角田ますみ(SUMITA MASUMI)

大学で研究に従事しています。専門は人生の意思決定支援です。 自分の人生は自分の希望で決…

角田ますみ(SUMITA MASUMI)

大学で研究に従事しています。専門は人生の意思決定支援です。 自分の人生は自分の希望で決めたい。 そんな人々の思いを支えるために少しでもヒントになるような方法がないか、日々探しています。

最近の記事

島田旬子さんと語る「人生会議(ACP)」

島田旬子さんは、肺がんステージ4のお母様をケアしながら今後どのように歩んでいくべきか悩んでいたときに「人生会議(ACP)」に出会い、患者さんの家族として、そして一人の人としてどう生きるかを考えています。そんな旬子ちゃんと「人生会議」について語り合いました。 旬子ちゃんが私にインタビューする形で「人生会議(ACP)」とは何か、どんな意味があるのかを、わかりやすくまとめてくれています。 「人生会議(ACP)」って将来の変化、そして病気や終末期について考えることでもあるので、ちょ

    • 答えのない問いを問うときに、「未来に何が待っているかわからない」は希望なのだ

      感染症看護専門看護師さんたち向けにアドバンス・ケア・プランニング(ACP:人生会議)の講演をしてきました。 参加者の皆さんは感染症の専門看護分野において卓越した実践能力を持つと認められた人たちです。つまり感染症看護における第一人者です。これってめちゃくちゃすごいことなんですよね。コロナ禍で本当に頑張ってくださり、今もなお尽力してくれている人たちです。 感染症とACPはあまり関係がないように見えますが、実は感染症が人生の終末期にもたらす影響は大きいのです。コロナ禍はもちろん

      • 三鷹市「人生会議(ACP)で自分の希望を伝えよう」で講演してきました!

        先日、三鷹市で人生会議(ACP)イベントに参加してきました イベントでは「人生会議(ACP)とはなにか」について話してきました。その後、三鷹市の人生会議youtubeを観て、そこに登場した人たちのパネルディスカッション(三鷹市の医療・ケア従事者や市民の人たちが演じてます)と充実した内容でした。患者本人を演じられた市民の今井さんが本当に素敵で、あんなふうに歳をとっていけたらいいのになと思いました。 参加者の"Call & Responseがすごく元気で話しながらワクワクしま

        • ナースまつりで人生会議(アドバンス・ケア・プランニング)の話をしてきました

          10/14と10/15に開催された「ナースまつり2023」に参戦してきました。 私は意思決定支援ということで「かわりゆく意思をどう支えるか?人生会議(ACP)を支援するヒント」でお話してきました。 参加してくださった方々は医療現場で活躍する人から起業して人々を繋いでいる人までさまざまですごく楽しかったです。 人生会議って何?、今なにが問題になっているの?、どのタイミングで始めればいいの?について話しつつ、なかなか難しいACP支援に役立つ考えとしてエフェクチュエーションにつ

        島田旬子さんと語る「人生会議(ACP)」

          広島の呉市で人生会議(ACP)!

          春の暖かな空気が流れる呉市で、人生会議の講演をしてきました! テーマは「人生会議(ACP)で自分の希望を考えよう」ということで、人生会議とは何か、そして人生の終末期を自分らしく生きるためのヒントをお話してきました。会場とzoomのハイブリット開催でしたが、満員御礼。希望者が多く、ぎりぎりまで役所に問い合わせがあったとのことで、人生会議に関心のある人達が増えてきているのを実感しました。 写真左に写っているのは広島県の「私の心づもり」、右は呉市の「人生の彩ノート」。前者は医療に関

          広島の呉市で人生会議(ACP)!

          医療の問題を解決するヒントになるかも!?-エフェクチュエーション

          医療現場にはたくさんの倫理的問題があります。 意思決定能力のない患者さんの支援をどうするか、終末期の患者さんの希望を叶えるにはどうしたらいいか、などです。 こうした問題は因果関係が複雑だったりするので、なかなか解決が難しい。うまくいかないので医療者ががっかりして「やっぱり問題を解決するのは難しい、、、」と諦めてしまうこともしばしばです。 そんなとき、少しでも視点を変えてくれたり、マインドセットをかえてくれるものがあったら、、、そう思いませんか? そういうときに役立つのが、エフ

          医療の問題を解決するヒントになるかも!?-エフェクチュエーション

          人生会議(ACP)×エフェクチュエーション研究、成果が見えてきました!

          人生会議(アドバンス・ケア・プランニング:ACP)を少しでもやりやすいものにしたい、ヒントになるようなものを生み出したい。日々、そんな思いで頑張っています。 最近は、経営学の専門家である吉田満梨先生(神戸大学大学院経営学研究科)と一緒に、人生会議(ACP)×エフェクチュエーションの可能性について研究を進めています。 エフェクチュエーション(エフェクチュエーション:EFF)とは経営学の意思決定理論で、不確実性が高く予測が難しい状況下でも事業を成功させている起業家の思考様式です。

          人生会議(ACP)×エフェクチュエーション研究、成果が見えてきました!

          人生会議×エフェクチュエーション研究、本格始動です!

          人生が予測困難なように、将来の自分の気持ちだって予測が難しい。だって気持ちはその時の状況によって変わってしまうからです。延命治療なんかしないって決めていても、その時になってみないとわからない。将来に備えて医療やケアを決めておくってとても大事なんですが、とっても難しいんです。だから人生会議(ACP)って正直いって難しい。 だからこそ、少しでも人生会議をやりやすくするものを作っていきたい。 他分野で集積された智恵も取り入れていきたい。 ということで、経営学そしてエフェクチュエー

          人生会議×エフェクチュエーション研究、本格始動です!

