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広島の呉市で人生会議(ACP)!

春の暖かな空気が流れる呉市で、人生会議の講演をしてきました!
テーマは「人生会議(ACP)で自分の希望を考えよう」ということで、人生会議とは何か、そして人生の終末期を自分らしく生きるためのヒントをお話してきました。会場とzoomのハイブリット開催でしたが、満員御礼。希望者が多く、ぎりぎりまで役所に問い合わせがあったとのことで、人生会議に関心のある人達が増えてきているのを実感しました。
写真左に写っているのは広島県の「私の心づもり」、右は呉市の「人生の彩ノート」。前者は医療に関する希望を、後者はケアを含めた暮らし全般の希望を書くようになっています。これらを書く時のポイントを一つひとつ解説したのですが、「心づもり」も「彩ノート」も実によく作られています。

誰もが最期は「迷惑をかけたくない」と言います。でも、迷惑にならなければ、思いっきり不本意な最期になってもOKという人はいません。誰もが、心のどこかで「こうだったらいいな」という希望があるはずです。人生会議は、人生でそうした希望をいう最後のチャンスなんです。そんなとき、ワガママ言っていいんです。そのチャンスでもあるのです。
もちろんそれは、思い切り自分の希望にそってもらうというのもあるし、家族の都合で決めてほしいというのもある。なかには家族の意向に沿うことが自分の希望であり、ワガママという人もいるでしょう。

いろいろな形のワガママ、まさに「我が、そのまま」でいい。人生会議は、何が何でも自分の希望を言わなければいけないということでも、何か決めなくちゃいけないということでもありません。縁起でもない、決められないという思いも含めて、お互いの思いを語り合うことが重要だと思います。

呉市の高齢化率は30%を軽く超えている超高齢地域だそうです。そして死について語り合う文化が盛んではありません。そうしたなかで、このようなノートを作り、人生会議の講演企画を立て、こうして人が集まってくることがすごいと思います。造船や鉄鋼を中心とする臨海工業の港街の呉市で、誰もが「私の最期、こうだったらいいな」という「我が、そのまま」のワガママを話せる希望がみえてくるような気がしました。

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