブラック・ミュージ

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アメリカ黄金時代で鳴り響いたロックンロール・アルバム

アメリカ黄金時代で鳴り響いたロックンロール・アルバム

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1950年代、ロック・ミュージックの原型であるロックンロールが産声を上げました。

同時代、アメリカは、ブレトン・ウッズ体制による経済的繁栄の下、「黄金時代」(1)を謳歌します。メディア業界は、中産階級による電化製品の旺盛な消費からテレビ放映が中心となり、様々な分野で商業が発展します。

無論、ポップ・ミュージックもその恩恵を受ける中、ロックンロールは、「黄

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ロック・ミュージックの幕開けを告げたアルバム

ロック・ミュージックの幕開けを告げたアルバム

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1962年。この年は、ロック史が始動していくにあたり重要なメルクマールとなりました。

ビートルズがデビュー・シングル、ボブ・ディランがデビュー・アルバムを発表、また、既にメジャー・デビューを果たしていたビーチ・ボーイズがヒット・シングルを放ち、他方、ロンドンの地下クラブではローリング・ストーンズがライヴ・デビューを飾っています。

1940年代前半生まれの

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はじめに

はじめまして。まーなと申します。

筆者が今日からnoteを通じて執筆していきたいのは、「ロック・ミュージック史」の名盤に関する思索です。

ロックの歴史は、キャサリン・チャールトン氏の『ロック・ミュージックの歴史』(1)を参照の下、筆者の歴史観から時代区分すれば、下記の区分けとなります。

第一期『ロック・ミュージックのルーツとなるブルースやゴスペルやカントリーが形成された時代』

第二期『ブリ

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