          武蔵野市で人生会議(ACP)の講演をしました!

          12/16に武蔵野市の訪問看護・訪問リハビリテーション事業者連絡会で人生会議(ACP)の講演をやってきました。 ここで講演するのは3回目、最後に話したのはコロナ前。あれからいろいろなことが変わったけれど、みんなの熱意は変わらずで嬉しかったです。 今回はACPの具体的な支援だけでなく、支援に行き詰まった時に参考になるエフェクチュエーションについてもお話してきました。やはり在宅医療の皆さんはエフェへの理解が早かったです。それは間違いなく日頃の業務がエフェクチュアルだから。講演

          武蔵野市で人生会議(ACP)の講演をしました!

          年を取ることは、きっと「格好いい」

          先日、町田市の公開講座で「人生会議(アドバンス・ケア・プランニング)」の話をしてきました。 参加者のほとんどは60代から80代で、90代で元気に会場までいらしゃっている方もいて、本当にすごいな素敵だなと思います。 その中に、80代で脳血管障害や心臓疾患で大手術を乗り越えてきた男性がいらっしゃいました。ご本人は「もう大病しちゃって」と笑っていましたが、背筋が伸びて姿勢がよく、にこやかに微笑みながら声をかけてくれる様子からはエネルギーを感じて、逆に私のほうが励まされる思いがしまし

          年を取ることは、きっと「格好いい」

          杏林大学の公開講座「人生会議で自分の人生をデザインしよう」が開催されました!

          12/6に杏林大学の公開講座で「人生会議(アドバンス・ケア・プランニング)で自分の人生をデザインしよう」という壮大なテーマで講演しました。 人生会議は人生の終末期だけじゃない。人生会議は難しいかもしれないけど、でもとても大事な会議だからそれをやりやすくするtipsを伝えたい。いつもそう考えています。 この公開講座にはさまざまな年齢の人がエントリーしててびっくり。20代から70代までいろいろな人がいてすごくワクワクしました。なので、人生会議の基本から、自分がどんな状態で生き

          杏林大学の公開講座「人生会議で自分の人生をデザインしよう」が開催されました!

          へるす出版出版記念セミナー無事終わりました!

          先月ですが、11/27日曜日にへるす出版の人生会議(ACP)オンラインセミナーが無事開催されました! 人生会議(ACP)の具体的な方法だけでなく、人生会議って難しいと悩む現場のマインドセットを変える人生会議×エフェクチュエーションの話もお伝えできてよかったです。エフェクチュエーションとは経営学における意思決定理論で、優れた起業家が将来予測が難しく困難が多い状況で事業を成功させる時に用いる思考です。これは将来予測が難しい人生会議にも非常に役立つ考え方です。実際にエフェクチュエー

          へるす出版出版記念セミナー無事終わりました!

          いい男と意思決定

          先日、大きな公園をブラブラしていたら、ある男の子を見かけました。歳の頃は小学校3〜4年でしょうか。彼は半ズボンのポケットをしきりにひっくり返して、「あの石、いい石だったんだけどなあ」と残念がっている姿を見かけました。何度も「いい石だったんだけどな、ポケットに入れてたらくずれちゃった。いい石だったんだけどなあ」と呟いていました。 それをみて、なんかいいなと思いました。 道端に転がっている石たち。なんの変哲もない、ただの石ころ。見る人から見たらそう見えるでしょう。でも彼はそのなか

          人生会議(アドバンス・ケア・プランニング:ACP)の本がへるす出版より出ました!

          みなさんは、人生の最期をどこで誰とどんなふうに過ごしたいですか? 自分の人生における「希望」を考えることは、人生の意思決定で最も大事なことですが、これがけっこう難しい。 そんなとき役立つのがアドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning:ACP)です。ACPとは、医療やケアが必要になったときにどんな治療やケアを受けるのか、どのような暮らし方をするのかを考えて家族や医療者などと話し合うことです。日本でも「人生会議」というナイスな愛称がついています。

          人生会議(アドバンス・ケア・プランニング:ACP)の本がへるす出版より出ました!

          あなたの意思決定スタイルはどれですか?

          私の専門分野は意思決定支援なのですが、人によって意思決定のタイプが違うなと感じることが多いです。意思決定って意外とその人の性格によるところが大きいんですね。 ということで、意思決定スタイルについて研究したものから一部をご紹介します。あなたの意思決定スタイルはどれに近いですか? ①合理的スタイル 分析や比較で論理的に考え、合理的に選択したい人。 論理的に考えて合理的に選択するのでわりとブレずに選ぶことができるが、決定に一定の時間がかかってしまう。 ②直感的スタイル 自分の

          あなたの意思決定スタイルはどれですか?

          あなたは神様がどこにいると思いますか?

          ご無沙汰してしまいましたが、実はへるす出版noteで連載「いろどりイロイロ意思決定」を書いています。今回はある男の子の生き方のお話です。彼をみるとタイトルのような問い、「神様はどこにいるんだろう」が思い浮かぶのです。 https://note.com/herusu_shuppan/n/nf3f0af603f2d?magazine_key=me092a5f78fb6 ぜひ読んでみてください。よかったら❤️ポチしてみてください。励みになります。

          あなたは神様がどこにいると思いますか?